ロドス島の薔薇

Hic Rhodus, hic saltus.

Hier ist die Rose, hier tanze. 

雨降り

2005年03月28日 | Weblog
今日は雨が降った。午後の5時が過ぎても、小ぬか雨が降り続く。洗車して車検に出す予定だったが中止する。明日は晴れるようである。

このブログでは、日常私たちの手に入れることのできるニュースを追いながら、アメリカの国際戦略を中心にして、可能な限り、国際情勢の分析を心がけて行きたいと思う。そして、少しでも世界に対する認識が深まることを願っている。

世界を動かしている根本的な要因は何か。人間の欲望である。人間の欲望には物質的な欲望と精神的な欲望があるが、人類全体としてみるとき、後者が圧倒的に、根源的な要因である。マルクスはその唯物史観で人間社会を、上部構造と下部構造として把握し、根本的な規定要因は後者であるとした。下部構造とは人間の経済行動のことである。マルクスの世界観を受け入れているわけではない。しかし、彼の科学研究の成果は原則において承認できる。


現在のイラク戦争の根本的な動因は、イラクにおける石油利権をめぐる闘争と見る見方が、この戦争の本質をもっとも的確に捉えていると思う。フセインの独裁体国家とアメリカというの民主主義体制の国家の間に生じた石油利権をめぐる闘争である。アメリカの中東民主化政策も決して偽りではない。しかし、根本的動因は前者にあるということをきっちりと抑えておかないと、国際情勢の本質を掴みそこなうことになる。


これは国家と国家との間の戦争の原因をどこに求めるかという問題にもつながる。太平洋戦争は、アメリカを中心とする欧米列強と日本の中国大陸を巡る利権の対立が根底にあった。


アメリカはイラクを民主化することによって、特に石油に対する利権を手中にしたことになる。もちろん、民主化は促進されるべきものである。石油利権をめぐる戦争という悪によって、民主化という善が実現されてゆく。これもヘーゲルのいう歴史の狡知、理性の狡知、神の計り知れぬ知恵ということになるのかも知れない。


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