mapio's STREETS OF MOVIE

観た映画の感想とそれから連想したアレコレ(ネタバレ有)。

トランスポーター LE TRANSPORTEUR

2007年01月03日 | Weblog
監督:Louis Leterrier ルイ・レテリエ
製作:Luc Besson リュック・ベッソン
製作総指揮:Steve Chasman スティーヴ・チャスマン
脚本:Luc Besson リュック・ベッソン
    Robert Mark Kamen ロバート・マーク・ケイメン
撮影:Pierre Morel ピエール・モレル
音楽:Stanley Clarke スタンリー・クラーク
美術:Hugues Tissandier ユーグ・ティサンディエ
キャスト(役名):
Jason Statham ジェイソン・ステイサム(Franck Martin)
Shu Qi 舒淇 スー・チー(Lai)
Matt Schulze マット・シュルツ(Wall Street)
Francois Berleand フランソワ・ベルレアン(Tarconi)
Ric Young リック・ヤング(Mr. Kwai)
2002/仏=米/1h33m.   ☆☆☆☆

 リュック・ベッソン製作・脚本のサスペンス・アクション。どんな依頼品も正確に目的地まで届けるプロの運び屋とその依頼品である一人の女が、追っ手との壮絶な闘いを繰り広げる姿を描きます。監督は本作で劇場映画デビューしたルイ・レテリエと「ロミオ・マスト・ダイ」で武道指導に携わったコリー・ユン。主演は「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」や「スナッチ」でお馴染み、元水泳飛び込みのトップアスリートだった英国人ジェイソン・ステイサムとアジアを代表する女優スー・チー(喜多島舞似!?)。
 南仏に暮らすフランクはプロの運び屋。“契約厳守”“名前は聞かない”“依頼品は開けない”という3つのルールの下、高額な報酬と引き換えにワケありの依頼品であろうが正確に目的地まで運ぶ。この日も依頼品である3人の強盗犯を愛車BMWに乗せ、追走する警察を見事に振り切って目的地に送り届けた。そんなフランクにある組織から新たな仕事が入る。いつも通り車のトランクに依頼品のバッグを積み、目的地へと向かう。が、道中でバッグに不審を感じたフランクは、自らのルールを破ってつい開けてしまう。すると、そこには手足を縛られた中国人美女が入っていた…。
 タイトルがトランスポーターというからカーアクションがメインの映画かと思いきやジャッキー・チェンさながら体を張ったアクション映画です。愛車のボンド・カーみたいにスイッチひとつでナンバープレートが切り替わるメルセデスは、中盤であっけなく爆破されてしまいます。そして後半はルール厳守の運び屋家業なんか関係なしにひたすら大活躍するスパイ映画みたいになっていきます。中でも新趣向は、オイルまみれになってヌルヌルに滑る特性を利用した格闘シーンです。
 主人公フランクとヒロイン・ライはいいコンビになるかと思えるシーンもある(旧友みたいなタルコーニ警部がフランクの家に調査に来た時、ライの素性を問う警部に「私はコックです」と答え、彼に魅せられたとフランクに抱きつく)が、ライの素性や事件の真相がなかなか明かされないので友達以上恋人未満みたいに最後まで不完全燃焼なのです。
 でもこの映画は1時間半を飽きさず引っ張ってくれるのでジェット・リーの映画の様なアクション映画好きにはお奨めです。