文豪アリーナス

・・・・とタイトルに銘打ったものの、巨匠アリーナス先生の話は最後にします。（どないやねん）


★ナバーロ、ついにグリズリーズ入り

ようやく、ようやく、といった感じで、ナバーロの行き先が決まりました。
かねてから噂され、僕も行って欲しいと願っていたグリズリーズ行きです。
なぜかと言えば、ジュニアの頃からの親友でスペインの大エースである、パウ・ガソールがいるチームだからです。
世界バスケ優勝のスペイン代表の中と外の要が、ＮＢＡでも同じチームになるんです。
これは嬉しい！

と、一人で興奮していますが、ナバーロを獲得する代償として、グリズリーズはウィザーズに来年の１巡目指名権を譲り渡すそうです。
うーん、これはどうなんでしょう？
グリズリーズはリビルディング中のチームであり、ナバーロを獲ったとしても、すぐにプレーオフチームになれるわけではありません。
つまり、そのウィザーズに渡したドラフト権は、まず間違いなく上位の指名権になるはずです。
ナバーロがどれだけいい選手だったとしても、リビルディング中のチームにとって、ドラフト上位指名権に勝る価値のあるものはないと思います。
だからこそ、ナバーロを獲るのはいいとしても、１巡目指名権を手放すことには反対です。

以前にも取り上げましたが（ブログ／ブログ）、当初ウィザーズはナバーロ放出の条件として、イタン・トーマスかブレンダン・ヘイウッドとのセット販売を宣伝していました。
なので、ドラフト権を差し出すのではなく、おとなしくこのビッグマンのどっちかを引き取っておけば、それで良かったんではないかと思います。
多少余計なお金がかかるかもしれませんが、ドラフト権を取られるくらいならまだマシです。
今年はサラリーキャップも下回っていたし、大きな買い物もダルコの年７milぐらいしかしてないし、センターの人材はそのダルコしかいないし、トーマスもヘイウッドもそこそこ役に立つし、それほど法外な値段でもない（トーマス6.4mil／ヘイウッド5mil）し、いったい何がイヤだったのかがわかりません。

ナバーロの獲得自体は、ガソールの強力なプッシュがあったと聞いているので不思議ではありませんが、その獲得の仕方についてはＧＭの手腕になります。
もうグリズリーズのＧＭはジェリー・ウェストではなく、クリス・ウォーレスという人に代わっています。
この人は、ダニー・エインジの前にセルティックスのＧＭを務め、ボストンのリビルディングに大失敗した人物です。
うーん、早速疑問の残る手腕を発揮しているようですねえ・・・・

まあ、それにしても、ＮＢＡにもスペイン代表の派閥ができてきたのは喜ばしい限りです。
グリズリーズのガソール＆ナバーロ、ラプターズのカルデロン＆ガルバホサ、そしてブレイザーズのセルジオ・ロドリゲス＆ルディ・フェルナンデス（ルディはまだ来てませんが・・・）。
アルゼンチンに続いてＮＢＡで新たな勢力を築きそうな、スペイン代表の今後の活躍がとっても楽しみです。



左から、カルデロン、ロドリゲス、ガルバホサ



記者「ナバーロさん、ガソールさんとの関係は？」
ナバーロ「いや、別に付き合ってるわけでは・・・・」


★ブランドがアキレス腱を断裂

こういうニュースは聞きたくないです。

クリッパーズのエルトン・ブランドが、自主トレ中にアキレス腱を切り、おそらく来季絶望となる見込みです。
ブランドは、以前に痛めたヒザのリハビリのために、今夏のアメリカ代表チームへの参加を見送り、自主トレをしていました。
大事をとってシーズンに備えるつもりが、逆にシーズン絶望のケガを負ってしまうとは、何とも皮肉な出来事です。
クリッパーズは既にショーン・リビングストンを失っており、これでブランドまで失えば、来季のプレーオフ進出の望みはほぼ断たれることになるでしょう。

不謹慎な話ですが、スティーブ・フランシスがブレイザーズからバイアウトされた時、ヒートやクリッパーズを蹴って、ロケッツを選びました。（ブログ）
すぐにスターターになれたかもしれないヒートやクリッパーズでなく、バックコートが飽和状態のロケッツをなぜ選ぶんだろう？という疑問を投げかけましたが、もしクリッパーズを選んでいたらプレーオフはなかったので、結果的にロケッツを選んで正解だったのかもしれません。
人の運命というものは複雑ですねえ・・・・


★マブズがエディ・ジョーンズと契約

昨シーズン途中にグリズリーズからバイアウトされ、古巣のヒートに戻っていたベテランのエディ・ジョーンズが、今度はマブズへ行くことになりました。
バイアニューアル・エクセプション（biannual exception）という、サラリーキャップををオーバーしているチームが１年おきに使うことができる、年1.8milのサラリー例外枠での２年契約です。
ややこしくて意味がわからないですか？
グラント・ヒルがサンズと結んだ契約と一緒だと覚えて下さい。（←それでもわからねえっつーの）

まあ、それはいいんですが、マブズはこれで15人のロースター枠を使い切りました。
普通に考えれば補強終了というわけです。
でもＰＦのノビ太君の控えが、ホーネッツでほとんど出してもらえなかった若手のブランドン・バスと、新人のニック・ファゼカスしかいないんですよね。
仮にも優勝を狙おうかというチームが、果たしてそれでいいのかなと。
なのに、スタックハウス、グレッグ・バックナー、モーリス・エイガーと人材が余ってるＳＧにさらにＥＪまで補強する必要があったんかなと。
もしデビン・ハリスをジェイソン・テリーとのダブルＰＧで先発させるつもりなら、なおさら溢れてしまいます。

一応図解しときます。

＜マブズ＞
ＰＧ：ジェイソン・テリー／ホセ・バレア
ＳＧ：デビン・ハリス／ジェリー・スタックハウス／グレッグ・バックナー／モーリス・エイガー
ＳＦ：ジョシュ・ハワード／エディ・ジョーンズ／ディビアン・ジョージ
ＰＦ：ダーク・ノビツキー／ブランドン・バス／ニック・ファゼカス
　Ｃ：エリック・ダンピアー／サガナ・ジョップ／ＤＪ・ベンガ

バスはまだ若く将来性の高いプレイヤーなので、獲得自体はいいチョイスだと思います。
ただマブズが本気で優勝を狙うのなら、即戦力としてバリバリ活躍してくれるようじゃないとツライでしょう。
ファゼカスは背の高い長距離シューターなので、インサイドでどの程度貢献できるかが鍵になります。
この２人の活躍度は、マブズが優勝できるかどうかのポイントになるかもしれません。


★ウォリアーズは大丈夫？？

そのマブズからＦＡになっていた、オースティン・クロウジャーと契約したのがウォリアーズ。
ウォリアーズは同時に、去年のドラフト２巡目指名のセルビア人ビッグマン、コスタ・ペロビッチとの契約も発表しました。
２人ともリーグ最低年俸に近い年１mil前後での契約だと思われるので、それほどやんや言うほどのことはないのですが、ウォリアーズはまだ自チームのＦＡであるミカエル・ピエトルスとマット・バーンズとの契約が済んでいません。
なので、この２人との交渉を早くまとめる方が先決ではないかなという気がします。

もし交渉が難航し、ピエトルスやバーンズを失うようなことになれば、昨シーズンの大躍進の再現は難しくなるかもしれません。
ウォリアーズは既にＪ－リッチを放出しています。
その上プレーオフのキーマンだったバーンズまで失ったら、去年と同じチームとは言えません。
確実にチーム戦力は落ちるでしょう。
しかもチーム最大の弱点だったリバウンドの問題は改善されていません。
Ｊ－リッチを出すくらいの覚悟があるのなら、せめて即戦力となる強力なリバウンダーでも補強して欲しかったものです。

クロウジャーはシューターであり、リバウンドの足しにはなりえません。
アル・ハリントン、スティーブン・ジャクソン、ヤシケビシャスに加えて、今回のクロウジャー。
クリス・マリンＧＭは、元ペイサーズのコネクションで、ウォリアーズを“ミニ・ペイサーズ”にしようとしているのでしょうか？
せっかく盛り上がってきたのに、このままでは去年より弱くなってしまいそうなウォリアーズがとっても心配です。。


★文豪アリーナスのゆるゆる日記

NBA.comにアリーナスがブログを書いてるのをご存知でしょうか？
アリーナスといえば、ＬＡ育ちで父が俳優という根っからの明るいキャラ。
いっつもニコニコ愛想を振りまいて、ジョークばっかり言ってます。
そんなアリーナスがブログを書く？
そりゃあ、おもしろくならないわけがありませんね。

これは、ある日の日記です。


『シャークアタックなんて、あるわけねぇーんだ！』

“シャークアタック”ってよく聞くよねえ？
サメに襲われることだよ。
でもホントは“シャークアタック”なんてないと思わない？
俺は本物の“シャークアタック”なんて見たことないな。

あ～、わかってるよ。
これを読んだ人は、きっと変な顔してんだろうな。
「何言ってんだ？　コイツ」って。

わかった、じゃあ説明しよう。
みんな“シャークアタック”ってのを、テレビで見たシーンとか、きっとこうだろうって想像した光景で考えてるよな？
でもよく考えてくれ。

“俺たちは人間だ。んでもって陸上に住んでる”

“サメは海の中に住んでる”

だから、もしキミらが海で泳いでてサメが噛みついたとしたら、それは「フ・ホ・ウ・シ・ン・ニ・ュ・ウ」っていうんだよ。
そう、それは「不法侵入」なんだよ。
“シャークアタック”なんかじゃない。

“シャークアタック”ってのは、例えばキミがカウチに座って家でくつろいでる時に、サメがいきなり入ってきて噛みついたんなら、それは“シャークアタック”だ。
でも、キミが海で遊んでたんなら、それはキミが「彼らの生活空間を勝手に侵している」んだよ。
だから俺は、“シャークアタック”なんて聞いたことないって言ってる。

例えばニュースで、「今日は“シャークアタック”が10件も発生しました」な～んて聞いたら、「ヘイ！　マジかよ！　サメがその辺走り回ってんのか？　どうやら、サメが歩けるようになったらしいな（笑）　俺たちは陸に住んでんだ！　海ん中には住めねぇんだぞぉ～！」って言うね。


ウーン、悩み事はアリーナスに相談したい・・・・



「だからこないだも言ったろ？　“シャークアタック”なんて、ないんだ」



「みなさーん、“シャークアタック”なんて存在しないんでーす！」



「なになに？　シマウマはなぜシマシマなんですか？」



「そら、オメエ・・・・・・水玉が嫌いなんだろ」



「アリーナスさん、カニはなぜ横に歩くんですか？」「アリーナスさん、地球はなぜ丸いんですか？」「アリーナスさん・・・・」



「アリーナスさん、ニワトリと卵はどっちが先に生まれたんですか？」



「ちょっと今忙しいから後にしてくれ。デッヘッヘ」



「オメーら、わかんねえことがあったら、俺が何でも答えてやるぜ！」