ワールドカップにうつつを抜かしている間に、ファイナルが終わってしまいました。
ボストンが予想以上の頑張りを見せておもしろくしてくれたプレーオフですが、結局最後は戦力に勝るレイカーズだろうなと考えていたので、勝敗の興味はありませんでした。
ビッグベイベとネイトのデコボココンビがいい味出してましたねw
さて、いよいよ迫ってきたドラフトですが、まずその前に成立したトレードから。
<シクサーズ> ⇔ <キングス>
アンドレス・ノシオニ サミュエル・ダレンベア
スペンサー・ホウズ
ノシオニ、ダレンベアともにトレード要望があったので、放出されること自体に驚きはありません。
ダレンベアの契約は残り1年(12.2mil)で、ノシオニの契約は残り2年(6.9/6.7mil)。
ノシオニの契約はシクサーズにとって、ちょうどダレンベアの契約を2で割って2年間に分散したような感じになります。
そういう意味で、サラリー的な負担に関してはイーブンなのかなと思います。
ただまあ僕が真っ先に思ったことは、キングスがついにホウズを諦めたんだなってことですね。
ホウズはドラフトTOP10ピックであり、将来のコアの1人として期待の高かった選手。
僕もキングスのフロントラインは、ジェイソン・トンプソンとホウズのコンビになるものと考えていました。
ただどういうわけか、チームの首脳陣から信頼されませんでしたね。
選手としての力量は悪くないと思うのですが、いつまでたっても先発に固定されなかったりして、“買われてない”んだなという雰囲気は伝わってきました。
なので、このままコアメンバーの構想から外れるとなると、やはり新人契約が終わる前に放出するという結論になったんだと思います。
個人的にはまだ希望を捨てていなかったので、「うーん・・・やっぱりそうか」という歯切れの悪い印象が残りました。
ただまあ、これはキングスとはうまくいかなかっただけで、シクサーズにとっては大きな“拾い物”になる可能性があります。
オフェンスのテクニックに優れ、正真正銘の7フッターのサイズがある若手センターですから、ホウズにとってもシクサーズにとってもいいチャンスじゃないかと思いますね。
【Philadelphia 76ers】
PG:ルイス・ウィリアムズ/ジュリュー・ホリデー
SG:アンドレ・イグオダーラ/ウィリー・グリーン/ジョディ・ミークス
SF:アンドレス・ノシオニ/サディアス・ヤング/ジェイソン・カポーノ
PF:エルトン・ブランド/ジェイソン・スミス
C:スペンサー・ホウズ/マリース・スペイツ
ノシオニとホウズがそのまま先発に収まり、ヤングがSF/PF、スペイツがPF/Cのバックアップかなと。
そうすると、以前よりもサイズとバランスはアップしますね。
そしてドラフトの補強ポイントも変わってきます。
そのまま2位指名をキープするなら、PF/C系が必要になってきます。
あるいはその指名権を絡めて、ブランドを放出するようなドラフト当日のトレードがあるかもしれませんね。
【Sacramento Kings】
PG:ベイノ・ウードリック
SG:タイリーク・エバンス/フランシスコ・ガルシア
SF:オムリ・カスピ/ドンテ・グリーン
PF:カール・ランドリー/ジェイソン・トンプソン
C:サミュエル・ダレンベア
キングスはダレンベアに期待というよりも、在庫整理の意味合いが強いと思います。
ダレンベアの契約も残り1年で切れますので、そこでキャップの空きを手にすることができ、リビルディングプロセスを加速させることができます。
ドラフトではCを取りにいくでしょうね。
本当はPGが欲しいんですが、今年のドラフトではいないんで。。
こちらもシクサーズ同様、ドラフトで狙うべき選手がより明確になったんじゃないかと思います。
【1位 ウィザーズ】
ジョン・ウォール
6-4(193cm) PG ケンタッキー大1年
<ニーズ>
全ポジション
<他候補>
なし
ここはもう波乱もなさそうです。
唯一の可能性だったエバン・ターナーも、どうやらワークアウトをしないということらしいんで、完全に決まりですね。
【2位 シクサーズ】
デリック・フェイバーズ
6-10(208cm) PF ジョージア・テック大1年
<ニーズ>
全ポジション
<他候補>
ディマーカス・カズンズ
エバン・ターナー
ここはフェイバーズかターナーかという感じでしたが、さっきのトレードでターナー指名の線が低くなったんではないかと思います。
ノシオニが加入することで、ウィング系選手はひとまず要らなくなるためです。
代わりに、ゴール下に若い才能を加えておきたいですね。
ホウズ、スペイツ、フェイバーズというタイプの違う3人の若手ビッグマンが揃えば、シクサーズの将来は明るくなるような気がします。
・・・・とここまで書いたところで、思わぬ情報が!
(リンク)
なんとシクサーズの公式サイトに、制作中の“予定稿”があったのをリークされてしまったんですねw
ということは、もうシクサーズはターナー指名で固まっているのか!?
うーん・・・・ちょっと上記をターナーに替えなきゃなんですが、僕はフェイバーズを取ってほしいなという意味で、とりあえずそのままにしておきます。。
【3位 ネッツ】
エバン・ターナー
6-7(201cm) SF/SG オハイオ・ステイト大3年
<ニーズ>
センター以外
<他候補>
デリック・フェイバーズ
2位のシクサーズがどちらを取るかによって、ネッツの指名が左右されそうです。
どちらが落ちてきてもネッツにとって不都合はありません。
即戦力のターナーは昨季最下位のネッツにとって必要な戦力になりますし、ポテンシャルの高いフェイバーズも将来のコア作りを考えれば貴重な人材です。
どちらに転ぶことになるのか!?
【4位 ウルブス】
ウェスリー・ジョンソン
6-7(201㎝) SF シラキュース大3年
<ニーズ>
ウィング
<他候補>
エバン・ターナー
ターナーが欲しいウルブスですが、当初言われていた指名権のトレード話はあまり聞こえてきません。
ターナーが3位に落ちてきそうなので、ネッツとのトレードでもいいという状況ではあると思うんですが。。
逆に聞こえてくるのは、ジョンソンを気に入っているという話。
このままターナーを取りにいくことなく、ジョンソンで手を打つ方向なのかもしれません。
【5位 キングス】
ディマーカス・カズンズ
6-11(211cm) C ケンタッキー大1年
<ニーズ>
C、PG
<他候補>
グレッグ・モンロー
さっきのトレードで、キングスは将来のC候補だったホウズを手放しました。
というわけで、今回のドラフトでCを取りにくるかなと。
上位4チームに動きがないとすると、5位でカズンズとモンローが取れると思います。
カズンズはキングスでのワークアウトで非常に好調だったそうなんで、サイズやポテンシャルの高さから考えてもここはカズンズかなという気がします。
【6位 ウォリアーズ】
グレッグ・モンロー
6-11(211cm) PF ジョージタウン大2年
<ニーズ>
C、SF
<他候補>
ディマーカス・カズンズ
アル・ファルク・アミヌ
前回はSFのアミヌを入れていたんですが、上背とウィングスパンの長さで評価を上げたものの、逆に売りだった運動能力テストの方で結果が伸びず、若干評価を下げました。。
この順位ではウェスリー・ジョンソンも既に取られている可能性が高いので、そうなるとビッグマンに切り替えるんじゃないかな?と思います。
本当はセンターが欲しいのでカズンズの方がいいんですが、取られている場合はサイズのあるモンローでもいいと思います。
でも、毎年ウォリアーズの意図は読めないのでよくわかりませんw
【7位 ピストンズ】
エド・デイビス
6-10(208cm) PF ノースカロライナ大2年
<ニーズ>
インサイド
<他候補>
グレッグ・モンロー
コール・オルドリッジ
インサイドの選手が欲しいピストンズなんですが、この順位で取れるビッグマンとなるとモンローかデイビスあたりかなと思います。
オフェンシブなモンロー、ディフェンシブなデイビスというイメージですが、どちらになるかは前のウォリアーズ次第ですね。
デイビスは運動能力テスト(リンク)で高さがあることを示しましたので、センターとしての起用も可能かもしれません。
【8位 クリッパーズ】
アル・ファルク・アミヌ
6-9(206cm) SF ウェイクフォレスト大2年
<ニーズ>
ウィング
<他候補>
ルーク・バビット
ポール・ジョージ
SFが空いているクリッパーズには、いくつも選択肢があります。
ルーク・バビット、ポール・ジョージ、ゼイビア・ヘンリー、ゴードン・ヘイワードなど、シュート力のあるスウィングマンが豊富にいるからです。
さらに、TOP5候補のアミヌが落ちてくるようなら、クリッパーズにとってはラッキーな状況になりますね。
選びたい放題の中から誰をチョイスするのか?
クリッパーズの選択に注目したいです。
【9位 ジャズ】
ルーク・バビット
6-9(206cm) SF ネバダ大2年
<ニーズ>
ウィング、センター
<他候補>
ゴードン・ヘイワード
コール・オルドリッジ
ジャズもシューター系のスウィングマンが必要なチーム。
ただチョイスはいっぱいあるので、誰が来ても大丈夫でしょう。
その中でもよりジャズのスタイルに合いそうなのは、バビットやヘイワードあたりかなと思います。
【10位 ペイサーズ】
ポール・ジョージ
6-9(206cm) SF/SG フレズノ・ステイト大2年
<ニーズ>
PG、SG、PF
<他候補>
ゼイビア・ヘンリー
エイブリー・ブラッドリー
ペイサーズは今なお読めないんですが、ポジション的なニーズで考えると、PG候補を探すならエイブリー・ブラッドリーかエリック・ブレッドソー、ウィングならポール・ジョージやゼイビア・ヘンリー、PFならエド・デイビスやパトリック・パターソンなど選択肢は多々あります。
ただこの10位というポジションは、いつも意外な選手がこぼれて落ちてきたりもするので、ポジションにかかわらず残った中で一番いい選手を取るのがいいかもしれません。
【11位 ホーネッツ】
ゼイビア・ヘンリー
6-7(201cm) SG/SF カンザス大1年
<ニーズ>
ウィング、センター
<他候補>
ポール・ジョージ
ゴードン・ヘイワード
アウトサイドシューターが必要なホーネッツですが、候補となる人材が豊富なので残った中からもいい人材が取れそうです。
さっきも挙げましたが、ルーク・バビット、ポール・ジョージ、ゼイビア・ヘンリー、ゴードン・ヘイワードの誰が落ちてきても問題ないと思います。
【12位 グリズリーズ】
パトリック・パターソン
6-9(206cm) PF ケンタッキー大3年
<ニーズ>
PG、PF
<他候補>
エイブリー・ブラッドリー
エリック・ブレッドソー
ルディ・ゲイが制限付きFAになるグリズですが、オーナーは残す気満々の発言をしているので残留の線が高いのかなと。
そうするとSFは不要になります。
本当はPGが一番必要なので、ブラッドリーやブレッドソーは候補になります。
ただ、候補が少ない年に無理から指名しなくても・・・・という気はするので、僕はランドルフの契約が残り1年となるPFを補強した方がいいかと。
なので、OJ・メイヨーと高校のチームメイトだったパターソンを取って、OJとのコンビを復活させてくれたらなあ~と期待しています。
【13位 ラプターズ】
コール・オルドリッジ
6-11(211cm) C カンザス大3年
<ニーズ>
センター
<他候補>
エクペ・ユドー
エイブリー・ブラッドリー
ターコルーがトレードを直訴し、ボッシュがFAで去る可能性があるラプターズは、補強方針が難しいでしょうね。
なので、本当に何が必要なのかというのはチーム事情によって変わってくるんですが、少なくともセンターがいないのは明らか。
というわけで、とりあえずオルドリッジを入れておきます。
カルデロンをトレードで放出してブラッドリーを指名する?という話もあるようですが、僕はこの動きがいいとは思えません。
【14位 ロケッツ】
エクペ・ユドー
6-10(208cm) PF ベイラー大3年
<ニーズ>
インサイド
<他候補>
ダニエル・オートン
ハッサン・ホワイトサイド
ロケッツはヤオ・ミン以外のインサイドに高さがなく、またそのヤオが完全復活できるのかどうかもわからないので、ビッグマンが欲しいですね。
サイズとディフェンス力のあるユドーやオートン、ホワイトサイドといったあたりがこの順位でも取れそう。
オートンやホワイドサイドはポテンシャルが高いものの、実力が未知数な部分もあるので、即戦力になりそうなのはユドーかなと思います。
【15位 バックス】
ゴードン・ヘイワード
6-8(203cm) SF バトラー大2年
<ニーズ>
ウィング、PF
<他候補>
ゼイビア・ヘンリー
パトリック・パターソン
バックスは、マイケル・レッド、ジョン・サーモンズの代役となれるスウィングマンが必要。
この順位なのでなかなか希望通りにはいかないので、上位からこぼれてきた選手を取ることになりそうです。
ヘイワードは単なるシューターではなく、オールラウンドにプレーができるので、選手層の薄いバックスでは重宝されそう。
本来はSFであるンバムーテが務めるPFも補強が必要なポジションです。
今回もロッタリーピック+1の15位まで見ていきましたが、どうも書ける文字数的にこの辺が限界ですね。。
ファイナルが終わったと思ったら、すぐにドラフトがやってきます。
ドラフトが終われば、今度はFA解禁ですからねえ~
バタバタといろんなことが一気に動き出していきそうです!
これが問題のシクサーズ“予定稿”サイト画像
シクサーズはホントにターナーを指名するんでしょうか!?
あるサイトではエリオット・ウィリアムズとしていますが、この人を調べてもアメリカン・モダニズムしか出てきません。ディフェンシブなSFがいいと思うのですが。
いい人材が落ちてくるか、掘り出し者を見つけてくるか、FA・トレードで連れてくるか。
ブレアは活躍してましたね
FAについて
いきなり質問なんですが、今年でウェイドとレブロンなどがFAになりますがカーメロはなぜFAにならないのですか?同期でNBAに入ったと思うんですけど。
初歩的な質問ですいません
何かウィザーズみたいにシクサーズもぶっ壊しそうですねw2010年問題はFAではなくドラフトの方だった…みたいになったら面白いですねw
manuさんの本領発揮ですねw←
ブランドはわかりませんがイグダーラはまだまだチームのNo.2としてならチームの潤滑油的存在として活躍できると思うので…。
スパーズは主力が年齢層が高い、今勝たなければいけないチームです。
なのでドラフトも、将来への投資よりも、今すぐに貢献できる即戦力が必要です。
そういう意味で考えると、エリオット・ウィリアムズのようなタイプはないと思います。
つまり、「能力・ポテンシャル>実戦・経験」というタイプのことです。
ポジション的なニーズでいくと、ウィングのバックアップ、特にSFが必要かなと思います。
インサイドも手薄ではあるんですが、ティアゴ・スプリッターが本当に来季から来てくれるのであれば、今回のドラフトでビッグマン取らなくてもいいかと。
従って、実戦向きのSFで、20位でも取れる可能性がありそうな選手と考えると・・・・
ゴードン・ヘイワードとか、ダミオン・ジェームズあたりがよさげかなと思います。
いずれも派手さはありませんが、いろんな分野で貢献してくれそうな即戦力タイプです。
ただ、ヘイワードはここのところ評価が上がってきて、20位には残っていなさそうですが。。
あ、ちなみにDraft.netですが、順位についてはあんまり参考にならないです。
チームのニーズに応じてチョイスしてるわけではなく、上から順に並べてる感じなんで。
まず期間が違うのは、結んだ延長契約の年数が違うからです。
選手は4年間の新人契約を終えた後、延長契約を結びます。
従来は、エース級の選手はMAX契約を結ぶのが通例でした。
つまり、期間も金額の上限いっぱいの契約です。
カーメロはこのパターンにならい、MAXでの5年契約を結びました。
これに対してルブロン、ウェイド、ボッシュは、延長契約の期間をあえて短い3年にしました。
そうするメリットは2つ。
1つは、金銭的な理由です。
MAX契約には、その選手が何年目かという年数によって、MAX契約の上限額が変わります。
1~7年目までは初年度13milが上限なんですが、8年目からはそれが16milにアップします。
もらえる金額がより大きくなるんですね。
そしてこの“8年目”という数字がポイントになります。
メロは新人契約が終わる4年目でMAX契約を結んだので、初年度13milから始まる5年契約になります。
しかしルブロンたちは、最初の延長契約を3年に抑えることで、4年(新人契約)+3年(延長契約)=計7年でFAになる権利を得ます。
そうすると、上限額の基準が上がる“8年目”にMAX契約を結べるようになるんですね。
つまり、その“8年目”のタイミングに合わせてFAになれるようにするために、最初の延長契約をあえて3年間に抑えたんですね。
その結果ルブロンたちは、初年度16milからの5年契約を結べるようになり、トータルとしてメロよりも大きな金額を手にできるようになるというわけです。
もう1つのメリットは、早い段階でFAになり、行きたいチームを選べるということです。
MAX契約を結ぶと、長期に渡ってそのチームに残ることになります。
その間、毎年プレーオフに行けるような強いチームならいいんですが、下位に沈んでしまうケースもあります。
ボッシュのラプターズなんかがそうですね。
そんな時、5年契約を結んでいたらあと2年待たなくてはいけないんですが、3年にしておけば早い段階での移籍が可能になります。
そしてこの判断は、ドラフトからわずか3年後のオフに決めなければいけないんですね。
その段階で向こう6年間のチーム状態を正しく把握するのは至難の業です。
なので、長期間をコミットすることによって、チームが低迷した場合もそこに留まらなくてはいけなくなるリスクを避け、早い段階で一旦FAになり、残留するか移籍するかの判断をできるようにするんですね。
長くなりましたが、以上があえて短い延長契約を結んだ理由になります。
わかりにくい部分が多々あるかと思いますが、そこはまた質問してください。
放出するならブランドの方がいいというのはそうなんですが、まあ不良債権を引き取ってくれるところはなかなか見つからないと思うんで、2位指名権を絡めない限り難しいでしょうね。
ダグ・コリンズのコメントを聞いていると、どうやらブランドはCとして起用することを考えているようです。
そうすると、SGターナー、SFイグ、PFノシオニ、Cブランドというラインナップになりそうです。
うーん・・・・どうなんでしょうねえ~
両方は無理です。
ただ、あまり積極的にトレードしようという話が聞こえてこないんですね。
再生可能と見ているのかもしれません。