記憶の彼方へ

カラーとモノクロの写真と一緒に 日頃のなにげないエピソードやホッとするコトバを♪

交渉力

2010年03月12日 22時03分12秒 | Weblog
いま通勤電車の中で読んでいる本にピンとくるものがあった。

商談の交渉が不成立となった場合の対応についてだ。
感情的にならず、次につなげるため「今回は残念でしたが、今後ともよろしくお願いいたします。」まあこれは普通だが、次だ。
「お見積もりにご不満がございますか」と断られた理由について尋ねてみること。これは勇気がいる。さらに「ご無理を申し上げました」と付け加えるとある。いやあ素晴らしい
断る側も多少なりとも気まずい思いはあるものだ。でもこんな言葉をかけられたら気分がぐっと楽になる。
断られ方にも礼儀があるのだと知った。

先日営業のMさんがクライアントと電話で話しているのが耳に入った。いつもなら聞き流してしまうがその時は違った。
内容からして交渉が不成立した様子。電話を切る前にかけた一言がこれだ.
「もしよかったら、満足戴けなかった理由を聞かせてもらえませんか」
いままでこの言葉を耳にしたこがなかったから、キーボードを打つ手が止まった。

Mさんは入社して3ヶ月をすぎたほど。ベテランの営業さんたちにはまだ追いつかないが、話の「間」のとりかたが絶妙だとかねてから思っていた。おそらく初めてかかってきた電話でも相手が安心して聞ける話し方をしてくれる。
今回の件で感心したのは、「失敗は成功のもと」ということ。
単なるキャンセルで、済まさずきちんとレコードしていくことが出来る人だ。「下手な鉄砲も数射てば当たる」ではないのだ。
反対に交渉成立した場合でも、どこに満足戴けたか、興味を持ったかを知る必要があると思う。
紙媒体でのアンケートで知る批判やクレームと違って電話のむこうの相手に直球を投げるのは勇気がいる。
でもどんな状況にあっても、自分の血となり肉にしてしまう考え方には見習うところがある。無駄なことなんて何一つない。

以前失業保険で生活をしていたとき、強制的に受けるセミナーがあった。面接についてのお話のときのこと。
面接で意地悪な質問をされたり、長々と突っ込まれる内容の質問を受けたら結果を期待していいと言う
聞く側は短時間の中でいかに”その人となり”を判断するかであるため、本音を聞き出したいのだ。逆に和やかなムードで特に込みいった質問もされず丁寧すぎるくらいのご挨拶で終えた場合は空振りだったと思った方がいいと。つまり、不採用にした相手にはより丁重な対応をするということ。なぜなら、不採用だったことがきっかけとなり御社の批判を流す可能性が高いからである。だから交渉が不成立した場合こそ、丁寧な対応が求められるのだ。

この本は何も営業のノウハウに限った本ではない。いままでの仕事の多くが話を聞く側の立場であった為、話す力に欠けていると常々思っていたら、新聞の広告に「この一冊で「考える力」「話す力」が面白いほど身につく!」というタイトルが目にとまった。
読みやすくて簡潔にかかれているので、話べたの方にはおすすめです。

fine ART photographer Masumi
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