うたた寝映画日記

米子ではたらく税理士の個人的映画論

芥川龍之介を久しぶりに読む

2007年03月24日 18時24分49秒 | Weblog
没後80年ということで芥川龍之介の特集本が出ていたので衝動買い。
『羅生門』『杜子春』と昔、教科書で義務的に読んでいた作品を読み返す。

新鮮だ。中高生時代にこんなものを国語の時間に読んでいたのか!?

人間の本質に迫る内容。童話風のストーリーの中に、人間の「本音」を垣間見せ、読者の「建前」に満ちあふれた日常を揺さぶる。

今更興奮しているのは私だけ?

中でも『鼻』は、他人の不幸に同情しながらも、その人が不幸を克服したら逆にある敵意が湧いてくると表現し、潜在的な人間の利己心を描き出す内容に、これまた衝撃。

この感覚は、この歳になってやっと『寅さん映画』の面白さが理解できたのと似ています。