うたた寝映画日記

米子ではたらく税理士の個人的映画論

KIHACHI祭りin米子報告日記

2007年11月05日 23時34分23秒 | 映画論
KIHACHI祭りin米子が11月3、4日の2日間米子市の本通り商店街を中心に開催された。

3日はオープニングフォーラム終了後、岡本喜八監督デビュー作「結婚のすべて」を上映。
新珠三千代が最高に綺麗だ。上原謙がコミカルだ。三船敏郎は若いときから顔が濃い。
50年前のラブコメディー。
音楽のようなリズミカルなカット割り、マシンガンなセリフ回し、人の動きで場面転換を繋ぐテクニック(空間が飛ぶんです)。
すでに喜八タッチ全開。
本作を米子で上映するのが誠勝手ながら僕の使命だと思った。
実現できた。
満員御礼。
皆さんに感謝。
その後、岡本みね子さんと利重剛監督とのティーチイン。みね子さんには、喜八監督との出会いを、みね子ママと呼ばれる由縁を、「幻灯辻馬車」製作中止の残念な知らせを、喜八監督が故郷米子に抱いていた心境をうかがった。
利重監督には、喜八監督の脚本の書き方、緻密なカット割りの技術、好きな喜八作品、何より利重監督しか知らない喜八監督の面白エピソードもお聞きすることができた。
利重監督のカラダの一部は「肉弾」でできているらしい。

4日は、「暗黒街の対決」と「地獄の饗宴」を上映。
「暗黒街の対決」は鶴田浩二と三船敏郎とのアツイ友情に男泣き。鶴田浩二には「復讐」の2文字がよく似合う。
「男達の挽歌シリーズ」のジョン・ウー監督にも負けてないぞ!!

「地獄の饗宴」は、ヌーヴェルヴァーグB級犯罪映画のようなテイストが超COOL。おまけに三橋達也のちょいワル加減が絶妙だ。またまた喜八映画の傑作を発掘してしまった。リメイクしても面白そう。
このノワール作品2本立てはお客さんはまばら。
それでいいのだ。いやそれがいいのだ。

音楽部門の報告は後日。