高知城のソメイヨシノの標本木が今日4月6日に満開となったと発表がありました。例年よりずいぶんと遅くなりました。
さっそく高知城に見に行きたいところですが、高知城ではなく高知県立鏡野公園に行ってきました。鏡野公園は「日本さくら名所100選」に選ばれた名所です。地元テレビの桜情報で鏡野公園の隣の工科大にはヨウコウザクラ(陽光桜)があると紹介していました。初めて聞くヨウコウザクラに興味を持ち行ってみることにしました。
鏡野公園は高知市から北東方向に行った香美市にあります。鏡野公園の入り口です。奥には高知工科大学の建物が見えています。公園と工科大の敷地は境がなくつながっています。
残念ながら朝から雨でした。でもソメイヨシノが八分咲でした。園内には約600本の桜があります。
雨の中、お花見をしている人もいました。
工科大の敷地に行きました。サクラの花の色が濃くなりました。これがヨウコウザクラでした。
愛媛県の教員をしていた高岡正明氏は、太平洋戦争の時に軍国教育を行い、その結果、教え子を戦場に送り、戦死させてしまったことに自責の念に苦しみました。
鎮魂の旅に出た沖縄でカンヒザクラと出会ったことがきっかけで、教え子の供養と世界平和のためにカンヒザクラとアマギヨシノを交配させて30年かけて新品種の「陽光」を生み出したそうです。
高岡正明氏にとっては厳寒のシベリアや亜熱帯のインドシナで散った教え子のために暑いところでも寒いところでも咲くサクラを作りたかったそうです。陽光桜はソメイヨシノよりも早く開花し遅くまで咲きます。
高岡正明氏は「陽光」を「平和のシンボル」として世界各地に贈り続けて92歳で亡くなりました。
この話は笹野高史さんの主演で2015年封切りの「陽光桜」という映画にもなっていたんですね。さっそくDVDを借りて観てみました。高岡氏のサクラに込めた思いの伝わる、いい映画でした。