30年前の今日、新潟で横田めぐみさんが拉致されました。
昨年、新潟でこの看板を見たとき、思わず立ちすくんでしまいました。
当時、めぐみさんがいなくなってからすぐ市内では「北朝鮮に連れて行かれた」と噂になったとのことですが、全国的に拉致が問題になったのは近年になってからのことです。
いったいどれだけの時間が無駄に費やされたことでしょう。
そして、5人の拉致被害者が帰国を果たし、最近では問題は少々沈静化されたようにも感じます。
昨年、姪が新潟で小学生の子ども2人を連れた若いお母さんに出会い、挨拶をかわし、世間話をしたのですが、あとで聞くとその人はめぐみさんと同窓で、バドミントン部でその日の活動を終え、途中まで一緒に帰宅した人だというのです。
「わたしが拉致されてもおかしくなかった」とのちに言っていたそうですが、かたや言論の自由もない異国で暮らし、かたや自由の国日本でふたりの子供をもうけ、平和に暮らしている。
運命とは残酷なものだ、と簡単に片付けられない問題だと深く思います。
特にめぐみさんのご両親の髪がさらに白くなったこの頃は。
息子さんがおっしゃっていました。「生き続けて家族が再会し抱き合うことがこの闘いのゴールです」と
全生涯を賭けたご両親と家族、被害者の闘いに一刻も早い朗報を願っています。
他国民を拉致して教育し、自国のスパイの手助けをさせようだなんて国家がこの地球上にあるなんて信じられない思いです。でも、現実のことなんですよね。
拉致に関しては、日本海側に住んでいる人より太平洋側の人間のほうが関心度が薄いかもしれません。
私も拉致に関しては許せない思いですが、この看板を見たときは、今までの関心の度合いがいかに浅かったかを思い知らされました。
横田さんは会長を退かれますが、息子さんがしっかりと運動を続けて行かれると思います。