マダムあっこの明日はもっと・・・・・

雨にも負けず、風にも負けず、忍び寄る‘老い,にも立ち向かい、
マダムあっこの毎日はこうして過ぎてゆくのであった

荷造りの日

2009-03-09 | 日記
先週、公立高校の受験が終わった

この週末、晴れやかな顔で歩く少女たちを、何人も見かけた
ほっとしたね、お疲れさま
受験生を抱えたお友達も何人かいた
    みんな、合格するといいね

私は中学卒業と同時に、家を出た
通えない距離ではなかったけど、進学した高校は授業前の補習があって
自宅から通っていたら、それに参加できなかった
高校のある街に叔母が住んでいたので下宿することになった

いよいよ、引っ越し準備という時・・・・・
脳天気な私は
寂しさよりも、期待に胸膨らませて、はしゃいでいた
大したものもないのだが、母と身の回りのものを荷造りし、
ウキウキしていた

「あれも入れとかなきゃね」と言ってその場を離れた母が
一向に戻ってこない・・・
不思議に思って見に行ったら
       部屋の隅で泣いていた・・・・・

エプロンで顔をおさえ、声を殺して泣いていた・・・・・
その後ろ姿に、私は声もかけられないままその場を離れた

有頂天になっていた自分が情けなかった
母にしてみれば、中学卒業と同時に家を出る娘を不憫に思い、
寂しさを痛感してきたのだろう・・・・・
しかも私は、両親にとって最初の子である

目を真っ赤にした母が戻ってきた時、私もボロボロ泣いていた・・・・・
母の目からまた涙があふれ出した
母がやっとの声で「さみしいね・・・」と言った
しばらくの間、抱き合って泣いた・・・・・


下宿は1年間、2年生からは空きがでた学生寮に入った
沢山の友達、先輩・後輩と過ごした2年間はとても楽しかった

それでも週末は、可能な限り自宅へ帰った
無口な父が毎週のように迎えにきた
寮に戻る日は、母の多めに作ってくれたお弁当を持って戻り
帰省できない友達たちと一緒に食べた

その後、母に反抗したり、心配かけたりしたこともあったけど
あの荷造りをした日の、母の後ろ姿を思い出すと
胸がキューンとする・・・・・

あと2年で長男が受験・・・・・
あの時の母のようになるんだろうか?

む、むり
家からだすことなんかできない

だって去年、
長男が小学校を卒業する時・・・
1か月前から、情緒不安定
「ああ、卒業するんだあ・・・大きくなったなあ」
と思うだけで涙が止まらなくなった
卒業にむけて、親から子への手紙を書くという企画があったが
いざ、ペンを持つと涙が出てきてどうしようもない
「どうしよう、何も書けない」と主人にメールをして笑われた

別に、家から近くの中学校に行くだけなのに、このありさま・・・・・
周りの友人たちにも
「もう、顔に似合わず泣き虫なんだからー」と笑われた
    ・・・・・顔はほっといてくれ
               大きなお世話だ

ふだんの生活の中では、なかなかひとりひとりの成長を感じる余裕がないのか
節目節目に目の当たりにすると、すごく想いがあふれてしまう

週末、家にみんないると、
「早く大きくなって、私を洗濯物から解放してくれ~」
と思うこともあるのに、
実際そうなったら・・・・・さみしいよね・・・・・


久々に、母のお弁当が食べたくなった