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まちだ ひろがりネット

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町田・生活者ネットワークの活動日記

がれき広域処理の講演会

2012年07月10日 | 学習会
7月7日 わくわくプラザにて 池田こみち氏(環境総合研究所顧問)と奈須りえ(大田ネット・区議)の講演会に参加しました



①東北の瓦礫総量は阪神の時と比較して1.02倍
阪神では12年分と言われていたが2年で完了
現在 仮設焼却炉も順次稼動するなどで マスコミでさかんに岩手11年宮城19年と言われるほどはかからない

②広域処理瓦礫は 放射性物質のほかPCB、アスベスト、有害化学物質、
重金属、焼却炉の寿命を縮める塩で複合汚染されている
バグフィルターのセシウム除去率はほぼ100パーセントと喧伝されているが
島田市では40%のセシウムが行方不明に
安全と言い切り 日本各地で燃やして良いのか?

③広域処理にともない高額な処理費・輸送費が生じる
阪神でトンあたり2.2万、なのに福岡では17万かかっている
助成金は地元で復興のためにつかわれるべき

がれきの全面広告/新聞掲載・キャンペーンのために多額な費用も使われている

など 話を聞きました

いったい 誰のための広域処理なのか? 




その夜 NHKががれきについての特集番組を放映していました
広域処理については 住民の反対がネックで 不安や不信がその原因とされ
福岡のある自治会連合は 責任の明記を一筆添えさせ焼却を許可した、と

反対するのは感情的な理由から という見せかたです


メディアを検証するためにも 学習する必要がありますね

                           (じ)







黒磯の非電化工房

2012年07月10日 | 活動
いま、自然エネルギー利用という流れがかなり大きくなっています。
原子力発電所をどうするか国民的議論もまだまだですが、はや大企業は雪崩を打つようにメガソーラーに向かっています。
水、地熱、風。利用不十分の自然エネルギーを再発掘する流れは、反対する声も無く、阻止しようという人もありません。
この流れ。

結局、別の大量発電を目指しているだけだと思いました。
そう思ったので非電化工房を見学することにしました。まるでワンダーの世界、非電化工房!
黒磯へは町田から2時間半くらいの電車行で、らくらく日帰りの行程でした。

主宰の藤村靖之さんはゆっくり、丁寧に、しかしけっこう果てしなくおしゃべりする方でした。
科学者を目指していた若い頃、それから発明家に転じたここまでの人生。
発明家になると決心してからメモをとることを止め、そのころは記憶した2000人/日の名前と顔が一致した。(ワンダー!)
ありふれたもので作れて、作り方はやさしく文科系のお母さんにもすぐ作れる。しかも安く作れる。
その上、できたものがすばらしくてだれもが驚く。それを発明のポイントにしているそうです。

以前、モンゴルの大地に電気を使わない冷蔵庫を提供したという番組を見たことがありました。
それがこの非電化工房の藤村さんのアイディアだったのです。
実物を見て、科学の理屈はともかく、そのように作ればいいのかということは分かりました。
外から入ってくる熱を遮断し、晴れた夜の空に向けて放射冷却させる。そのための材料と構造。
それで日本でも10℃~15℃くらいには保てるそうです。乾燥したモンゴルでなら4℃も可能とか。
この冷蔵庫、自然の現象をうまく使うということにつきます。

暖房のいらない家。同時に冷房のいらない家。籾殻とか藁を土としっくいで固めた厚い壁や床。
それと屋根に換気扇と床下に換気口。断熱と通気を追求しています。これも、自然現象の利用。
6畳~8畳くらいの小屋でしたが、これを素人が作れるのですと強調していました。
ちょっと、写真で見たモンゴルのゲルとか、ジンバブエの家に似ていました。
見学の説明は息子さんのお役目でした。

藤村さん曰く。以前はこのようにして光や風を調節しながら暮らしたのです。
米ももみのまま貯蔵すれば冷蔵庫はいらないのです。(米の冷蔵のために原発2基分)
そうすれば電気なんかいらないでしょ。

そうは言っても、少しは電気の助けも借ります。
絶対に使わないと宣言しないところが私には好感がもてました。

電気を少なく使う生活は、藤村さんの発明を利用させてもらったり、工夫したりしながら、
自分で作って行くことだと、教えてもらいました。
大量に作られたものをお金で買って間に合わせる、それはあっちの世界のこと。
「だから、自分の発明をメーカーに託せば大量生産できてもうかる、という誘惑が無いではないが(笑)
ぐっと耐えて、そんなことをしないでみんなに教えたいのです」と。

ひとりひとりが自給力、自活力、仲間力を獲得して自立する。そういう言葉もくり返し口にされました。
自立のための「月3万円ビジネス」というアイディアも提唱されています。同名の著書をごらんあれ。

一人ひとりのくらしの自立。こんなところにも社会を変える原動力が潜んでいます。
大量生産大量消費の経済の歯車からはずれる人が増えると、おのずから人がつながり物が地域で循環する
コンパクトな社会になるのだと、その場にいた人たちは藤村さんの話に共感していたと思います。

大きな経済力にはつながらないから、賛同する経済人も政治家もいないと思いますが、
今ある一人ひとりの困難を克服できる方法として、しかも個人でがんばれる意外と手っ取り早い方法として、
実現を夢見てしまったひとときでした。

(お)