生協の宅配で、リンゴが届いた。
開けて見ると、いい香りと共に、
真っ赤なリンゴが顔を出した。
けれど、なんか違和感が・・・。
手にとって見ると、
リンゴの表面がべたべたするではないか。
ワックス?と思って、箱の中を見ると、
一枚の紙が入っていて、ベタベタについて書いてあった。
リンゴは果実の表皮からロウ物質(ワックス)を分泌します。
これは、果実の内部に水を通さないようにしたり、
果皮を保護するためです。
ロウ物質が作り出されると、
果実の表面は白い粉がかかったように見えます。
リンゴの果実の主成分は、水分と糖質で、
その他の脂質などの含量はわずかです。
しかし、果実の成熟が進むと種々の脂肪酸の含量が増加してきます。
リノ―ル酸やオレイン酸などの不飽和脂肪酸の含量も次第に増加して、
そのうちに果皮表面に溶出してきます。
これらの不飽和脂肪酸は常温でも液状です。
そして、これらの不飽和脂肪酸が果実の表面に溶出すると、
ロウ物質を溶かして、
表面がヌルヌル、ベタベタしたような状態となります。
このようなベタつきは果実が完熟に近いしるしです。
表面のベタつきは、品種による違いがあり、
ベタつきやすい品種は、紅玉、千秋、ジョナゴ―ルドなどです。
リンゴの表面の白い粉やベタつきは、
リンゴ自身が作り出すものであり、食べても害はありません。
リンゴでは果皮に人工的にワックスをかけたり、
油を塗るようなことはありません。
う~~ん、これで安心して食べられるわ。
でもやっぱり気になって、
しっかり磨き上げてから、ガブリといきました。