つれづれの記

 身の回りのあれこれを、写真とともに、
気の向くままに書き連ねます。

りんごの表面のべたべたについて

2008-11-21 | よしなし事

 

  

 

 

生協の宅配で、リンゴが届いた。

開けて見ると、いい香りと共に、

真っ赤なリンゴが顔を出した。

けれど、なんか違和感が・・・。

手にとって見ると、

リンゴの表面がべたべたするではないか。

ワックス?と思って、箱の中を見ると、

一枚の紙が入っていて、ベタベタについて書いてあった。

 

リンゴは果実の表皮からロウ物質(ワックス)を分泌します。

これは、果実の内部に水を通さないようにしたり、

果皮を保護するためです。

ロウ物質が作り出されると、

果実の表面は白い粉がかかったように見えます。

リンゴの果実の主成分は、水分と糖質で、

その他の脂質などの含量はわずかです。

しかし、果実の成熟が進むと種々の脂肪酸の含量が増加してきます。

リノ―ル酸やオレイン酸などの不飽和脂肪酸の含量も次第に増加して、

そのうちに果皮表面に溶出してきます。

これらの不飽和脂肪酸は常温でも液状です。

そして、これらの不飽和脂肪酸が果実の表面に溶出すると、

ロウ物質を溶かして、

表面がヌルヌル、ベタベタしたような状態となります。

このようなベタつきは果実が完熟に近いしるしです。

表面のベタつきは、品種による違いがあり、

ベタつきやすい品種は、紅玉、千秋、ジョナゴ―ルドなどです。

リンゴの表面の白い粉やベタつきは、

リンゴ自身が作り出すものであり、食べても害はありません。

リンゴでは果皮に人工的にワックスをかけたり、

油を塗るようなことはありません。

 

う~~ん、これで安心して食べられるわ。

でもやっぱり気になって、

しっかり磨き上げてから、ガブリといきました。