ただのサッカーブログ

世間知らずの人間が書くサッカーを中心とした個人ブログ。2020年からはサッカー以外の事も少しずつ。

海邦銀行SC疾走20年 九州サッカーリーグ挑戦の軌跡

2023-01-01 | Weblog
https://news.yahoo.co.jp/articles/c65755e39389117c99044bacbcf7c4c4c88ec1ec
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https://news.yahoo.co.jp/articles/7d0f4013a17df1fdd3c3c335663ce82e4c82d4b0


海銀SC疾走20年 九州L挑戦の軌跡](上)走力鍛え戦う海銀に 降格危機2度乗り越え
2022/3/19(土) 17:36配信

20年目の九州リーグ開幕を控え、練習試合の前に激しく走り込む海邦銀行SCの選手た
=6日、西原町民陸上競技場(溝井洋輔撮影)

 海邦銀行SCがサッカー九州リーグで連続20年目の
シーズン開幕を2週間後に控えた6日朝。
西原町民陸上競技場のトラックで、
300メートル走を何度も繰り返す選手たちがいた。

 練習試合の直前だが、目標タイムを秒ごとに
読み上げる仲間幹監督(52)の大きな声が妥協を許さない。
20代前半から50代に手が届くベテランまでが、
自らを限界へと追い込んでいた。

 厳しい走りの練習は海銀SCにとっては当たり前で、
坂道ダッシュも定期的に取り入れる。「体力強化の練習だが、
メンタル面のトレーニングでもある」と石井洋介コーチは言う。
教員や会社員、銀行員や芝管理など選手の勤め先はさまざま。
社会人が学生時代のような厳しさを体験することで、
戦う集団へと意識を変える効果を生み出している。

 昨季までの19年間、9~12チームで推移したリーグで
海銀SCの平均順位は6.5位。2014年に最高の2位に入ったことはある。
降格危機も2度あったが瀬戸際で踏みとどまった。
その原動力が走り込みによるものとの実感は、選手全員が共有する。

 近年は沖縄SVのようにJリーグ入りを目指す
レベルの高いチームも増えた。一方の海銀SCに
集まる選手も県内社会人のトップクラス。
基本技術や経験はある。走力を切らさず、
守りを固めれば接戦に持ち込める-。
28歳で就任した仲間監督は約20年前、
苦い経験を糧にこの信念を固めた。

 01年に県内で初めて九州リーグに昇格したとき、
1季で降格した。遠征人数がなかなかそろわなかった事情もあったが、
全18試合で2勝しかできなかったのは衝撃だった。
「井の中の蛙(かわず)だった。九州でも通用するか
と思ったが、走りも技術も劣っていて体力がない
と勝てないと痛感した」と振り返る。
2年ぶりに復帰した03シーズンから体力づくりが
強化方針の軸に据えられた。連続20年目の起点となる年だ。

 GK與那城慧太主将(32)は加入9年目。
リーグに定着した今、走りの大切さを継承しながら
さらなるレベルアップを心掛ける。
「沖縄で質の高いサッカーを続けるために
海銀SCは一つの選択肢になっている。
上でプレーした人も来るし、
若い人にとってはステップアップの場となっている」と述べ、
受け皿を守る責任感をにじませる。
この場を失うわけにはいかないとの決意が、
多くの選手のモチベーションとなっている。

◇ ◇

 県社会人サッカーをけん引してきた海邦銀行SCが
九州リーグに昇格して連続20年目のシーズンが19日に開幕する。
この間、FC琉球がJ2へと駆け上がり、
近年はJリーグ入りを目指す沖縄SVが席巻する舞台。
沖縄かりゆしFCやFC那覇が奮闘した時期もあったが、
今も戦い続けているのは海銀SCだけ。
九州全体でもリーグ在籍年数は2番目と長い。
OBは指導者として多くが県内で普及・強化に携わる。
走りを強化した戦いの軌跡、社会人の受け皿
として果たしてきた役割を振り返る。

(溝井洋輔)


[海銀SC疾走20年 九州L挑戦の軌跡](中)有力選手の受け皿に 37年受け継ぐ「向上心」
2022/3/19(土) 17:52配信
沖縄タイムス

2011年9月の天皇杯1回戦。0―1で惜敗したものの
当時JFLのV・ファーレン長崎を終盤に追い詰める
海邦銀行SCの赤嶺佑樹ら=沖縄市陸上競技場

 海邦銀行SCはもともと海邦クラブの名称だった。
1987年の海邦国体に向けた強化チームとして85年に結成。
具志堅朗監督(現・県サッカー協会名誉会長)
が率いてから37年がたつ。初の九州リーグ昇格を決めた
2000年に海邦銀行のスポンサー支援を受けて名称を変更。
その後も一貫して県社会人の雄として
レベル向上を目指す意識の高いDNAが根付く。

 海銀SCが九州リーグに在籍し続けることで、
県出身選手がより高いステージでプレーする受け皿となった。
近年ではFC琉球の喜名哲裕監督が在籍。
那覇西を出て名古屋やFC東京、ロアッソ熊本など
6チームを渡り歩いた後、最後の11~12年シーズン
を海銀SCでプレーして引退した。

 J2ツエーゲン金沢の高安孝幸(20)は興国高に進学する前、
中学2~3年の時に海銀SCの練習に顔を出し、
Jチームとの練習試合にも出て経験を積んだ。
ほかにもJ経験者や、上のレベルを目指す選手が集う場となっている。

 高校指導者にもOBの裾野は広がる。
県協会理事でユースダイレクターの松田邦貴氏(具志川監督)は
那覇西が全国総体で準優勝した時の監督。
那覇西の平安山良太監督や宜野湾の平田敦志監督らも育成に励む。

 県協会2種技術委員長の赤嶺佑樹氏(37)もその一人。
那覇西の中心選手として全国選手権で活躍し、
1歳上の兄である真吾氏(FC琉球を最後に昨季引退)
に続いて大会優秀選手に選ばれた。赤嶺佑氏は
浪人中の1年間と大卒後の計6年間、海銀SCでプレーした。

 志望する鹿屋体育大を目指して昼は予備校に通い、
夜に海銀SCの練習で体を動かした。念願かなって合格し、
卒後に帰郷すると日本フットボールリーグ(JFL)時代の
琉球を経て再び海銀SCに戻った。主将を務めて
11年の天皇杯1回戦で善戦、翌12年の全国社会人では
レノファ山口に3-0で勝って8強に進出するなど強い一時代を築いた。

 赤嶺佑氏は高校時代、海銀SCと練習試合を重ねたことが
全国での善戦につながったと実感する。社会人になっても
現役でプレーしたことは高校生の指導に役立った。
「高いレベルでサッカーをしたい人が向上心を持って集まる。
さまざまな職種の人がいて勉強になることは多かった」と振り返る。

 これらの時代を知る古参も健在だ。コーチの奥浜誉を
筆頭にエース番号「10」を背負うFW高良清和(48)や、
琉球のJFL昇格に貢献した新田呂(47)は今なおチームを
表と裏の両面から支える。MF吉元雅人(43)は
昇格からの20年を知るだけに海銀イズムを
伝える役目を自認する。「県内トップを走り続けてきた
歴史あるチームのプライドを持ってやってきた。
途絶えさせずに次の世代に伝えたい」

(溝井洋輔)


[海銀SC疾走20年 九州L挑戦の軌跡](下)光る個性、情熱で挑む ベテランと若手が融合
2022/3/19(土) 18:02配信

沖縄タイムス
九州リーグ20年連続のシーズンに挑む海邦銀行SCメンバー
=西原町民陸上競技場

 サッカー九州リーグの海邦銀行SCには、
学生時代に県勢の歴史を塗り替えた経験を持つ世代など
個性豊かな選手がそろう。ベテランと若手が融合し、
それぞれが情熱を持って連続20年目のシーズンに挑む。

 入団2年目のエースストライカー野原健太(23)
=那覇市出身=は今季に並々ならぬ意欲を見せる。
前半日程を終えて7月にはドイツへ渡り、
プロテストに挑むからだ。まずは5部でも6部でもいい。
ドイツを足掛かりにさらに上のステージを目指す覚悟を固め、
“最後のシーズン”に懸ける。

 与儀小6年で九州、石田中2年の時は西日本のトレセン
に参加するなど将来を嘱望されてきた。高校時代に
ヴィッセル神戸U18で鍛えられ、
日体大を経て昨季に海銀SCに加入した。

 昨季は18試合中17試合に出場しチーム最多7得点
と3アシストをマークした。「大学時代はコンスタントに
出場できなかったが、海銀SCに来て試合に
出る大切さを改めて知った」と充実感をにじませた。

 野原らFW陣にパスを供給する攻撃的なMFで
核となるのは浦添市出身の比嘉雄作(34)だ。
那覇西3年の2005年に全国高校総体で県勢最高
となる準優勝の金字塔を打ち立て、大会優秀選手に選ばれた。

 高卒後はジョージ与那城氏が監督だったJFL時代の
FC琉球に06年に入って4年間プレー。
福島ユナイテッドや海銀SC、ブラウブリッツ秋田など
を渡り歩き、再び海銀SCに戻って3年目となる。

 ベテランの域に入って改めてサッカーと向き合い、
40歳まで現役で頑張るという目標を立てる。
「今までよりサッカーに対するモチベーションは高い。
きついけど楽しい」と言い、選手生活の仕上げに向かう。

 那覇西で比嘉の1歳下で共に優秀選手に選ばれたMF島優也(33)
=那覇市出身=は、自他共に認める生粋のサッカー好き。
東海大や琉球などでプレー経験があり、仲間幹監督や
石井洋介コーチの信頼を得て練習時の指導役を任される。

 「走り」「堅守」に加え、パスがうまく回るための
ポジショニング、ボールの運び方をチームに落とし込む。
「プロではないが、技術向上の意識は高い。
みんなで一緒に同じ方向を向いていきたい」
と連係強化でレベルアップを狙う。

 攻守の要となる西原町出身のMF金城大樹(25)は
名桜大を初の九州大学リーグ1部に押し上げた時の
主将で海銀SC3年目。良い位置でパスを受けて
縦パスや左右へ効果的に展開することを意識する。
「少しでも上の順位にいくために開幕戦が
特に重要になる」と気合を入れた。

 初戦は南城市陸上競技場で3月19日午後1時半から
KMGホールディングスFCとぶつかる。(溝井洋輔)




12月31日(土) 閲覧数:798PV 訪問者数:446人

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