シネブログ

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『L change the WorLd』

2009年01月23日 23時00分46秒 | 映画レビュー
原題:-
製作年度: 2008年
別題:-
製作国・地域: 日本 上映時間: 128分
監督:中田秀夫
プロデューサー:
田中正
飯塚信弘
小橋孝裕
エグゼクティブプロデューサー:奥田誠治
COエグゼクティブプロデューサー:
神蔵克
椋樹弘尚
鳥嶋和彦
鈴木基之
企画プロデュース:佐藤貴博
原作:
大場つぐみ
小畑健
脚本:小林弘利
共同脚本:藤井清美
撮影:喜久村徳章
特撮監督:神谷誠
美術:矢内京子
編集:高橋信之
音楽:川井憲次
主題歌:レニー・クラヴィッツ 『アイル・ビー・ウェイティング』
音響効果:柴崎憲治
照明:中村裕樹
製作担当:
毛利達也
大内裕
装飾:坂本朗
録音:小松将人
助監督:佐伯竜一
出演:
松山ケンイチ L
工藤夕貴 久條希美子
福田麻由子 二階堂真希
南原清隆 駿河秀明
平泉成 松戸浩一
福田響志 BOY
正名僕蔵
金井勇太
佐藤めぐみ 三沢初音
石橋蓮司
藤村俊二
鶴見辰吾 二階堂公彦
高嶋政伸 的場大介
オススメ度:★★☆☆☆

ストーリー:
デスノートを使い新世界の神になろうと目論む夜神月との最終決戦に臨んだL。やがて、彼の究極の選択によってその壮絶なキラ事件に終止符を打ったが、一方でLが最も信頼できるパートナー、ワタリを失ってしまう。同じ頃、タイでひとつの村が焼き尽くされ消滅。それは世界の崩壊にも繋がる大事件の予兆だった。ある日、Lのもとに、ワタリ宛ての贈り物として一人の幼い少年“BOY”がやって来る。そして彼がタイで消滅した村の唯一の生存者で、その裏では、人間の手で作り出された“死神”を巡って不穏な動きがあることを知らされる。またさらに、真希という少女がある物を携えワタリを訪ねてくるのだが…。

コメント:
いくらスピンオフと云えどあまりに不完全燃焼な出来に残念と言わざるを得ない。Lは元々『DEATH NOTE デスノート』シリーズに登場する主要キャラの一人。だからLが主演するということは、デスノートとの何らかの絡みを含めつつ、キレる頭で難事件を解決することを、デスノートファンのみならずLファン、松ケンファンは間違いなく期待していたに違いない。

にも関わらず、初っ端から迷いもなくデスノートを燃やしてしまう。
確かに”史上最悪の殺人兵器”と豪語していた彼だからその行動も理解できるのだが、それにしても本来のキーアイテムでもあるべきデスノートをあっさりとこの世から葬ってしまうとは…。

でももしかしたら最初に燃やしたと思わせといて、最期の最期で自らのポリシーと葛藤しながら、隠し持っていたノートの切り端で悪党を葬るという予想外の結末なんかも勝手に想像していたのだが、その気配する全く見せず。

な~んか普通のウィルスをテーマにしたパニック映画を見ているようで一気に気分が萎えてしまったのだ。

確かにLを演じる松山ケンイチはスゴイ。原作を読んでいる人ならわかると思うが、ここまで異色のキャラをリアルに演じてしまうスゴさ。彼以上のLを演じられる人はいないと思う。だからこそファンの僕からすれば、本来のLの姿をそのまま演じて欲しかった。

人間らしさよりも人間を欺いて見せるLの姿。

誰もが予想だにしない行動を起こすのがLなのに、ただひたすら子供をかばって逃げ回り、ワクチンが完成するのを待つだけだったりして、無駄に最期の23日を過ごしているように感じてしまうストーリーが、残念で仕方がなかった。死を目前にした一人の人間を題材にした映画とは到底思えないほどの緊張感のなさ。

これが世界を変えたLの最期だと言っていいのだろうか?
僕はこんなLの最期を見たくはなかったというのが正直なところだ。

ラストはちゃっかり”ニア”という名前を出して、原作との関連性をにおわせるシーンがあったが、どうでもいい演出に止めの一発を食らわさせれてしまったことは言うまでもない。