シネブログ

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『unknown アンノウン』

2007年08月02日 01時16分35秒 | 映画レビュー
原題:UNKNOWN
製作年度:2006年
上映時間:85分
監督:サイモン・ブランド
出演:ジェームズ・カヴィーゼル 、グレッグ・キニア 、ブリジット・モイナハン 、ジョー・パントリアーノ 、バリー・ペッパー 、ジェレミー・シスト
オススメ度:★★★☆☆

ストーリー:
閉ざされた廃棄工場の中で意識を取り戻した5人の男たち。彼らは全員記憶を失っていた。やがて、わずかな手がかりから彼らのうちの2人が誘拐された人質で、残る3人が誘拐犯であることが明らかとなる。しかし依然として誰が人質で誰が誘拐犯かはわからないまま。誰もが混乱する中、突如鳴り響く電話のベル。それは誘拐犯のボスからで、日没までにはここへやって来るというものだった。5人は互いに疑心暗鬼を抱えたまま、協力して脱出を試みる。そんな中、徐々に甦る曖昧で断片的な記憶が、彼らの混乱に拍車を掛けていく…。



コメント:
閉ざされた廃棄工場の中で意識を取り戻した5人の男たち。彼らは全員記憶を失っていた…。
やがて彼らのうちの2人が誘拐された人質で、残る3人が誘拐犯であるということがわかる。

本作はまさに脚本勝負。閉ざされた場所というところから一瞬『SAW』シリーズを思い出すかもしれないが、まさにそれに似た心理戦が展開される。ぶっちゃけネタバレしたら、即終了~な一本。だが本作に出演している俳優の全てがバランスよく怪しさを醸し出しているので、最後まで読めない展開を楽しむことができるだろう。

ジェームズ・カヴィーゼル
グレッグ・キニア
ジョー・パントリアーノ
バリー・ペッパー
ジェレミー・シスト

この本作のメインともいうべき5人の俳優は、飛び抜けて目立つタイプの者はいない。だからこそ全員が怪しく見えるのだ。記憶を失くした上で見知らぬ土地にいたら誰もが混乱するに違いないだろう。そんな中、次第に記憶が戻りつつあるものの、完全に一致しない曖昧な情報が全ての人間へ対しての疑惑へと変化していく。そういった展開を描くという点でこのキャストのバランスはとても良かったと思う。この5人は必ず犯人と人質のどちらかなのでそれをあらかじめ予想しながら観るとおもしろいだろう。

だがちょっと必要ないと思ったのが、ところどころに挿入される警察の追跡劇だ。まあオチを考えればこの追跡劇は必要不可欠だったのかもしれないが、もう少しコンパクトに纏めて欲しかった。時折捜査のシーンが挿入されるので、その度に緊張感が薄れていくのだ。できれば最後まで工場内での5人の心理戦を盛り上げて「あっ!!」と驚かせてくれるような展開を期待していた。若干、編集の荒さまたは脚本の締めの甘さが目立つ仕上がりであったように思う。

最終的なオチが好きかどうかは人それぞれだろう。個人的には『SAW』のような驚きはなかった。やはりどこか期待し過ぎて神経をピリピリさせたのが逆効果だったようだ。こういった作品はあまり深読みせず気楽に鑑賞した方がより一層楽しめるのだろうな。決してデキの悪い作品ではないので、鑑賞前の自分の心構えにちょっと反省ということで^^;