OVAアニメ「這いよれ!ニャル子さんF」の終盤で親玉妖怪的なヤツが以下の問題を出題していました。
「24次元の単位球の周りに 単位球を重ならず 触れ合うよう 並べることのできる 最大数はいくつ?」
制限時間100秒
このような数は接吻数(kissing number)と呼ばれます。すなわち24次元における接吻数を求めよ、というわけです。
単位球とは半径1の球のことです。 24次元は考えにくいので2次元から考えると
「半径1の円の周りに 半径1の円を重ならず 触れ合うよう 並べることのできる 最大数はいくつ?」 となります。
実際円を描いてみるとすぐに分かりますが(下図)、 円の周りに正六角形状に6つの円を並べる場合が最大になります。 よって最大数は6です。
3次元の場合は 「半径1の球の周りに 半径1の球を重ならず 触れ合うよう 並べることのできる 最大数はいくつ?」 となります。
まず球の周りに(2次元でしたように)平面的に6つの球を置くことができます(下図)。
さらにその上下にもまだ球を置くことができ、それぞれ3つずつ置けます(下図)。
すなわち最大数は合計6+3+3=12です。
このように漸化式的に次々求められそうな気もするのですが、5次元以上は一般解は求まっていないようです。
ただし8次元と24次元だけは求まっていて、24次元については19万6560個だそうです。
すなわち真尋きゅんが解答すべきは「19万6560個」だったわけです。
すげぇ多く思えますが、状況としては「半径3の球の中に半径1の球をたくさん置く」といえます。 半径rの24次元球の体積は です。
3^24=2800億倍の体積の中に球をいれるわけですから、いっぱい入りそうです。
↑接吻数は指数関数的に増加していきます
「這いよれ!ニャル子さんF」においてはキス(接吻)がカギとなっています。
接吻数(Kissing Number)の問題を出題したのはアニメスタッフの洒落でしょうか?
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