(この物語はフィクションであり、ネコダヌキ女学園は架空のネコダヌキ女学園です。呪いは架空の呪いです。実在の人物、団体、事件などにはいっさい関係ありません。)
ここは私立ネコダヌキ女学園。
さわやかな朝の挨拶がここでのたしなみで云々。
皇紀34年創立で云々(以下略)。
とにかく、この学園には七不思議がある。
この学校にはメイド喫茶「第4帝国」がある。365日(閏年は366日)24時間営業で便利だから、みんなもよく利用してるよね。
実はそこで働くメイドさんは、呪われた女の子たちなの。
【七不思議その7 終わらない学園祭】
1984年の学園祭、2年4組は教室でメイド喫茶をしていた。店名は「第4帝国」。
メイド喫茶なんて珍しい時代のこと、第4帝国は学園祭の期間中ずっと満員だった。
目が回る程忙しくて、でもそれが夢のように楽しくて、クラスの全員がこの楽しい時間がずっと続けばいいのに、と思っていた。
「行ってらっしゃいませ、お嬢様!!」
最終日、最後の客を全員で送り出した後のこと、
「終わったね、学園祭」
「うん・・・」
「片づけようか?」
「・・・やだ」
「え?やだって言ったって・・・」
「やだよー、ずっとみんなと一緒にお店がしたいよー。片づけたくない。帰りたくない!!」
「まぁ、みんなそうだと思うけど、仕方ないじゃない」
みんな楽しい時間から抜けたくなかった。そのとき、委員長が提案をした。
「じゃあさ、全員が帰りたくないって言うのならさ、やってみる?」
「なにを?」
「呪い。学校から出られない、ずっと1日を繰り返し続ける呪い」
「本当にこの楽しかった日がずっと続くの?」
「うん。そうだよ。どうする?呪いをかける?」
結局2年4組のみんなは自分たちに呪いをかけ、その呪いは実を結んだ。
だから今も第4帝国の女の子たちは学校から出ずにずーっとメイド喫茶をしている。
楽しい時間が永遠に続く、幸せな呪い。これが我らがネコダヌキ女学園七番目の不思議。
* * * * *
【エピローグ 呪われた幸せな世界】
「七不思議も全部話し終わったねー。」
教室の黒いカーテンを開けると外は綺麗な青空だった。暗闇に慣れた眼に日光がまぶしい。
「さて、ちょうどお話にも出てきたし第4帝国にかき氷でも食べに行こうか。」
ぞろぞろとみんなして第4帝国へ行く。
「お帰りなさいませ、お嬢様ー!!」
いつ見ても第4帝国のメイドさんたちはいい笑顔。幸せな呪い。
私はメイドさんが持ってきたかき氷を食べながら、ふと疑問に思う。
「ねぇ、第4帝国の呪いだけど、どういう手段で呪ったのかな?」
「そういえば・・・どんな方法だろう?ねぇメイドさん、どんな方法なんですかー」
「お嬢様、簡単な方法です。このネコダヌキ女学園の七不思議をすべて聞くと呪われるんですよ」
「え?てことは、私たちも呪われたの?」
「そういうことになりますね。でも呪われたっていいじゃないですか、お嬢様?」
「それも・・・そうだね。
読みたい本は図書館にある。皇紀34年から2600年以上にわたって蓄積された大量の本が六角形に積まれてる。
食べたいものはここにある。第4帝国にある。可愛いメイドさんが何でも作ってくれる。
楽しいことはそこらじゅうにある。ネコダヌキではいつも不思議な楽しいことが起こってる。
会いたい人は学校ににいる。会いたいお化けも学校にいる。友達も恋人も先生もいる。
教室に、職員室に、トイレに、保健室に、校舎裏のお稲荷さんに、第4帝国に、みんないる。
この学校には私たちが必要とするすべてのものがある。ずっとこの学校にいられる幸せな呪い」
「お帰りなさい、お嬢様。ようこそ、この呪われた幸せな世界に!!」
* * * * *
(第4帝国の名称はビューティフルドリーマーの第三帝国が由来です。
序文はマリみてからです。)