goo blog サービス終了のお知らせ 

百物語改め「九一三・六物語」

夢日記・百合・数学・怪談・神社その他

七不思議その5 1月14日 メグミの日

2011-12-17 | 怪談
(この物語はフィクションであり、メグミは架空のメグミです。実在の人物、団体、事件などにはいっさい関係ありません。)

ここは私立ネコダヌキ女学園。
さわやかな朝の挨拶がここでのたしなみで云々。
皇紀34年創立で云々(以下略)。
とにかく、この学園には七不思議がある。


この学園には1年2組が存在せず、1組の次が3組になってるよね。
本来2組の教室であるはずの部屋は開かずの扉になってる。
これは1年2組が封印されるに至ったいきさつ。

【七不思議その5 1月14日 メグミの日】

1957年の1月14日、授業中に一人の生徒が死んだ。
授業前の休み時間までは異常はなかった。さらに、授業の前半には先生に指名され、黒板で問題を普通に解いていた。
でも、次の休み時間に友達が声をかけると返事が無い。寝ていると思って友達が肩を軽く叩くとどさりと倒れた。
その子は静かに目を瞑って、座ったまま居眠りをするように死んでいた。
死因はわからなかった。その子はごく普通の健康的な生徒だったし、その日や前日になれないものを食べたり、
いつもと違うことをしたりもしていない。他の生徒も、先生も異常は感じなかった。そしてお医者さんも原因を特定できなかった。

それだけなら単に原因不明の死ってだけだったんだと思う。でも、翌年もさらにその翌年も同じことが起きた。
同じ1月14日に1年2組で授業中に生徒が死んだ。3年連続で。ついでに言えば2限目という点も同じだった。
やはり死因は不明。眠るように死んでいた。
死んだ生徒は1年2組ってだけで特に共通点は見られない。


なぜ生徒が急死したのかはわからないままだった。
誰も科学的な説明をつけることができなかったし、呪いだとか幽霊の仕業だとか非科学的な説明さえできなかった。
なぜ1月14日なのか、なぜ2限目なのか、なぜ1年2組なのか、先生や先輩、そして最初の死の前年度の1年2組の生徒に聞いても
だれも心当たりさえない。

ここに至って、学校は1年2組を無くした。教室を閉ざし、1組の次を3組にした。
すると1月14日の死者はでなくなった。

原因が分からないまま問題は一応の解決を見て、1959年の4月から50年以上に亘って2組はずっと開かずの間。
1月14日がなんなのか誰も知らない。でも一部の人は最初に死んだ生徒の名から「メグミの日」って呼んでる。

七不思議その3 いろいろ貸します

2011-11-26 | 怪談
(この物語はフィクションであり、アカネ先輩は架空のアカネ先輩です。実在の人物、団体、事件などにはいっさい関係ありません。)

ここは私立ネコダヌキ女学園。
さわやかな朝の挨拶がここでのたしなみで云々。
皇紀34年創立で云々(以下略)。
とにかく、この学園には七不思議がある。

【七不思議その3 いろいろ貸します】

これはつい去年までこの学校にいたちょっと不思議なアカネ先輩の話。


女子Α:ごめん、アカネちゃん。ちょっとだけ手ェ貸して。
アカネ:はい、どうぞ。
ぷちん。
女子Α:ありがとう。

女子Β:ねぇねぇ、アカネちゃん。ちょっと耳貸して。
アカネ:はい、どうぞ。
ぷちん。ぷちん。
女子Β:ありがとね。

女子C:しまった!次の授業で使うおっぱい忘れた!アカネちゃん、おっぱい貸して!
アカネ:はい、どうぞ。
ぷちん。ぷちん。
女子C:サンクス!あ、なんかやわらかくてとっても手触りがいい。


アカネ先輩は気前がいいからみんなになんでも貸してあげてた。私も目玉借りたんだけど返し忘れてたのよね。

七不思議その2 裸足・生足・それから素足

2011-11-20 | 怪談
(この物語はフィクションであり、アユキさんとタマさんは架空のアユキさんとタマさんです。実在の人物、団体、事件などにはいっさい関係ありません。)

ここは私立ネコダヌキ女学園。
さわやかな朝の挨拶がここでのたしなみで云々。
皇紀34年創立で云々(以下略)。
とにかく、この学園には七不思議がある。

【七不思議その2 裸足・生足・それから素足】

「ねぇ、朝確かに履いたはずなのにいつの間にかソックスが上履きもろとも消えてたことってない?
それはあなたのクラスメイトの仕業かもしれないわ。

アユキさんは夏の暑い日、クラスメイトのタマさんが教室で一人読書しているところを見かけた。
タマさんは素足で教室の窓に腰かけて本を読んでいた。
アユキさんはその素足にかつてない魅力を感じたそうよ。
私はその姿を見ていないからわからないけど、解放感・涼しさみたいなものを感じたのでしょうね。
それ以来アユキさんはタマさんの素足のことばかり考えるようになった。
でも、普段タマさんはソックスと上履きを履いていて素足は見られない。
授業中にタマさんの足を見つめ、素足が見たいと思っていると不思議なことが起きた。
タマさんの上履きとソックスが消えて素足になった。
アユキさんは驚き目を疑ったが、折角の素足なのでじっくりタマさんの足をながめたり、ノートにスケッチしたりした。
妙なことにタマさんは素足になったことに気付かず、帰りに下駄箱でローファーに履き替えようとした時にやっと自分が素足であることに気付いた。上履きと靴下はご丁寧にタマさんの下駄箱の中に入っていた。

翌日もアユキさんがタマさんの足を見つめていると上履きとソックスが消えた。
試しに他の子の履きものを消そうとしてみるとやはり消える。
スカートを消そうとしたら消えなかった。消せるのは履きものに限られるようだった。

履きものだけを消せる超能力(正確には下駄箱に移動させるだけだけど)を持ったアユキさんがその後どう過ごしたか。
たまに同級生の履きものを消して素足を楽しんで充実した学園生活を送り、普通に卒業したわ。
でもね、突然履きものが消える現象は彼女の卒業後も時折起きた。
きっとこの能力を持つ女の子はこの学園に一定の割合でいるのでしょうね。
あなたの身近にもいるかもね、履きもの消しの能力を持つ女の子。」

「そんな変な超能力聞いたことないよ」

「そうそう、ありえないって」

「本当にありえないかしら?では聞くけど、あなたは今ソックスを履いている?」

「・・・っ!?え、なんで・・・」

「みんなはどう?ソックス履いている?」

その場にいる全員が絶句した。不意にカーテンがなびいたかと思うと、涼風が少女たちの素足をなでた。

七不思議その1

2011-11-12 | 怪談
(この物語はフィクションであり、チヨコちゃんとレイコちゃんは架空のチヨコちゃんとレイコちゃんです。実在の人物、団体、事件などにはいっさい関係ありません。)

ここは私立ネコダヌキ女学園。
さわやかな朝の挨拶がここでのたしなみで云々。
皇紀34年創立で云々(以下略)。
とにかく、この学園には七不思議がある。

その1【お砂糖とスパイス】

「これは、この学園で10年前にあった出来事だよ。」

レイコ:ねぇ、チヨコちゃん。

チヨコ:なぁにレイコちゃん。

レイコ:女の子ってお砂糖とスパイスでできてるって本当かなぁ?

チヨコ:さぁね…。

ガブリ!

チヨコ:痛!いきなり首筋かまないでよ!

レイコ:あ!チヨコちゃんの血ィ甘い。明治チョコレートの味だ。

チヨコ:本当に?

レイコ:ほら、舐めてみ?

ぺろ。

チヨコ:本当だ。あまい。

レイコ:うーん、甘くておいしいよぅ。ちうちう。

チヨコ:ああんっ!飲みすぎだよ。

女子Α:本当に甘いの?私にも飲ませて!

レイコ:どうぞどうぞ。出血大サービスだよ。

チヨコ:勝手に飲ませないでー。

女子ΒCDΕ:私も私もー。

チヨコ:いやぁあああ!!!

「数分後にチヨコは重度の貧血のため真っ青な顔で倒れ、保健室に運ばれてそのまま目覚めなかった。

だから…ほら!」

保健室のベッドのシーツをまくった。そこには血の気のない女の子が静かな寝息をたてていた。

首には血のにじんだガーゼが巻いてある。

「チヨコはこうしてここで10年間眠り続けているんだ」

背負っているもの

2011-11-05 | 怪談
(この物語はフィクションであり、ユウちゃんは架空のユウちゃんです。実在の人物、団体、事件などにはいっさい関係ありません。)

私はユウちゃんを背負いながら歩いていた。
桜が満開に咲いている。花びらがひっきりなしに降っていた。
私たち以外には誰もいない。ユウちゃんは眠っていて、物音はかすかな風の音だけだ。
なんだか小説の「桜の森の満開の下」を思い出した。
いつの間にか紫色の顔をした鬼を背負っていたらどうしよう。
かつて私が殺した盲目の赤ん坊を背負っていたら?
石になったユウちゃんを背負っていたら?
ユウちゃんが首なしになっていたら?

足を止めた。
「ユウちゃん?」

返事はない。

どうしよう。振り向いてユウちゃんを確認しようか。
もしそこに異形のものを見たら私はどうするんだろう。
ユウちゃんの首をしめてしまうんだろうか。

いや、そんな超自然的なものなど背負っているものか。

私はゆっくりと振り向いた。

そこには安堵しきった顔で眠るユウちゃんの顔があった。

・・・そりゃそうだな。
私はユウちゃんの確かな重さと暖かさとやわらかさを背中に感じつつまたゆっくり歩き始めた。




※「何かを背負う怪談」はいくつかある
桜の森の満開の下(坂口安吾)
幽霊滝の伝説(小泉八雲)
夢十夜(夏目漱石)
子泣き爺