呂先生の中国語ブログ

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中国語を始めるためのスタンダード教材・テキストの分析比較と裏話

2014年04月29日 | 中国語学習に役たつツール・教材

知らず知らずに中国語を教え始めてから6年目に突入!北京の学校で2年、東京の教室で4年の間で、校内のオリジナル教材+中国で出版+日本で出版のさまざまな教材やテキストを目にする機会が多く先輩の先生から評価をよく聞きました。

中国語の初心者に対して初めてのテキスト選びの大切さは、今後の人生を左右するかもしれない?大切なこと~途中での挫折や無駄な勉強を避けるために、今回は中国現地で出版されている実用的なスタンダード教材を分析比較しながら、いくつか紹介したいと思います。あくまでも経験上の個人的観点ですので、ご参考程度にお願いいたします~


漢語会話301(上、下)日本語注釈版
(北京語言大学出版社 改訂第3版2006年発行、初版1990年)

  • 20年間のロングセラーでオススメの初心者スタンダード教材です~
  • 歴史があるにもかかわらず、数度による改定により内容の古さはなく実用的な表現が豊富です。
  • 科学的に考えられた練習材料によりバランスよく発音や文法知識を身につけることができます。
  • 復習専用ページもあり、語学の学習に必要な「定着」のための練習ができます。

 裏話:301北京語言大学出版社の著作権輸出量ベースでNo.1の教材です。実際の人物が出演したDVDやワークブック(英語注釈版のみ)も副教材として出版されています~


↑漢語口語速成入門篇(上、下)日本語注釈版
(北京語言大学出版社 改定第2版2004年発行、初版1999年)

  • 支持されている理由はイラストを多く取り入れた練習問題+ステップ式でまとまった文法体系。
  • 入門から上級レベルまでシリーズ化(5段階、入門編のみ2冊構成)され、幅広い生徒さんのレベルやニーズに対応できます。
  • 速成の教材なので、カリキュラムは普通のテキストよりボリュームがあります。
    ※効果的な学習法で進めますと良い効果を収めますが、そうでなければ消化不良になりがちです。

 裏話:お隣の韓国では大ヒット教材で、中国語教材として北京語言大学の留学部短期速成クラスのメイン教材として使用!


↑体験漢語生活篇 日本語注釈版
(高等教育出版社2005年発行)
イラストや写真を豊富に取り入れ、デザインを重視した教材!

  • 学習目的を明確して上で、優先順位の高い生活上の場面を想定した会話文は実用的です。
  • 内容は比較的易しめで初心者に受け入れやすいように編集されています。
    ※試験を受けたいなど、文法をしっかり学びたい方には物足りない場合があります。

 裏話:編集者は皆一流の現役講師で、中国現地駐在員の奥様や女性に人気のテキストです。絵や色彩が豊富なため、直感型の方におすすめです~



※中国語講師の皆様へ:教材を選ぶ際には生徒さんのニーズや状況に合わせて総合的に考えて慎重に選ぶことが大切だと思います。

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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
漢語口語速成 (山田和久)
2011-03-01 17:38:20
以前,买到了汉语口语速成(中级编)
这本课本除了入门和基础编,没有翻译成日本话的吗?

虽然课本里的意思看得懂
但是为了慎重起见,我想知道日本话的意思。
返信する
日文教材 (吕先生)
2011-03-02 11:08:22
在中国中级以上的汉语教材很少能看到日文注释版的。中国的大学里,为了更快提高留学生的中文水平,中级以上基本上都要求老师有技巧性地用中文教学。
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気になったのですが・・・。 (marie)
2011-03-02 12:31:59
冒頭の、「知らず知らずに」という用法はあっているのでしょうか?
私は日本人ですが日本語が完璧!というわけではないので、私が間違っていたらすみません…。
ちょっと気になったもので…。
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実は・・・ (山田和久)
2011-03-02 14:02:54
>marieさん

僕もちょっと気になっていました。

「知らず知らず」という文章は
使い方は間違っていないと思いますが
ニュアンスとして、ちょっと僕も違和感を感じましたね。

呂先生の過去の経歴は分かりかねますが

元々、中国語教師を志して頑張ってこられたのか?

或いは・・・

本来は違う道(職業)を目指していたが
何かのきっかけ、理由によって
外国人に中国語を教える道を選んだ。

仮に、後者の場合
「知らず知らず」という表現でも
特に違和感はないと、僕は思いますよ。

「知らず知らず」という表現を使うと
どちらかというと、自分の意思に反していたり
あまり積極性が感じられない
イメージはありますよね?

僕も日本人ですけど
あんまり偉そうなことは言えませんけどね
(苦笑)
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ご指摘ありがとうございます (呂先生)
2011-03-03 13:10:43
>marieさん
>和久さん

日本語について、お二人の指摘ありがとうございます。

>「知らず知らず」という表現を使うと
どちらかというと、自分の意思に反していたり
あまり積極性が感じられない
イメージはありますよね?

↑初めてこのニュアンスを知りました~勉強になりました!

中国語では「不知不觉」という言葉があり、この場合に使うと「時間が立つのが早い」というニュアンスになります。

外国語を話したり、書いたりするときに、母国語から考えてはいけないという典型的な例ですね~

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ありがとうございます。 (山田和久)
2011-03-03 14:28:07
「不知不觉」という語句は僕もよく使いますが
逆に、呂先生の言う中国語のニュアンスは
初めて知りました。

僕も日本語の感覚で
「不知不觉」という表現を使うので
気をつけなければなりませんね。

補足ですが・・・

「知らず知らず」=「無意識の内に」
という意味合いが一番、しっくりくると思います。

例えば
①知らず知らずのうちに寝てしまった。
=寝るつもりはなかったが、寝てしまった。

②知らず知らずのうちに英語教師になっていた。
=本当は別の科目の教師になりたかったが
なんでか分からないけど、英語教師になっていた。

というような感じです。

ご参考までに!
返信する
彼此彼此 (呂先生)
2011-03-05 15:57:47
>「知らず知らず」=「無意識の内に」

和久先生,谢谢你告诉我!
大変参考になりました。
欢迎再来~
返信する
私も! (marie)
2011-03-08 12:41:46
日本語の感覚で「不知不覚」を使っていました・・・!

じゃあ、「不知不覚睡覚了」は、「気づけばソッコー寝てた!」ってニュアンスですか?
日本語の「知らず知らずのうちに寝てたぁ…」って意味ではなく?

・・・ん?同じ?違う?
なんかよくわからなくなってしまいました。

呂先生が書いた冒頭の文章は、「知らず知らずに」のところは、「気づけば~」「早いもので~」って感じでつなげた方がしっくりくるかもしれないですね★
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いや~大したものです (月下美人?)
2011-05-28 10:43:30
はじめまして 呂先生
私は中国語入門者です。

さて、
実は興味深い記事を拝見し、感心しながら読んでいる最中、本記事の冒頭でいきなり訂正線が入っているではありませんか!びっくり!

・・・元来、訂正線は文章の【内容そのもの】を訂正する意味で使われることが多いはずで、しかも冒頭・・・
さすがに、注意して読んでしまいました。

知らず知らず~ なになに していた(なっていた)
 
・・・

読んだ瞬間、知らず知らず~ が 中国を教えて・・
に係る(修飾する)誤解を解く為、カットしたのでしょうか???

と、思いましたが、・・・

よく読んでみると、きちんと、中国語を教えた年月に係っています。

ですから、私は問題ないと思いました。
語順を変えて表現する又は、”知らず知らず”の後ろに点(、)を打つ、その他方法(今回のように省く)で紛らわしさは消えますね。(原文でも素晴らしいですが・・・)

★このコメント欄を読んだ経緯は、
・・・訂正するには及ばない、文なのでは?・・・
と コメントしようと思ったことに起因します。

知らず知らずにして、〇〇し始めてから早くも〇〇年経とうとしています。

・・・良いと思いますがね・・・

知らず知らずに中国語を教え始めてから6年目に突入!
↓↓↓
知らず知らずに【、】中国語を教え始めてから【早くも】6年目に突入【してしまった】【しているではないか】!

!が【してしまった】の意を強調してますし、私にとっては充分な表現です。

この辺になると微妙な表現になるとも思われ、逆に言えば感性豊かな文面は古語文体と同様、解釈がややもすれば分かれてしまったりする。誤った解釈を避けながら気持ちを充分表現する両極を満たそうとするから文章は難しいのでしょうね。先生は日本人と同等か、それ以上の知識を持っていらっしゃるようです。ブログの文を拝見していて、ただただ感心。

最後に、
言語学者が分かり易い文章を書いているとは限らなく、先生のように実直に言葉に向き合う、その姿勢そのものが大事なような気がします。勿論このコメントに誠意をもって御投稿されている方も同様です。私も早く中国語の多くを学び、ここにコメントされている方々や先生と中国語で話せるようになれることを願ってやみません。
返信する
こんにちは (呂先生)
2011-06-10 11:18:44
コメントあリがとうございます。

言葉自体の用法、また連用修飾語としての使い方、そのどちらにしても日本語は奥が深いですね~

◯◯さんも中国語会話の学習を頑張ってください!
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