アビニヨン橋だったかな? なかなかロマンチックに写すことができたと自賛!
最高法規守られぬ〝無法状態〟主権者の意思示して回復を -つづきー
中祖 立憲主義破壊の根本にあるものは何でしょうか。
白井 日米同盟体制が、憲法と矛盾しつつ、憲法を凌駕するものとして存在するという現実です。
憲法が「最高法規」でありながら、日米安保とそれに沿った公然の約束事(地位協定、ガイドライン)に加え、隠された約束=密約があり、法体系が二重になっている。そのどちらが本当の法なのかというと、アメリカとの約束の方だというのが安倍首相の立場であり、この国の真の姿だということを、今回の安保法制=戦争法ははっきりと示したのです。
中祖 立憲主義を回復するために何が必用でしょうか。
白井 主権者としての国民が姿を現すことが重要です。現にそのような形で市民運動が力をもち始め、政党政治を動かし始めている。共産党の「国民連合政府」提案もそこから出てきました。
2009年の「政権交代」のときには、市民の側はまだ、「傍観者」「観客」という側面があったと思います。「何か面白いことやって見せてくれ」という、お任せ的なところがあった。09年当時と今とで全く違うのは、市民社会が「傍観者ではだめだ」と、ますます多くの人が気づいたことです。
民主党の日米同盟絶体の支持派からは、「共産党に流されるのはとんでもない」「こうなったら民主党を壊し(解党し)てしまえ」という反応が出ています。でたらめな政府とたたかうのか、そこからおこぼれをもらうのか、立場決定が全ての政治家に迫られているのです。こういう状況はどこから来たかというと、これもやはり一般市民が動き出したからです。
民主党の岡田さんは正念場です。強い気持ちで決断してほしいですね。国民と向き合うのか、それともファシストと抱き合うのか。そういう重大な局面に差し掛かっていると思います。