連休翌日の朝は、大抵1件はトラブルの相談電話が入ります。
今回の事例はNASの故障です。
鴨川市、ビルメンテナンス業のお客様。
「NASがアクセスできない!
全業務データはNASで管理しているので、
このままでは非常に困る!」
該当品は弊社が納入した製品ではありません。
しかしお客様の運用状況を理解し対処できるのは恐らく弊社が適任でしょう。
行ってきました。
1.該当製品と状況
機体
BUFFALO製NAS LS-TGLシリーズ [
LS-H1.0TGL]
状況
・各PCからアクセス不能
・NASナビゲータでは EMモード?を検出
2.暫定対処
NASナビゲータを見ると、ガッカリな状況です。
![Dsc_0043_r Dsc_0043_r](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/df/a2587c28265a9384014046816f08eec4.jpg)
・コンピュータ名が化けている。
・EMモードを検出しました。
Windowsパソコンからpingコマンドを打っても反応がありません。
前面アクセスランプは一見正常稼働のような緑の点灯をしっぱなし。
背面スイッチをOffにしても、一向にシャットダウンプロセスも何もおきません。
ちょっとリスクはありますが、ファームウェアアップデートを試しました。
![Dsc_0047_r Dsc_0047_r](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/29/5935af16fb75b86ba30364295cec541e.jpg)
直後に、正体不明のエラー
![Dsc_0048_r Dsc_0048_r](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/b0/8af94d89418e6bcad6e2dff3e65a5dfb.jpg)
まあ、なんとなく正常動作しないだろうとは思っていましたが。
3.データの吸出し
[LS-H1.0TGL]は法人用製品ではありません。メーカー修理に出しても格納データは保護されるかどうか。
そもそも2008年リリースの製品です。修理受付もあるかどうか。
お客様の要望は、一刻も早く中に保存したデータを使いたいとのこと。
となれば、最後の手段。
・HDDを取り出して、
・他HDDにコピー!
お客様にリスク及び成功するとは保証できない旨を説明。
お客様 「それでもいいからやってくれ!」
許可を頂き、分解してみました。
蓋を開けて、「あーーーあ」と言葉がもれました。
電解コンデンサの1個が膨らんでいました。
(俗にいう コンデンサの妊娠 )
でもこっちが原因なら、HDD自体は無事な可能性があります。
持参したUSB接続ケーブルで、お客様のPC(NEC Mate タイプMR Windows7)に接続。
BUFFALO製NASの多くは、搭載HDDにLinux系OS用のフォーマットがされています。
そこでPCをLinux系OSで起動。
幸いにも故障NASから取り出したHDDの中身は無事確認できました。
PCに更に、お客様所有のUSB接続HDDを増設。
故障NAS搭載HDDの中身の主要ファイルをコピーできました。
ファイル数が大量だったのでコピーには半日かかりましたが。
4.その後
USB接続HDDにバックアップが成功したので、ユーザファイルの救出は成功。
ついでにUSB接続HDDをWindows7の共有設定をし、暫定LAN経由で利用可能にしました。
5.今後
今回はHDD自体には異常がなかったおかげで、弊社対応可能範囲でなんとかデータ救出ができました。
しかし、毎回こうできるとは限りません。
お客様にはご注意と共に下記提案をすることとなりました。
・法人用のRAID-1対応NAS[
HDL-XV2.0/2D]、及びUPS[
BY35S]見積。
・運用注意:バックアップ相談。
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NASをご利用の皆さん、
故障はいつ発生するかわかりません。
災害が原因となることもあります。
障害が発生しにくい製品と環境。
それでも発生する最悪の事態に備えること。
これらが大事ですよ。
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