一カトリック信者(ジュゼッペ)の日々想い

聖ヨゼフを愛する一カトリック信者の日々を綴ったブログです。

最初の殉教者

2016-12-26 07:54:22 | カトリック
『まことにまことに私は言う、ひとつぶの麦が地に落ちて死ななければ、ただひとつぶのままである。しかし死ねば多くの実を結ぶ』(ヨハネ12.24)

主の御降誕の大祝日のあとの本日は最初の殉教者である聖ステファノの祝日がすぐにやってきました。
これはまさに世間の(一般的な、特に海外の)クリスマスムードとは一線を画すものです。本来の主の降誕は、その生まれた環境や聖家族の置かれた立場からして、すぐに主は命の危険にさらされています。全宇宙の王にもかかわらず、です。
聖霊降臨後、ユダヤ人から続々と改宗するものが出てきました。使徒によってある日などは数千人も洗礼を受けた、と福音書に記されています。第一次大回心時代です。その布教活動はすぐにも小アジアにも渡りました。初期のイエズス会を思い出します。その中で今日の殉教者の祝日である聖ステファノは、布教活動中に命を落としました。
モーゼの立法を偽善的(実際は口だけ)に行っていると断罪したとしてその場でユダヤ人によって石打にされむごい死に方をされました。伝承によると、聖ステファノは『本当の神は、聖三位一体である。キリストは主イエズスである』と宣言して、ユダヤ人の怒りをかったとされています。石打される聖ステファノは、それでも宣言し続け、さらには主イエズスと同様に彼らの罪の許しと回心を祈って死にました。
この祈りは天に届きその場でユダヤ人であったサウロ(後に聖パウロ)の大回心があり、聖ステファノの布教の言葉を後に私達に伝えているのは、周知の通りです。
まさに聖ステファノの精神はカトリックの精神です。主を正しく愛した結果です。私達の模範です。この後数百年間次々と聖なる殉教者が生まれました。
さて聖ステファノは、ユダヤ人の教えにも真理は含まれてるから彼らも救われると教えたでしょうか。ユダヤ教を信じてるのだから洗礼は受けなくても良い、それぞれの神様の教えを従順に信じていればそれで救われる、と教えたでしょうか。答えはノー!です。
もしも当時現代のカトリック信者の大多数の考えと同じく全ての宗教にも真理が含まれていると教えていたら、現代までカトリック教会は存在していたでしょうか。他の宗教に寛容であった太古の宗教は次々と消えていきました。もちろん偽の宗教であったからということもあります。しかし真実や真理に少しでも嘘が織り込まれればそれは、真理も真実の教えではありません。嘘の教えは永くは存続する事は不可能です。真理だけが存続します。
悲しいかな、なぜ現代のカトリック教会は危機的状況とか、現代に即してないとかと異口同音に言われ続けているのでしょうか。私達が愛の名の下に教義を犠牲にしてまでもあらゆる寛容を示しているのにも関わらず。
私達が正しく主を崇拝出来ように今日は聖ステファノの取次を願いましょう。正統なカトリックの教えが、使徒時代から誤り無く伝わってきた教えが現代でも守られますように!