Lele de bea Blog

Lele de beaレレデビーのブログ
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9月のライブ情報

2011-08-26 | ライブ情報
2011年9月のライブ予定です。

■9月1日(木)7th Avenue 関内 http://www2.big.or.jp/~7th/schedule/index.html

《 東日本大震災復興支援ライブ 第8夜 》
笠川良明/ Lele de Bea
Danny Kats (from U.S.A)/ 小石スグル
OPEN 18:30/START 19:00 前売¥2000/当日¥2500
注)チケット売り上げから打ち上げ参加費までの一部を義援金として寄付しますので、MCがふだんよりも少々高くなっています。

Lele de beaは2番目19時40分からのステージです。

■9月17日(土) 大和駅前ライブKotto
10時から

摩周第3土曜大和駅前で開かれる骨董市のイベントです。
アコースティックで演奏します。

■9月29日(木) Someday 二俣川 
http://www.k2.dion.ne.jp/~someday/framepage2.htm
MC 2000円ドリンク別


詩心

2011-08-10 | 作詩
昨日8月9日は日本の歴史上の詩人・歌人のなかで、自分がもっとも憧れている源実朝の誕生日でした。 

この実朝の歌を読むと、学識の豊富さと、物事の本質を見抜く鋭さ、にため息ものです。
あの血なまぐさい中世鎌倉にあって、優しい心、素晴らしい感覚を持っているのが不思議なくらいです。

中世の詩人は定家とか西行が有名ですが、もちろんこのお二人も学識豊富のとんでもなく秀才なのですが、自分が感ずるに、定家の歌はサロン的、今で言うセレブが喜びそうなスタイルで、西行はちょっと気取った演歌みたいな感じ。

実朝も本当にとびきり頭のいい勉強のできる人だったのは間違いありませんが、作歌のほうは、決まりごとをあまり躊躇せずに破ったり、純粋というのか一見、稚拙とも思える表現をしたり、気取った言葉の使用を避け、また、直感のフィーリングを大事に自分の感じたことを素直に表現しています。

まあ、当時ド田舎の鎌倉住まいとはいえ、征夷大将軍で源家のおぼっちゃん、という育ちもあり、また歴史上、もっとも陰険陰湿な政治家といわれる北条家の面々とのイザコザを思えば、詩の世界は実朝が自由になれるただ一つの場所で、詩の世界の決まりごとなどは破ったって殺されるわけじゃないし・・。

彼にとって、作詩のルールよりも、作品の出来栄えのほうが重要だったようです。


例えば「こころ」という言葉、当時関東では方言で「けけれ」と言っていたそうです。 

田舎者なら京言葉の「こころ」を使いそうなものですが、実朝はわざと田舎言葉の「けけれ」を使って歌を読んだりしています。
京都に憧れて、武家の娘を自ら断ってまで、天皇の妹を嫁に迎えた実朝の言葉選びとしては、何故?とも思えるのですが、

「けけれ」の音の響き(当時は言霊信仰がまじめに考えられていた)、歌全体で見た時の落ち着き感など、彼のセンスが「こころ」よりも「けけれ」を選ばせたのでしょう。



○玉くしげ 箱根のみ海 けけれあれや ふた国かけて 中にたゆたふ


"玉くしげ"は枕詞で、"み海"は"水海"で、湖のこと。
"箱根のみ海"は、芦ノ湖のことになります。
"ふた国"は、伊豆と相模の二国のことです。

山に登ったとき、大きな湖があると、思わず何故こんなところに大きな湖が?!っと感動したことは、どなたにもあると思います。

実朝も箱根の神社を目指して、箱根の急な峠を上ってきたら、なんとも大きな湖が目の前に広がっていて、不思議なくらい静かに水をたたえている。そんな情景を見た時の自分の感動を表現してると思います。
自分は芦ノ湖へ行くたびにこの歌を思い出します。



○大海の 磯もとどろに 寄する浪 われてくだけて さけてちるかも

磯に打ち付ける荒波を表したものですが、もうこれ以上の表現はないだろう、と思います。
「割れて砕けて裂けて散る」とよくも観察し、言葉で表せたものだと思います。

2019年が実朝没900年なので、あと8年。