先日、地震に関するブログを書いた翌朝、こちらでもわりと大きな地震があり店が被害を受けているとのことで朝早くから出勤して店の復旧をしておりました。
こちらの店舗はガラスが何枚か割れて、商品が床に落ちている程度だったので、ある程度復旧し営業をしておりました。
その日、被害の大きい店舗の復旧要請があると言うことで、すぐに支度をして現場に向かいました。
被災地の中心に入ると、多くのスーパー、コンビニ、ガソリンスタンドは営業しておらず、営業しているスーパーには人があふれ、ガソリンスタンドには長蛇の車の列が並び、それが道路の渋滞を作っている状態でした。いくつかのコンビニに寄りましたが食料品がまったくない店がほとんどでした。
店に着くと、中は足の踏み場もないくらい商品が落ちていて、天井ははがれ陳列什器も動いていたり曲がったりしていました。
なんとか営業できる状態まで復旧し、お客さんを入れることができました。
普段はそれ程売上げのある店ではなさそうでしたが、近隣の多くの店舗が営業していないこともあってかものすごく多くのお客さんが来店され、そしてお客さんは冷静さを失ったような印象で、とにかく目に映る物すべて買っていくといった様子でした。
復旧応援の人員はすべて品出し&接客に回り、売場に商品を置くとすぐになくなってしまうというなんともすごい光景でした。
行き帰りの移動を含めて一週間ほどの予定でしたが、5日程で帰って来られました。
こちらの店舗に寄ってみましたが、こちらの地域では電気もガスも水道も被害を受けていないはずなのに主な商品は物の見事に品切れになっていました。
聞くところに寄ると、血相を変えた人たちが我先にと買って行かれたそうです。
その夜、近所のスーパーに買い物に行きましたが日持ちのする物はもちろん、日持ちのしない物までありとあらゆる食料品がなくなっていました。
自分の店や近所の店、テレビの報道を見ていると多くの人が「買い占め」に走っているようですね。こういう人たちって、今自分の家に何があって、これから何が必要なのかきちんと把握しているのでしょうか。
たった数時間の停電でなぜそんなに電池が必要なのでしょうか?ガソリンスタンドに並んでいる人で、本当に「今」必要な人はどれくらいいるのでしょうか。
そもそも、普段家や車に懐中電灯や電池を常備しておかないというのも防災意識の低さを露呈しているように思えます。
被災地以外での一連の騒動を見ていると、オイルショックのときに直接関係のないトイレットペーパーを求めてパニックになっていた70年代の騒動を思い起こさせます。
あれから40年近く経ち、これだけ情報化社会になっても、人間の心理というのは変わらないんですね。