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la mia dolce vita

おべんきょう・ワイン・パン・お菓子・旅・・・などなど

梅雨の京都へ

2010-06-27 21:05:54 | kyoto (きょうと)

週末は京都へ。

数日前の天気予報では、曇りか、晴れ間がのぞくようなことも言っていたのに、来てみると、西からの前線の影響でかなり本格的な雨の週末に。

となると、やはり観に行きたくなるのは紫陽花。近場で観られるところと思い、蓮の寺としても知られる花園の法金剛院を訪れる。

平安時代から、数々の花が植えられ、天皇の行幸があったというこの「花の寺」。

鳥羽天皇の中宮、待賢門院が復興したというこの寺の池をそぞろ歩き、咲き始めた蓮の花を愛で、池の周りに植えられた紫陽花や花菖蒲の鮮やかな青や紫の色に目を奪われ、歌人の西行が遺した和歌の歌碑など読んでいると、浮き世から離れ、はるか昔の静かな京の美の世界を感じられる。

梅雨の京都の静かな午後。たまにはこんな落ち着いた時間も良いのでは。

京都でパスタと言えば…

2010-05-24 14:29:43 | kyoto (きょうと)

本当は教えたくない店の一つ。

最近では京都もイタリアンの美味しい店がたくさんあり、どこにしようかと迷うことも多いのだけれど、やはり外せないのが、河原町通りにある「オステリア・ヴェント」。

「オステリア」、つまりイタリアの居酒屋または定食屋、というだけあって店も小さくしつらえもシンプル。

スタッフもシェフとサービススタッフの計2人だけなので、一流店のように格調高い雰囲気やサービスが味わえるという訳ではない。

それでもこの店に通うのは、その料理が他では味わえないものだから。

まずは前菜。特にこの盛り合わせには、季節の素材を生かした前菜8種類が並び、そのどれを取っても絶妙な調理法と味付けに驚かされる。

そしてこの店イチ押しのパスタへ。手打ちでもっちりした食感が魅力でどのメニューを注文しても、必ず満足できる美味しさ。

ワインもイタリア各州のものをお手軽な値段から揃えてあるので、ワインリストの説明とメニューを見比べながら、シェフに相談して決めるのが良いかも。

ただ、本当に小さい店なので予約は必須。

また料理もシェフ1人で全てを調理するので、ゆっくりとワインでも飲みながら料理が出てくるのを気長に待つのがこの店の楽しみ方。

今回もまた、おいしい料理を味わうことのできたこの小さなイタリアン。いつまでも「知る人ぞ知る」店であってほしい、京都でお気に入りのオステリア。

オステリア・ヴェント
京都市下京区寺町通松原下ル植松町717 幸兵ビル1F
075-352-5501

喧騒を忘れて

2010-05-23 20:54:08 | kyoto (きょうと)

新緑の京都へ。

今回は、京都の天台宗五門跡寺院の一つである曼殊院へ。

もとは比叡山にあり、1656年に現在の左京区一乗寺に移って以来、桂離宮と共に江戸時代初期の代表的な書院建築として知られている。

特に名勝に指定されている庭園は、建物を屋形船に見立て、その船が枯山水の白砂の水に漕ぎ出していく様子を表したという風情のある美しいお庭。

人気の紅葉の季節ではない今は、訪れる人も少なく静かにその落ち着いた美しさを楽しめるので、近くにある詩仙堂や金福寺などと一緒に、ぜひ一度ゆっくり訪れていただきたい寺院である。

お庭を眺めながらイタリアンを

2010-04-10 00:26:30 | kyoto (きょうと)

今回の京都で行ってみたかったのが
昔ながらの町家を生かしたランチの美味しいお店。

その中でも光っていたのが、堺町通松原下ルにある
Ristorante 美郷」。

その明るい庭に面した席でいただくランチは、
町家ならではの風情を楽しみながら
本格的なイタリアンのお料理と美味しいパンを楽しめる
大満足の内容。

今回はランチのあとに訪れるところがたくさんあって
ワインはいただけなかったものの、
帰りにフロア下にあるワインセラーを見せられ、
ぜひ次回、ワインも楽しみながら京都のイタリアンを
楽しみたいと思った次第。

できれば近いうちに、今度はディナーでもゆっくり
味わってみたいと思っているところ。

智積院の「桜図」と「楓図」

2010-04-05 23:48:03 | kyoto (きょうと)

京都の桜をもう1つ。

三十三間堂のすぐ近くで寄ってみるなら
真言宗智山派総本山である智積院

ここには桜のほか、サツキや桔梗、
紫陽花などたくさんの花が植えられて
いて四季それぞれに楽しめる。

また中国の廬山をかたどったと言われる
名勝庭園も落ち着いた風情があって
ゆっくりできる。

しかし何といっても見逃せないのは
長谷川等伯とその息子、長谷川久蔵の描いた
「楓図」と「桜図」。

26歳で急逝した久蔵の若々しい「桜図」と
息子を亡くした等伯が描いた、円熟味を帯びた「楓図」。

静かな収蔵館の中で、説明の音声を聴きながら
ゆっくり鑑賞すると、時を越えて2人の筆使いが
見えてくるような気分になるそんな智積院。

春爛漫の京都へ

2010-04-04 23:34:52 | kyoto (きょうと)

去年より一週間早い桜の開花宣言のあと、
寒い日や天気の悪い日が続いて
いったいいつ満開の桜が見られるのか、
ちょっと不安だった今回の京都。

しかし今週末はようやく天気も良くなり、
気温も上がって桜はいよいよ満開に!

この機会にいろいろな桜を、と
今回は蹴上の疎水から白川沿いの夜桜、
東山や山科などあちこち桜を見て回る。

そして圧巻はこの毘沙門堂の枝垂れ桜。
樹齢百数十年の巨木から枝垂れるほぼ満開の桜は
息を呑むほどの艶やかさ。

少し駆け足でまわった京都だけれど、
どれも忘れられない素敵な桜ばかりで、
甲乙付けがたい美しさである。

「はれま」の「チリメン山椒」

2010-01-21 23:01:26 | kyoto (きょうと)

京都の土産をもう1つ。

最近は、京都のものも東京で買えるようになって
嬉しいような、ちょっとさびしいような気がするけれど、
やはり京都に行くと買ってしまういくつかの品。

ちりめん山椒もその1つで、どの店のものが
美味しいのかと、人の話や口コミなど
いろいろ調べて美味しいものを探している。

つい最近までは、いつも某有名店のものを
買っていたのだけれど、今回買ってみたのが
「はれま」のチリメン山椒

これも大手百貨店で扱っていて、
京都でしか買えない!というものではないけれど、
いただいてみると、小ぶりのちりめんじゃこに
ぴりっと実山椒の香りの効いた味で、
今まで食べていたものよりも、味がまろやかな
なかなかの品。

ただ、箱を開けて出てくるビニールは
袋ではなくシート状なので、
気をつけて出さないと、ちりめんが全部
外にこぼれてしまうことに…。

さすがは、便利さよりも伝統を重んじる京都。
こんなことに目くじらを立てていては
京都は味わえない…のかも。

まずは心おだやかに、
あたたかいご飯の上にのせて、
チリメン山椒の味をゆっくりと
味わっていただきたい。
料亭まで行かずとも楽しめる
品の良い京の味。

「八坂の塔」の中へ

2010-01-06 17:24:40 | kyoto (きょうと)

清水寺、産寧坂 ・二年坂など東山を歩いていると、
必ず目に入るのが、高くそびえる五重塔、通称「八坂の塔
(正確には、臨済宗建仁寺派・法観寺の五重塔)。

その木造建築の美しさに何度もカメラを向けたことはあったけれど、
今回はその「八坂の塔」の中に初めて入ってみる。

とはいえ、拝観料を払って入ることが出来るのは、
本尊五智如来像が安置されている一層と、
狭くて急な階段を上った二層まで。

それでも二層の窓からは、祇園とその向こうに広がる冬の京都の街を
見渡すことができて、なかなか気持ちの良い光景。

そして、塔の真ん中を貫いているのが心柱。
釘をほとんど使わずに、木を組み合わせて建てられた塔のバランスを保ち、
耐震構造ともなっているという、この「柔構造」の心柱によって
この塔は長い年月、支えられている。

この塔自体は、何度か焼失して現存するものは室町時代の再建であるけれど、
心柱の最下部にある中心礎石にいたっては、創建当初(聖徳太子の時代)の
白鳳様式をとどめており、仏舎利信仰の原点となる古いものであるという。

外に出て「境内」を歩いてみると、江戸時代に再建されたという
太子堂・薬師堂もあり、ここが確かに寺であるのだという実感がようやくわいてくる。

またここには、戦に敗れた討死にした木曽義仲の首塚もあり、
京都がその長い年月の中で歩んできた、さまざまな歴史を改めて考える。

東山を訪れるといつも迎えてくれるこの五重塔。
底冷えのする冬の京都の中に建つその姿の美しさもまた良いものである。

正月料理・祇園

2010-01-04 13:10:01 | kyoto (きょうと)

今年の正月料理は、祇園の「山玄茶」へ。
祇園北側に位置し、以前は「祇園 さヽ木」があった場所にあるが、
数年前、さヽ木を訪れた時同様、今回も「祇園の迷路」にはまり、
ぐるぐると回った末にようやく店ののれんを見つける。

通されたのは2階の個室。
坪庭を見下ろす静かな部屋は、「さヽ木」時代と全く変わらず、
懐かしい気分になる。

料理は三が日ということもあって正月料理のコースのみ。

画像は京都の正月には欠かせない白味噌仕立ての雑煮。
えび芋、京人参、丸餅など、良い材料を使っているのが
よくわかる上品な味わい。

全体的に、京料理の中では庶民的な料理のしつらえ、
味わいであるけれど、ほっとするような印象の残る
「山玄茶」の料理。

大将の実家(蒲生郡日野町)で作るというお米を炊いたご飯は
甘さも感じられ、酒で炊いたしらすをたっぷりかけて
食べると口の中にふんわりとうまみが広がる。

ちなみに、食べ切れないご飯はおこげと一緒に
おにぎりにして持ち帰りにしてくれるので、
帰ってもう一度お店の味を楽しむことができる。

店を出て、祇園の町を歩く。

白川沿いの巽橋は、冬のJR東海「そうだ、京都、行こう」
キャンペーンのポスターに使われたこともあって、
人が集まり、盛んにシャッターを押しているけれど、
それ以外は、まだ正月の休みでひっそりとした町並み。

一年のはじめに、こんな静かな京都を歩いてみるのも、
京都を感じる良い機会かもしれない。

「祝鯛」で新年の祝いを

2010-01-01 02:51:16 | kyoto (きょうと)

2010年元旦。
今年も正月は京都で。

小雪の舞う寒い大晦日に出かけたのは、
多くの買い物客で賑わう錦市場。

京都ならではの正月料理の材料や
京野菜などを見ながら、お目当ての魚力へ。

大晦日の目玉は何といってもこの店の「祝鯛」
数年前に比べると、不漁や物価高の影響で
多少の値上がりはやむを得ないけれど、
正月はやはり尾頭付きの鯛で祝いたいので、
少し財布の紐をゆるめても、良いことがたくさんあるように、
店の人に頼んで良い祝鯛を選んでもらう。

今年一年、皆様にとっても良い年になりますように。

京都の「ほっこり」に会いに

2009-11-08 18:11:50 | kyoto (きょうと)

京都に戻って訪れたのは、新門前通りにある「陶然亭」。
物静かなご主人の作り出す旬の野菜を使った料理と、
あたたかいお店の雰囲気が好きで、
以前から何度か足を運んでいたお店。

最近は予約を取るのが難しく、今回もようやく
空いている日を見つけて予約を入れてもらい、
昼の料理を食べに店に伺う。

店はカウンターとテーブル席が2卓。
お庭が見える奥のテーブル席につき、
季節の食材を使った料理をいただく。

どれも料亭とは違って、料理のしつらえや
盛り付けは素朴だけれど、
京都でいただくあたたかい手料理、の雰囲気で
京都の「ほっこり」を味わうことができる。

ご飯の「じゃこ飯」のあとは、
いつものようにコーヒーとクリーム・ブリュレ。

寒かった京都だけれど、身体の中から暖かくなるような
そんなお料理を味わえる、大切な京都の一軒。

岩倉 実相院へ

2009-07-19 19:45:24 | kyoto (きょうと)

今年も祇園祭の京都へ。

宵山で祇園囃子を楽しみ、
京都の夏の味、鱧おとしを味わう。

次の日は山鉾巡行。
降水確率100%というあいにくの
天気予報ながら、ほとんど
雨に濡れることもなく
無事に巡行も終わる。

午後は、以前から行きたかった
岩倉の実相院へ。

鎌倉時代の作と伝えられる不動明王が
本尊のこの門跡寺院。

狩野派の襖絵等も素晴らしいけれど、
何といっても、この実相院を有名にしているのが、
磨かれた板の間に映り込むカエデの木々。

紅葉の季節には、真紅の紅葉が床に映えるその風景が
「床紅葉」と呼ばれてたくさんの観光客が訪れるけれど、
緑が美しいこの季節には深い緑が「床緑」となって
漆黒の床に青々とした緑の光を投げかけている。

残念ながら「床」は撮影禁止のため、
代わりに実相院入り口近くに咲く蓮を撮る。

こちらも蒸し暑い夏の午後に、ゆらゆらと
静かに咲いて静かな美しさをたたえている。

実相院には石庭もあり、こちらも
紅葉の季節にはライトアップなども
あるようなので、次回はそんな
真紅の情景も楽しみに訪れてみたいと思う。

新緑の保津川

2009-06-02 00:08:18 | kyoto (きょうと)

とにかく緑のきれいなこの季節の京都。

特にどこに行くともなく、嵐山から歩いている途中、
電車の音に誘われて、何となく乗った初めてのトロッコ電車。

車掌さんの案内もよく聞こえないほどの
列車の走る音と車窓を横切る気持ちの良い風。

ほんの一瞬、停まってくれた保津川の緑の絶景に
初夏の水音と緑の匂い立つ香りを感じて、
しばし立ち止まるような京都の絶景。

京都、とっておきのバルへ

2009-06-01 23:50:08 | kyoto (きょうと)

5月はインフルエンザ問題でさんざんだった関西地方。

京都も、観光シーズン真っ只中だったところを、
やれ休校だ、イベントの中止だと
すっかり人の波が途切れてしまったよう。

やっとその騒ぎも一段落してきた先週末、
今度こそは行こうと新幹線に乗って京都へ。

電車内も、既にマスクを外している人の方が多く、
ようやく安心してシートに身体をうずめる。

京都駅に着いても、もうインフルエンザ騒ぎの
あの暗い感じはどこにも見えない。
いつもの少し湿った、初夏の京都の気配に、
安心して街へと繰り出す。

今回も外せないのはお気に入りの店、
三条のスペインバル「ポキート」。

予約しないとなかなか入れない人気の店だけれど、
いつもと変わらず歓迎してくれる。

確かに、インフルエンザ騒ぎで
キャンセルも多少あったそうだけれど、
いつもと変わらない元気な店の雰囲気、
そして温かいスタッフの対応。

カヴァを飲み、おいしいタパスをいただきながら
改めて京都の変わらない良さを感じた夜であった。

梅、梅、また梅

2009-03-11 16:32:56 | kyoto (きょうと)

週末を使って京都へ。
今回、どうしても行きたかったのが北野天満宮。

50種類、約2,000本の梅があり、
白梅、紅梅、一重、八重とさまざまな梅の花を
3月の中旬まで楽しめるということだったので、
この機会を逃しては、と思って
混雑を承知で行ってきた。

さすがに早咲きの梅はすでに散っていたけれど、
境内にはまだまだ数々の梅が咲き乱れ、
どれも甲乙つけがたい華やかさを誇っている。

豊臣秀頼が寄進したという社殿も
堂々と美しい姿で参拝者を迎えている。

またこの北野天満宮には、境内のあちこちに牛の像が
置かれていて、頭が良くなるようにと参拝客に撫でられて
ぴかぴかに光っているその頭をしっかり触って
丑年の今年一年の無病息災をお祈りしてきた。

実はこの牛の像、たくさんある中で一体だけ立像の牛があり、
それが北野天満宮の七不思議のひとつである、ということを
帰ってから知り、その牛の顔を拝んでこなかったことが
悔やまれるので、次回は必ずその立像の牛を探してきたい。

また、今回は梅の季節ということもあって長い列ができていた
天満宮前にある豆腐料理「とようけ茶屋」にも寄ってみたいと思う。