イタリア文学の大御所、アントニオ・タブッキが25日に亡くなった。
購読のクラスでいくつか読んだタブッキの作品にはいつも「自分探し」のテーマが描かれる。
画像のI treni che vanno a Madras(マドラス行きの列車)では、彼の代表作で映画化もされた「インド夜想曲」と同様、主人公がインドを舞台に旅を続けていく。
読み進めるうちに、自分もいつしか旅に引きずり込まれ、己を探していくようなそんな不思議な感覚に陥るタブッキの小説。
もう新しい作品が生み出されないことは残念だけれど、これまでのものを大事にじっくり読んでみたい作家である。