
今年の京都・祇園祭は、去年までのそれとは大きく変わったところがいくつかあった。
まず1つ目は何と言っても後の祭りの復活。
実は祇園祭の山鉾巡行は、50年ほど前までは先の祭りと後の祭りに分かれていたのだけれど、いろいろな理由から2つを同じ日に行うことになり、去年までの数十年間は、すべての山鉾が7月17日に揃って巡行を行っていた。
しかし、後の祭りを復活させるという話が数年前から持ち上がり、ついに今年から、7月17日の先の祭りでは23基、そして7月24日の後の祭りに10基という元の2回の巡行に戻った。
そしてもう1つは、これまで休み山となっていた大船鉾の復活。
こちらは150年ぶりに再建・巡行ということで、後の祭りのトリを飾る鉾として、また新たな観客を大勢集めた模様。
こうやって祇園祭の形態も少しずつ変わっていくのだけれど、その昔、朝廷が疫病の流行に対する御霊会(ごりょうえ)として始めたこの祭りが、1000年以上経った今も京都で受け継がれていることは、長い歴史をもつ京都とはいえ、驚きに値するものといえるだろう。
大きな変化を遂げながらも、今年も7月の1か月をかけて終了した祇園祭。
来年はまたどんな変化を、そして変わらないところを見せてくれるのか、また楽しみなところである。