la mia dolce vita

おべんきょう・ワイン・パン・お菓子・旅・・・などなど

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

ジョルジュ・ルオー展

2012-06-21 17:45:23 | arte (あーと)

パナソニック汐留ミュージアムで行われている「ジョルジュ・ルオー 名画の謎」に行ってきた。

タイトルにもある通り、今回はルオーの絵に関する謎を解く、ということが主題。

絵を担当する学芸員が行ったスライド・トークも聴きに行ったけれど、実は絵がキャンバスではなくこんな素材に描かれていたとか、絵を詳細に観察するとこんな下絵が見えてくる、など、主に新しく発見された事実の発表、といった内容。

でもルオーの絵の魅力は、どんな描き方をしようがどんな素材を使おうが、その色と構図、そして描かれたテーマに尽きるのではないかと思う。

やはり絵をじっと見て、彼の世界に入り込んではじめて、その絵が少しわかってくるのではないだろうか。

そう思って、あまり先入観を持たずに絵に集中して観てきたつもりだけれど、まだまだ彼の絵は奥が深い。

ただ、今回有難かったのは、パナソニックがその最先端の照明技術を使って、いくつかの絵にあてるライトを工夫し、これまで通常の美術館で使われていた照明との色の違いを、絵の横に設けたスイッチを操作することによって、観る側にわからせるようにしてくれたこと。

今までどれほど色が生かされていない照明の元で絵を鑑賞していたのかとちょっと愕然。

この技術は、ぜひ他の美術館でも取り入れていただきたいものである。

イタリア建築界巨匠の手にかかると

2012-06-14 18:35:53 | arte (あーと)

イタリア文化会館で行われた、イタリア人建築家&工業デザイナー、アンジェロ・マンジャロッティの展覧会と記念講演会。

今も現役ながら、91歳の巨匠はさすがに来日がかなわず、マンジャロッティスタジオに関わった人々が来場し、彼の哲学について講演と座談会を行った。

素材とフォルムの組み合わせが実に見事な彼の作品にはファンも多く、会場は建築やデザイン関係者でほぼ満員。業界における人気の高さに驚いた。

講演会のあと、彼の作品のいくつかを展示した展覧会を観る。

これまで工業デザインにはそれほど興味を持ってはいなかったのだけれど、カトラリーやピッチャー、カップやグラスなど生活に密着した作品もたくさんあって、その一つ一つを見ていくと、美しいフォルムだけではなく使いやすいようにデザインされている。

彼の手にかかるとオリーブオイルボトルもこんな風に。

ぜひ極上のオリーブオイルを入れて食卓で使ってみたい、と思わせる素敵な作品。

ロマネ・サン・ヴィヴァンの世界

2012-06-05 18:36:14 | vino (わいん)

今回のピノクラスは、ルイ・ラトゥールの所有するロマネ・サン・ヴィヴァンの畑「レ・キャトル・ジュルノー」を垂直試飲。

1989年から1995年、2004年、そして2006年の4本で、古めのヴィンテージが2本、2000年代のヴィンテージが2本と比較しやすいラインナップとなった。

セラーに長く寝かされていた1989年は色はオレンジがかっていながらも、深煎りのコーヒーのような香りやパワフルな旨みがあってとても元気。

対して1995年は、少し熟成がすすんだ雰囲気があってちょっと飲み頃を過ぎたかと思ったけれど、その古酒の味わいの状態がずっと続いて落ちないところがさすがはルイ・ラトゥール。

2004年はさわやかで花や赤い果実の印象があり、これからまだまだ楽しめそう。

2006年はヴィンテージもあってか少し青い印象ながら、タンニンや力強さなどがしっかりあるので、これからのポテンシャルを期待したい1本。

ロマネ・サン・ヴィヴァンというと、どうしてもロマネ・コンティやリシュブール、ラ・ターシュなど有名畑のワインに押されがちの感があるけれど、こうやって飲んでみるとどのヴィンテージにもしっかり力強さが底にあって、新しいものも古いものも楽しめるワイン。

粘土質のしっかりした土壌の力を感じた今回のピノ・テイスティング。

サラの鍵

2012-06-03 19:22:13 | arte (あーと)

もう1本は、ナチ占領下のフランスで起こったヴェルディヴ事件を扱ったフランス映画「サラの鍵」。

フランスに住んでいたユダヤ人達が、フランスによって一斉検挙され、ヴェルディヴ(冬季競輪場)に監禁されたあと収容所に連行されていったという、フランスの闇の部分を描いたこの作品。

こちらはあるユダヤ人の少女と、現代を生きるアメリカ人の女性ジャーナリストの目を通して、隠されていた事実が徐々に明らかになっていくドラマとなっている。

しかしこの作品も哀しい。こちらはドラマチックな展開で、胸を締め付けられるような悲惨な場面も多く出てくるので非常に観る体力の必要な映画だけれど、こちらも最後には希望が生まれ、引き継がれていくというエンディング。

哀しいけれど、最後に優しく、そして強くなれる作品。こちらも是非ご覧いただきたい。

やがて来たる者へ

2012-06-01 18:18:03 | arte (あーと)

先日、戦争をテーマにした映画を2本続けて観て来たが、内容、テーマともに忘れ得ない作品だったので是非紹介しておきたい。

はじめに観たのが「やがて来たる者へ」。 これは第二次世界大戦中、北イタリアで起きた「マルザボットの虐殺」を題材にしたイタリア映画。

ドイツ軍とイタリアのファシスト、そしてパルチザンの狭間で苦悩し、生活を奪われ、そして最後には命をも奪われていく村の人々を、ある少女の視点で静かに捉えている。

普段なら何事もなく静かに毎日をおくっている人々が、戦争という暗い波にじわじわと飲まれていく様子が切ない。

映画のはじめからずっと重苦しい空気が漂う作品ではあるけれど、すべてが終わったあとのエンディングには、それでも何とかかすかな希望を持つことができるかもしれない、と思わせてくれるのがまだ救いかもしれない。

戦争の、そしてその戦争に翻弄されてきた人々の歴史を知る上で是非観ていただきたい1本。