La Ermita の記録

メキシコ隠遁生活の私的記録と報告
 @ユカタン半島。

ケアシスズメバト

2024年03月09日 | 設備/外構/庭

  ケアシスズメバトの卵。

さらっと書いたが鳥に詳しくないので、名前は今調べて分かったもの。中南米にいる鳥らしい。赤土みたいな色の小さい鳩。

屋根の上からいろいろ観察してて、卵を発見。ウアノ(マヤの家の屋根を葺く葉っぱの木。15メートルくらいになる。)の木の高ーいところに卵を産んでいた。葉が枯れると葉の付け根がV字型に残る。そのVの谷のところに巣を作っていた。

 親鳥が帰ってきた。

発見後3日続けて確認してるんだが、まだ孵ってない様子。

 

 枝を持って帰る作業員。

親方んちにはヤギがいるので、その餌にするのにウアナ(ウアじゃなくてウアという木)の枝を切っていいかと聞かれた。少しずつ切るというので、ちょっと切って1週間くらいたったらまたちょっと切るって感じを想像してたら、なんと3日続けて切って持ってった。

 ハゲチョロビンになった。

まぁ、日陰がなくなったが(休憩場所が炎天下で暑いのは彼ら)、枝はまたすぐ伸びるであろう。

 

 こないだ転がした巨岩。

飲み物の缶とかが安定しないので、穴を掘る親方。

 深さ1センチくらい。

親方は岩に細工をするのが趣味で、家にもいっぱい飾ってある。が、気まぐれでうちの岩もちょっとだけいじっただけなんで、これでは安定しない。ひょうたんで作るマヤのお椀だと、いい感じに座るかもしれない。どのみち1個だけじゃ変なので、家の完成後には時間を見つけて整えるつもり。

 

  ゴミ、再び。

隣のゴミ一家との間にブロック塀ができて精神的にはラクになったが、そのブロック塀を作るときに掘り出した土に、岩だけじゃなくてゴミも混じっている。うち側の土の中に埋まっていたゴミはずっと前に拾ってあるが、以前の石塀の下にゴミが絡まっていた。塀を壊して地面を掘ればゴミがわんさか出てくると知ってはいたが、さすがに作業員に穴を掘るときゴミは避けといてくれ(隣に投げ返してもいい)とは頼みづらく、まぁいいかと黙っていた。そこのゴミ拾いに着手。新しい塀から1メートルくらい離れたところにラインをなして、掘った土と、その上に元々の石塀の岩が転がっている。表面のゴミ拾いをしたくらいじゃスッキリはしない。親方がもう少し後に大きい岩を移動させてくれると言うので、そしたら、その下の土に埋まってるゴミも除去できる。まとめてやってもいいんだが、すごい量なので少し掘れば取れるゴミから少しずつ。

 拡大して見てほしい。

大きいゴミを除去した後にも、こうして小さい欠片が目につく。真ん中の薄青い三角形のかけらで1センチ弱だが、どんなに細かい破片でも、自然界にない色をしている人工物は目立つ。その左下のプラ糸も気になる。捨ててすぐなら大きいゴミのままで拾いやすいんだが、長年のうちに細かく割れて、まったく厄介である。

ちなみに、薄青いかけらの右、石のところにある赤と紺の欠片、これはなんと自然のもの。マメ科の植物のさやなんだが、時間がたってなければもっと鮮やかで、もちろん一瞬ゴミに見える。花もそうだが、メキシコはいろんなものがカラフル。だからゴミも気にならないのか?(怒)


泥棒対策(大してしない)

2024年03月07日 | 新築

【3/2-6の作業】 階段コンクリ、内壁下地1層目

 

日数はたっているが、あまり写真はなし。ペチペチ(壁下地)の動きは目立たないのと、4日、5日と休みだったせい。また別の現場に行っているのか、熱波に襲われてて最高気温40℃くらいなので、身体のためにペースダウンしているか。

 

  コンクリ完了。

 上から見たとこ。

 ご満悦の親方。

墨出ししているときは急過ぎると心配したがそうでもないと分かったと言っていた。造りもしないで心配してたわけだが、この辺では二階建ての家はほとんどなく、数少ない二階建てはユカタン基準ばかりなのであろう。

 風呂場/洗面所/トイレのペチペチ。

このエリアは、まず脱衣場→浴室という彼らには未知のものがあり、かつその関連で仕切り壁も彼らにはどこがどうなっているのか分かりづらい。1階のペチペチ最後まで残してあったが、ベテランが着手。ペチペチ以前に仕切り壁の高さも、お互い確認しないままなんとなくこの段まで…とブロックを積んであったが細かく確認できた。

 洗濯場のペチペチ。

海辺の家と同じように屋内より一段低いが、テラスじゃなくて土間にした。海辺の村はずれは別荘がほとんどで住んでるのは引退外人ばかりだったので、デカイだけでいかにも貧乏そうな我が家は比較的泥棒の心配がなかった(メリダ人の別荘で無人か、見るからに金持ちのガイジンの…という家しか泥棒には狙われなかった)。が、今回は村の中だし目の前の道も結構人が通るので、一応ガスボンベや湯沸かし器、洗濯機など、ドアをぶち壊して入る強盗でない限り盗めないように、壁で囲った。

村人はみんな果樹園や畑を持っているので、ここに住んでるだけなら下手すると都会より豊かと我々なんかは感じるが、そうはいってもメキシコの田舎・僻地州のさらに田舎・僻地である。外から見れば貧村、中では都会の金持ちは別の人種…的な卑下はある。表向きは貧乏で何が悪いとか人間にとって大切なのは金じゃないと、ことある毎に言うが、ある。メリダや海辺で暗躍している「グループで盗んで、売るルートも確立されている」みたいなセミプロ?はいないが、あんまり家族にも好かれてない不良息子とか、あんまり近所で好かれてない道徳無視一家とかがいる。盗む品物の価値云々でなく、「今なら盗める」状態だというだけで、ちょろっと持っていってしまう輩がいる。盗られたら、そういう状態にしておいた方も悪い…が常識。だが、我々日本人は庭に何か物を転がしておくようなことはしない。パッと盗めそうなものが庭に出しっぱなしになってることはない(メキシコ人と違って)。

あと、海辺の家でも付けろ付けろと言われた鉄格子。

 こんなの。拾い画像。

格子どころか拘置所みたいだし煩わしい。横棒だったりオサレな意匠だったり、このへんだと飾りがついたタイプも多いが、こちらでもやっぱり、付けないのか?と何度も念を押される。

 住んでる借家の鉄格子。

海辺の村とは環境が違うが、とにかく付けたくないw。親方曰く、誰かが家にいそうな状態なら泥棒に入られることはないし、外人相手に何か悪さすると面倒だと考える人も多いだろうとのこと。うちはこの辺の家と違って、敷地内の道からずいぶん奥まってるところに建ってるし、まぁ、大丈夫だと思う。


食べる

2024年03月05日 | ユカタン諸々

  子牛の餌。

2頭の子牛が庭に生えている草や木の葉を全部食べてしまったので、畑まで行ってサカテという草を刈ってきたヒルベルト。

 メリダではオサレ開発で使用。

大きい猫じゃらしみたいで結構見栄えがいいが、村ではマヤの家の屋根を葺いたり壁の漆喰を作るのに使ったり、牛の餌にしたりする。近所の家は、庭に生えているサカテを定期的に業者に刈らせている。刈る作業代と草の代金でお互いチャラ。

 すごく大きいグレープフルーツ。

もうミカンの旬は過ぎた。今はマメイ。もうすぐマンゴー。そういえば、メキシコの中部地方では、もうマンゴーが結構出回っているらしい。こっちの方が暑いんだが遅いのは興味深い。

 トロレス。

基本は氷菓で、メキシコならではのチャモイ(甘辛ソース)がけのライムシャーベットや、マンゴー、パイナップルなど使う果物はいろいろ。練乳を使ったものもあって、そうするとクリームが強くないシャリシャリ系アイスになる。メリダでは普通にエラド(アイス)と呼ぶ。ここのは甘すぎないので、大きめのカップでガッツリ頭痛がするほど食べられるのがいい。

 現場飯。

豚ひき肉とジャガイモの炒めもの。ラードの旨味で不思議とほのかにすき焼きみたいな味がする。それはともかく、現場なんで取り皿などあるわけもなく、みんなトルティーヤで炒め物をつかみ、そのまま豆スープも具の豆とともにすくって食べる。やってもらえば分かるが、もたもたしてるとトルティーヤが破れる。破れる前にさっと口の中へ入れる。たくさんすくうために汁が指につくのは気にしない。辺りに溢れるとか手が汚れるとかお構いなしなのは、現場飯というガサツな環境のせいで、ちゃんとしたテーブルにつく食事とかだと、スープ系の料理もこぼさないで上手くすくって食べる。が、ちょっとするとトルティーヤを持つ手は汚れる。スープの具の肉の塊が大きいときも、スプーンが出てこなかったら手でちぎるから手は汚れる。

これが結構抵抗がある。こうしろと教えてくれるが、やり方が分からないわけではない。見れば分かるし、以前Lさんにも手ほどきをうけた。そうじゃなくて、手や大皿の周りが汚れるのが嫌なのである。潔癖症とかじゃなくて、なまじっか美味しいもんだから、溢れたらもったいないし、こぼしたものは汚くて料理への敬意ってものが感じられない。それが嫌なので、こぼさないように彼らの10分の1くらいのペースで少しずつ食べていた。

これまではコテコテのユカタン料理の味見的な要素も強かったので、お腹いっぱいにならなくても全然構わなかったのである。が、先日、豚と玉ねぎのじっくり炒めと、味付き白ご飯が出た。こいつはたまらない! 2回目なので、めちゃくちゃ美味しいのは知っている。出前頼りの生活が4ヶ月続き、米にも飢えている。トルティーヤはいらん。思わず借家へ走って箸を持ってきてしまった。普段、みんなの残りは親方んちの犬の餌になる(それを見越して多めに作ってある)んだが、全部パクパク食べてしまった。日本人は箸。

ーーー

 役場による「掃除作戦」

海辺の村でもボランティアを募って道端や公共エリアを掃除していたが、なんと個人宅である! 「住民の衛生環境のため」だというが、これは衝撃だった。住民、見てないで自分でやれ。

あるローカルニュース記事の写真。

「ドン誰それは、毎日通る道に女性の下着が捨てられているのを見るたびに拾って、道をキレイに保つ」。この記事への村人のコメントが、「無料ラブホ/下着なしで帰る女w/男はケチだから男物が捨てられてたら拾って自分が使う」等々。ユカタンの田舎以外だったらまずは「犯罪か!?」と思うんだが、治安が比較的いいのと村が小さくて何が起きてるかみんな知ってるので、こういう反応になる。ってか、ローカル紙とはいえ、ゴミ拾いがニュースって…。


キリスト磔の模様のタイル

2024年03月02日 | 新築

【2/29, 3/1の作業】 壁下地1層目、階段の鉄筋と型枠

 

さあ、ペチペチが始まった。ブロックを積んだ壁にコテでモルタルを投げつけた下地。ここでも海辺の家と同じく基本的に3層だが、海辺ではその後ペンキを塗るのが定番だったのが、ここでは3層目が仕上がりとなる。マシヤというモルタルというかプラスタの一種というか、そういう粉が売っていて、ペンキを塗る家はほとんどない。そういえば、メリダや海辺ではスーパーにさえたくさん並んでいたのに、ペンキを見かけない! 隣村に一軒、小さいペンキ屋があるだけ。

 

  まずは天井から。

  そして壁。

ペチペチする前に、漏れてついたコンクリとモルタルを削り、型枠を固定していた針金を切る。以前は気がつかなかったが、結構大変…というか、面倒くさそうな工程。

 

  階段の型枠。

  鉄筋を置いたとこ。

 針金で組む(2階部分)

 (2階から見たとこ)

 下はまだ。

ペテラン2人で組むんだが、長さなど確認しながら慎重に、かつ陽気に(メキシコ人なんで)進む。

  踊り場から1階までの鉄筋作り。

  切った鉄筋を置いて組む。

  型枠。

 型枠作り。

狭いところでいちいち小さい板を打つのが大変らしく、外でセットを作り始める。

 ちょっと垂直じゃなかった模様w。

手で押さえながら釘で固定した。逆ならいいけど角度が広いのは困るw

 上から順に。

 最後は暗くて大変そうだった。

海辺の家ではバカっ広いリビングに片持ち踊り場なしの階段だったので、明るさは問題なかったが念のため命綱をつけていた。今回は踊り場があるし両側が壁なので、全然怖そうじゃない。体重を預けながら何事もなく登ったり降りたりしていた。

ーーー

設備工事の材料を買いに隣村のチェーン店へ行った。うちの村の小さい店で買うより2割くらい安いという。海辺の村でもLさんに連れられて行ったニプリトという店。

 PVC管と電気ケーブル。

親方と店の品出し係2人の3人で、オンボロピックアップにどんどん積み込む。荷台への固定も慣れたもんだった。

 既製のドア。

特にこだわりがないので、村の業者に作ってもらうよりここで買ったほうが安かろうということになった。それはともかく、ドアスコープが付いているものも展示されてたんだが、付いてる位置がこう。相棒の身長は180近いので、この辺の人だと誰1人覗いて見ることはできないであろうw。

 飾りタイル。

なんというか、田舎には敬虔な人が多くて家に神棚(カトリックの)を作ってあったり、何か壁に宗教画(紙に印刷した安いの)が貼ってあったり、車にもじゃらじゃらと人形が飾ってあったりする。そのノリなんだろうが、このタイルはちょっと度肝を抜いた。特に、奥の下にあるのはイエスの磔。日本人には少々気味悪いんだが、飾り慣れてるとこういうのでもいいのか?


フルーツ購買所

2024年03月01日 | ユカタン諸々

 隣のヒルベルトのそのまた隣は購買所。

うちの屋根のコンクリ打ちのとき、ふと見たら誰かが売りに来たところだった。

村ではどの家も果樹園を持っていて、購買所(仲買業者)もたくさんある。隣村の市場で売ったりスーパーへ売ったりと、商売も様々。この家は普通の一家なんだが、オレンジをメインで買ってジュース製造企業に卸している。普段はいろんなご近所さんがくれたり道で取ったりしてるんだが、貰い物頼みだと量と種類のコントロールができない。ここんとこグレープフルーツがマイブームなので、なくなるとこの家に行って買っている。

 おまけしてくれる少年が気づいてニコリ。

 最終的にこんな量。

みんななるべく安く買って高く売りたいのは同じだが、話を聞いていると前からの付き合いを大切にするという保守的な慣習もあるようで、ヒルベルトのようにしょっちゅう売り先を探している家は少ない。あと、州政府が時々立ち上げる農業支援プロジェクトみたいなやつは、州の助成が終わった途端に参加企業が儲けを全部持って撤退…というケースで終わることが多く、地元には何もいいことがないから新しい企業などには警戒するという。

 炭酸水。

見ればわかりますね、すみません。これ、なぜか海辺の村どころかプログレソでも売ってなくて、炭酸好きのわたしは残念に思っていた。が、ここではどんな小さなアバロテ(個人経営の食料品&雑貨コンビニ)にも売っている。だいたい、エナジードリンクやジュースなどを割るのに使う。すごく薄くしてゴクゴク飲んでいる。みんな果樹園を持っていて野良仕事に行くし、産業に乏しいので若い男性はだいたい建設作業員になる。田舎の村では…な人気商品だと思う。

ーーー

 豆の豚肉の煮物。

 レイェノ・ブランコ。

両方とも、ユカタン人に大人気のユカタン料理。レイェノ・ネグロ(黒)のほうが知名度が高いし外向けの露出も多いが、ブランコ(白)のほうがユカタン人には人気らしい。小麦粉でとろみをつけた鶏シチュー。

 チョコロモ。

牛肉スープ。FBのユカタン文化歴史Gで、メリダの市場のフードコーナーで売られているチョコロモの写真がアップされてたんだが、そこで「汁ばっか、骨入ってない」vs「他人の写真に文句つけるな」論争が起きていた。隣のマリアにご馳走になったのと比べると、確かに汁ばっか。

 マリアの。

今だから見るだけで分かるが、メリダのはコトコト煮ているはずがなく、あまり旨味はないと思う。つまり、調味料たっぷり。おまけにメリダ人は熱々が苦手なんで、絶対に冷めてる。あー、この村に引っ越してきてラッキー。

 ヤキメシも美味しい。

メリダでは味が濃すぎて、白飯を足さないととてもじゃないが食べられなかった。これは隣村の寿司屋のセットメニューについてくる焼き飯。優しいお味。

 相変わらず、朝食にサルブーテス。

 よくある写真。

食べれば食べるほど確信するんだが、パヌーチョにもサルブトにも、レタスとアボカドは邪魔だと思う。少なくとも、粒から作った生地を使ってる場合は、ないほうが美味しい。カリッとしつつ油を吸ってるトルティーヤが背徳的に美味しいんで、同期だけの三次会で騒ぐつもりが「いい上司」ヅラしてついてきた部長みたいな邪魔さというか、ホントにいらない。味が濁る。

 チャリートスという駄菓子。

ユカタン人のソウルフード。こちらは村で売ってるやつのほうが美味しいってことはないが、この中途半端なプレゼンテーションが可愛い。手作りでもなく工場出荷品でもない。保健省の「塩分/糖分/油分/カロリー摂りすぎ注意」喚起マークは、おそらく勝手に印刷してるだけ。製造者情報は、個人名と携帯番号。メキシコって国は、こういう自由さがお茶目。

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 本日の玉置。

交差点のど真ん中が好きな