開催報告
九州日本語教育連絡協議会 2024年度8月研修会
2024年8月31日(土)に対面形式での研修会を開催しました。参加者数は66名で、二部制で実施しました。
第一部は、金子史朗先生(友国際文化学院校長)による「日本語教育現場のこれからと今―「日本語教育の参照枠」を活かして―」というテーマでのお話でした。2016年から着手したCan Do Statements表作成によるカリキュラム作成について、金子先生ご自身の実践を通したお話をしていただきました。バックワードデザインの考え方に基づき、まず到達目標設定、次に評価を決め、そのうえで授業内容を計画していくという流れでした。
導入後の課題としては、テストをどうするかということ、日本語能力試験との連続性といったことが挙げられていました。しかし、金子先生の学校では教員間の対話を重ねながらこれらを少しずつ乗り越える工夫がされていました。参照枠とは、教師と教師の間に据えられることで、教師間の対話を促すものであるということをお話の中からうかがうことができました。参加した皆さまのコメントでは「育てていきたい学生像を意識しながら、考えていきたいと思い」といったものがありました。
第二部は、橋本直幸先生(福岡女子大学、CJTT代表)にお話しいただきました。テーマは日本語教師養成・研修促進拠点整備事業報告として
、「地域で学び、育てるための新たなつながり―「日本語教師養成コンソーシアム九州・沖縄(CJTT九州・沖縄)の発足―」です。日本語教師をどう養成するか、日本語教育の資質と能力を持つ人たちを今後社会でどう活躍してもらうかといったことを九州・沖縄の実践者とともに考える場を提供していくとのことでした。参加された方のコメントに「九州の日本語教育がより活性化され、“つながり”が強くなる契機になると思いました。」といったものがありました。
ご参加の皆さま,ありがとうございました。