今日のいいこと。

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「名張毒ぶどう酒事件」再審開始の取り消し差し戻し。(ややこしい…)

2010年04月13日 | 社会についても関心持ちます。
 先日4月8日NHKクローズアップ現代で…

 「名張毒ぶどう酒事件」が取り上げられていました。
 題名は『揺らぐ死刑判決 ~検証・名張毒ぶどう酒事件~』。

 事件の内容は(Wikipedia他より
1961年3月28日夜、三重県名張市葛尾の公民館分館で行われた会合に出席した男性12人と女性20人のうち、ぶどう酒を飲んだ女性5人が死亡したもの。

 警察は厳しい取調べを敢行し、容疑者より自白を得る。
 しかし、一審では一転犯行を否認。無罪を主張、判決は無罪。

 その間、事件の起きた地域の証言者の「容疑者がぶどう酒を届けた時間(つまり、犯人が毒を入れられる時間)」について証言が大きく変化、容疑者がぶどう酒を会合場所へ届ける前に他の者が入れられるのではないかという余地があったため、それを隠蔽しようとした意図があったのではないかという疑惑がある。


 第二審では検察の主張を支持、死刑判決。
 理由は「自白の中でぶどう酒を歯で噛んで開けた」という自白が信用できるというもの。
 尚、この歯で開栓したという鑑定結果は5次再審請求で否定されています。


 最高裁でも二審判決を支持、上告棄却。死刑確定。


 そして6度もの再審請求を退けるも7度目で再審開始が認められる。
 が、検察の異議申し立てにより再び再審開始決定の取り消し。

 最期に今年2010年4月5日に最高裁が再審開始取り消しの差し戻しを決定。

 再び再審が開始される可能性が出たということです。


 他にも、
 ぶどう酒を飲んだ他の女性の証言では、そのぶどう酒は白かった。
 しかし、死刑囚宅にあった証拠毒物は赤色。

 また、その証拠毒物の内容物と毒ぶどう酒内の毒物が異なることが判明。


 私はこの事件の詳細に関心があるわけではありません。
 しかも、不貞を働いていた死刑囚を「守る」という感情もありません。

 ただし、裁判所・検察の「疑わしきは被告人の利益に」を全く無視した状況とその体質に辟易したので今回書きました。

 足利事件でも菅家さんが2002年に再審請求するも2008年に棄却、即時抗告によりその年末に再度のDNA鑑定を決定。
 これを元に無罪判決への道が開きました。
 この無駄な6年のうちに真犯人は時効を得てしまっています。
 司法の国民との感覚の違いが、真犯人を逃し、無罪の菅家さんを不当に拘束したということです。

 今回の毒ぶどう酒事件でも同様に、裁判所・検察の保身が明らかに見え見えでがっかりです。

 裁判官も出世という階段を登る縦社会の住人。
 これを壊し、司法の信頼を国民の手に取り戻さなければならないと思うのです。