kuronekojijiのねじまき鳥閑話「 日々平安是好日」

愛犬ロッタ、猫jiji、趣味 等をモチーフにショート.ショートを書きます。世界のねじを「ぎーぎー」とまきながら・・

耳のきれいな不思議なキキ

2007-03-16 06:30:13 | 「日々平安是好日」
僕とキキはコーヒーハウスに入った。
暫らく黙っていたがやがて、
「僕をあまり驚かすなよ」と僕がはじめに喋った。
「驚かしてごめんなさい。」
僕はキキの顔を見つめた。
「もし箒から落ちたりしたらどうする?」
キキは「・・・・・・・?」

「私が魔女だった。と言うことは驚かないの?」
「君のことはすべて驚いているし今に始まったことじゃない。」
「ちょっと、だった。・・・」
「君は魔女を辞めたのか?」
僕はそう言うものが邯鄲い辞めたり出来たりすることなのか輪からなけったけど,





R.ハートフィールド

2007-03-15 19:11:19 | 「日々平安是好日」
「いつも一人さ、誰も傍には居ない。
    一人で戦い、一人で慰め、一人で生きるのさ。」
「誰と、戦ってるかって? 俺以外のすべてさ。」と、R・ハートフィールドは何時も会う人に語っている。
 虚空の小説家と呼ばれることを、特に気に入っていた、彼。
発表した小説の評論にことごとく反論した。それはたとえ、好意的な評論であってもだ。
 そんな彼の小説を、日本でただ一人、翻訳した作家がいた。               (1936年作「気分が良くて何が悪い?」1973年刊)
 その作家は、あとがきに、こんなふうに彼を紹介している。
 ハートフィールド自身は全ての意味で不毛な作家であった。
読めばわかる。文章は決してうまいとは言えず、テーマ、ストーリーをうまく表現できずにいつも苦悩していた。しかし、それにもかかわらず、彼は文章を武器として、
挑み、戦い、訴え続ける事のできる。数少ない特異な作家である事は間違い無かった。
 何故か彼の描く空想の世界は妙にリアルで在り、近未来予言的で疑う事の出来ない作品が多かった。 
 そんな彼は合衆国東部の片田舎で生れ。早くに父親に死なれ、母親手一つで育てられた。青年期に兵役につき。除隊したのち、大陸を横断し、西海岸へ移り、カリフォルニアで小説家としてデビューした。
 そして彼の最期は巷で言う真っ当な死に方ではなかった。生前、彼が口にしていたようにエンパイアスティートビルから飛び下りた訳では無く。彼自身の小説の世界とはかけ離れた、痴話喧嘩の果てに撃ち殺されたものだった。
カリフォルニアガールの為に。短い生涯を閉じた。   1946年没

 僕は「ビーチボーイズが嫌いで何が悪い。S.レイ.ボーンや、ブルーススプリングティーンが好きで悪いのか?」と、「B's」バーのカウンターの中で玉葱を切っているレイに向かって聞いた。
 レイは「またか?」と言う顔をしながらナイフを置き腰を伸ばして。
たばこをくわえ火をつけた。
玉葱のせいか、煙草の煙が目に沁みたのか目をこすりながら、
カウンターにいる僕の前にあたらしいビールを置き、そしてそこから出て、ジュークボックスの前に行た。
暫らく考えて、コインを入れ、曲を選んだ。
レイは僕に向かって
「サーフィンUSA。俺はこれが好きなんだ。」控えめに小さな声で言い
「1,2,3、フォー」とカウンを取ると曲が始まった。
僕は「ご自由に」と答えてハートフィールドの本のページをめくった


Rotta. Heartfild

Argus

2007-03-13 17:48:35 | 「日々平安是好日」
 私はロッタ
私の好きな本は「グレイがまっているから」です。
その本の主人公グレイはいつもこう言っている。

「ごはんまだ?」「なんかないの?」
「なでなでしてよ」「おさんぽは?」
「ぼくかわいい」「またふとった」
「もう夏だよ、僕のコートあついよぬがしてよ」
「あんまりまっていると何をまってたか、わからなくなるよ、、、、」
 
 私も何時も言っている。




犬が笑う。泣く。そして歌う。家族はもっと笑いもっと泣く。絵描きと建築家と子供二人の一家に、ハスキー犬がやってきた。グレイと名づけられた子犬は家をかじり、庭を掘り返し、絵描きをたたき起こす。犬とともに風を追いかけ、時を忘れた絵描きは即興詩人になった。(中央公論社刊伊勢英子著「グレイがまっているから」より)

 わたしは、、
 ハスキーにはよくあるけど左の瞳が青。右は黒い瞳で、そして茶色の色素が白目を覆っているだから。 [Arugs]とも呼ばれている。

ウエデング

2007-03-11 19:17:13 | 「日々平安是好日」
結婚式のポートレートです。
僕は某テレビ局に勤めています。番組ロケの時間待ちにとても楽しく気持ちのさわやかな結婚式に 出会いました。

 このお二人は、広大な平原を上空から見下ろして、地平線の彼方までを一つにして、それを全て焼き尽くす様な激しい恋。そう、行く手を阻むものは全てなぎ倒し、巻き上げて、これ以上の無い見事な記念碑的な恋だそうです。
世界の遺跡という遺跡を破壊し文明、文化をなぎ倒し秩序法則を過去のものに追いやり人類が初めて経験するような素晴らしい、エキサイティングな出合いであったそうです。





           新郎の叔父と叔母に祝福されて。


Don't Stop ダンスダンス-1

2007-03-11 10:02:22 | 「日々平安是好日」
 昨夜からの強い風がやんだのは夜明け前だった。
東の空が赤く染まる頃。風は突然、嘘のように止まったのだ。
 突然の静けさというものは、誰もが信じられない出来事を目前にした時の様に一瞬理解し難いものである。
 これから起る出来事も全く同じだ。
 
 昨日の夜に仕事が終わった後、 キキと別れ際に何気なく交わした。
「シュン君、明日の朝会ってくれる?」
「私と付き合ってほしいの夜明け前にこの場所で待っててね。」彼女はそう言うと向こうへ走り出し、振り返モせずに大きく叫んだ「絶対に!」
「明日の朝?、今日の朝だろう?ここでいいのかー」と僕は応えた。
彼女はそのまま走り去った。

 僕は、約束通りに井の頭公園にやってきた。
池に面したベンチの上に立ち、夜明けの空に向かって大きく伸びをした。今になって眠気が僕の頭をたたく。
眠れない夜は、えてして朝方に眠気がやってくるのだ。

 空には雲一つ無く、大きな月が地平線の近くに浮かんでいた。
朝焼けの染まる空は薄い青色が変わっていく中で、僕はそれを何気なく見つけた
月の裏から現われたような、小さな点が見え、それがだんだん大きくなってくる。
次第にはっきり見えるようになり、やがて僕は確信した。誰かが飛んでいる。いや、ふらふらとう浮かびながらこちらへやってくる。
  キキの登場だ。
僕はそれがキキだと確信したけれども、信じていない、何故そんな風にそこにいるんだ?
 申し訳無さそうに浮かんでいた月のまん中に、
 キキは帚にまたがり、悠然と浮かびながら僕を見ている。
キキの顔は見えない。シルエット全体が大きな月の中から浮かび上がっている。
やがて、キキは空で一回転しながら僕のそばに降りてきた。

「シュン君、明日の朝。会ってくれる?」昨日の彼女の声が、眠気から換わって僕の頭
の中をたたく。

「君は魔女か?」
降りてきた彼女に聞いた。
彼女の顔を覗き込みながら、「本当にキキか?」
 それは突然の静けさがやってきた様に。理解をこえた事件だ

その-2へ続く


              格 好 花