たてもの・おんがく・その他日々思うことなど。
STUDIO PLANARIA 業務記録
goo ブログ
gooおすすめリンク
なかのひと
プロフィール
goo ID | |
kurepapa |
|
性別 | |
都道府県 | |
自己紹介 | |
もともと記憶力に自信はないんだが、年とともに更に悪化している自分が怖いので、
BLOGに書いておけば少しは何か残るか、 と、気持ちを新たにしているつもりな。 |
カレンダー
2008年3月 | ||||||||
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | ||
1 | ||||||||
2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | ||
9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | ||
16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | ||
23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | ||
30 | 31 | |||||||
|
過去の記事
カテゴリ
Mov_log(292) |
よのなかよしなしごと(479) |
たてものよしなしごと(404) |
おんがくよしなしごと(134) |
活字よしなしごと(107) |
意匠よしなしごと(99) |
うちの Renault(86) |
うちの iPod(19) |
うちの PC(42) |
うちの Usen(14) |
仕事から半径30m以内(57) |
面白味のない話題(32) |
最新の投稿
雲雀丘で建築探訪 |
旧山縣有朋邸庭園 拝見 |
行田におでかけ |
紅葉の宇治~京都~奈良 原点へ(その3) |
紅葉の宇治~京都~奈良 原点へ(その2) |
紅葉の宇治~京都~奈良 原点へ |
何だかんだで結局デル |
雨の中の横浜 |
ワスレタコロニケイタイカエタ |
千駄ヶ谷の空 |
最新のコメント
プラナリア/メモメモ |
ぷりんまま/メモメモ |
プラナリア/甲村記念図書館を求めて |
ふーた/甲村記念図書館を求めて |
プラナリア/さよなら、ナイアガラ |
sakitaka/さよなら、ナイアガラ |
プラナリア/京都2日目午後一番・修学院離宮を堪能編 |
shade_man/京都2日目午後一番・修学院離宮を堪能編 |
プラナリア/京都一日目 |
pirikainankle/京都一日目 |
最新のトラックバック
ブックマーク
StudoPlanaria 2002-2008 | WORKS
業務案内 |
StudoPlanaria's SELECTSHOP
おすすめストックヤード |
金山眞人建築事務所
私のおしごと |
検索
URLをメールで送信する | |
(for PC & MOBILE) |
偏屈明治男は超ダンディ
西村伊作関係纏め。
田中修司著「西村伊作の楽しき住家―大正デモクラシーの住い」
によると、伊作は居間を中心とした住宅の先駆者とのこと。
プロテスタンティズムや(ユートピア的)社会主義からの展開としての必然として
伊作の建築に対する姿勢を読み解いた好著。
では、建築史家の一般的な見方は?ということで新版が出たばかりの住宅史の本を購入。
編・著は内田先生の他、大川三雄先生と藤谷陽悦先生の連名という豪華な布陣。
で、この本で伊作は二箇所に登場。
一箇所はバンガローという住宅スタイルの先駆者として。
「28|バンガロー式住宅の導入」で詳しく紹介されています。
もう一箇所は「20|文化住宅の出現」なのですが・・・
著書の住宅様式の分類を図示したページが「大正期の住宅様式」の説明として掲載されているだけ。
まあ、たまたま伊作が適当な絵を描いていたというだけとも言える。
この本では当然居間中心の住宅の成立に向けての流れについても
いろいろなトコロで詳しく触れられているのだけれども、この流れの中には伊作は登場しない。
むむ~ん。
一昔前であればこのような在野の士はアカデミーからは無視されてしまうのさ、
ということで「しょうがねーなー」とか言っていれば良かったのですが、
本書では同じように無視されがちだった
ヴォーリズやアメリカ屋などについてはきちんと位置づけられているし、
そもそもそういう柔軟性のないスタンスの編著者陣ではないと思うので、ちょっと謎。
あるいは「受容」の面で大きな働きをした伊作の業績を評価するのは
建築史的な方法論ではなく、文化史的な方法論でなくては難しいのかも知れない。
と書くと伊作は著作が主だったように思われちゃうし、実は私もそう思っていたのけど、
じつは実作もかなりの数(田中氏の把握しているだけで60棟近く)だったらしい。
ただ、現存する住宅のリサーチ状況は氏の著作でも若干紹介されていたけれども、
作品の建築学的分析という面ではまだまだこれからという印象もあり、
この辺が深化すれば少しずつ反映されていくのかもしれない。
で、個人的には伊作の「楽しき住家」を是非読んでみたくなったのだけど、
とりあえず図書館にある評伝を集めた本(「ドキュメント日本人〈第2〉悲劇の先駆者 (1969年)」)に
自伝「われに益あり」が収録されているというので読んでみた。
(実は自伝じゃなくて終戦間際のいろいろについて赤裸々かつ飄々とひねくれて書いたもの)
今読んでも、というよりは今の時代、また叩かれる方向になっているような内容かも(笑)
でも叩きたい人は自分が半年留置場や拘置所に放り込まれる覚悟を持ってからにするように。
やっぱり伊作は本物の偏屈×ダンディ男ですわ。
過去関連エントリー
あるユートピアの、可能性のカケラ
水廻り同好会 「生活改善」編
文化学院解体決定の衝撃
田中修司著「西村伊作の楽しき住家―大正デモクラシーの住い」
によると、伊作は居間を中心とした住宅の先駆者とのこと。
プロテスタンティズムや(ユートピア的)社会主義からの展開としての必然として
伊作の建築に対する姿勢を読み解いた好著。
では、建築史家の一般的な見方は?ということで新版が出たばかりの住宅史の本を購入。
図説・近代日本住宅史 新版 内田 青蔵 鹿島出版会 2008-02 売り上げランキング : 318903 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
編・著は内田先生の他、大川三雄先生と藤谷陽悦先生の連名という豪華な布陣。
で、この本で伊作は二箇所に登場。
一箇所はバンガローという住宅スタイルの先駆者として。
「28|バンガロー式住宅の導入」で詳しく紹介されています。
もう一箇所は「20|文化住宅の出現」なのですが・・・
著書の住宅様式の分類を図示したページが「大正期の住宅様式」の説明として掲載されているだけ。
まあ、たまたま伊作が適当な絵を描いていたというだけとも言える。
この本では当然居間中心の住宅の成立に向けての流れについても
いろいろなトコロで詳しく触れられているのだけれども、この流れの中には伊作は登場しない。
むむ~ん。
一昔前であればこのような在野の士はアカデミーからは無視されてしまうのさ、
ということで「しょうがねーなー」とか言っていれば良かったのですが、
本書では同じように無視されがちだった
ヴォーリズやアメリカ屋などについてはきちんと位置づけられているし、
そもそもそういう柔軟性のないスタンスの編著者陣ではないと思うので、ちょっと謎。
あるいは「受容」の面で大きな働きをした伊作の業績を評価するのは
建築史的な方法論ではなく、文化史的な方法論でなくては難しいのかも知れない。
と書くと伊作は著作が主だったように思われちゃうし、実は私もそう思っていたのけど、
じつは実作もかなりの数(田中氏の把握しているだけで60棟近く)だったらしい。
ただ、現存する住宅のリサーチ状況は氏の著作でも若干紹介されていたけれども、
作品の建築学的分析という面ではまだまだこれからという印象もあり、
この辺が深化すれば少しずつ反映されていくのかもしれない。
で、個人的には伊作の「楽しき住家」を是非読んでみたくなったのだけど、
とりあえず図書館にある評伝を集めた本(「ドキュメント日本人〈第2〉悲劇の先駆者 (1969年)」)に
自伝「われに益あり」が収録されているというので読んでみた。
(実は自伝じゃなくて終戦間際のいろいろについて赤裸々かつ飄々とひねくれて書いたもの)
今読んでも、というよりは今の時代、また叩かれる方向になっているような内容かも(笑)
でも叩きたい人は自分が半年留置場や拘置所に放り込まれる覚悟を持ってからにするように。
やっぱり伊作は本物の偏屈×ダンディ男ですわ。
過去関連エントリー
あるユートピアの、可能性のカケラ
水廻り同好会 「生活改善」編
文化学院解体決定の衝撃
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )