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今年の建築行脚の回想に浸ってみる

ようやく年賀状を作成しつつあるプラナリアですが、
今年はあまり建築行脚していないかなぁ、と思って
過去ログ見たり写真チェックしたりしているのですが、
あにはからんや、確かに旅行には行ってないんですけど、それなりに見てはいるのね。

某職能団体がらみでは、2月に新発田、8月に横須賀、11月に勝沼・塩山
泊まりで出かけてあちこち見て歩いているし、
泊りじゃないけど早稲田大学にも行ったし、例年になくモノを見に行っている気が。
しかもただ見ただけでなく、けっこう深かったしなぁ。

個人的に思いが深いのはどれかなぁ。
お正月の二十世紀湯や三ノ輪の同潤会、2月のオラガビールとのお別れや、
初めて入った砧下浄水場、あと、某大学の礼拝堂なんかははずせない感じ。
九段下テラスでのイベントも印象深いし・・・。

という風に、年賀状に入れるのはどれにしようか迷ってしまう。
入れても5件だと思うんだよね。
しばらく楽しく悩みたいところですが、もうそんな時期じゃないか(笑)
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渡辺義雄の眼・1940


横浜の日本郵船歴史博物館で28日まで開催中の「渡辺義雄が写した船」に行ってきました。

渡辺義雄さんは、伊勢神宮の写真を撮影したことでも知られる建築写真家の大先達。
20年代ファンには御茶ノ水駅の写真など、新興写真運動との関係でおなじみだし、
事務所も前川事務所と同じMIDOビルにあるということで、
建築=写真=工業デザインのモダニズムを巡る重要人物でもあります。
その渡辺義雄さんが1940年に新田丸という豪華客船の
竣工記録写真を撮影していた、というだけでも興味深い。



渡辺さんの写真のほか、新興写真運動に関する解説(小コーナーながら充実)や、
三菱造船所の写真班による建造中の客船の写真(ものすごい迫力)など、
博物館の一角で開催されるには何とも勿体無い内容。
通常の入館料(500円)で入れるのでもう日がないですが、
無料で貰えるパンフレットも素晴らしいし、是非お出かけください!!
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クリスマス・イブは厳かに

四谷方面のクリスマス風景。
某ミッションスクールの夜景。
味気ない高層校舎もちょっといい感じに変身。


聖イグナチオ教会を通りかかると、ちょうど始まるところだったので、
急遽思い立ってクリスマスのミサに参列してきました。
聖堂内は撮影禁止とのお達しなので中庭の写真。


入る前からすでに次のミサに並ぶ人がかなりいたのですが、
終わって出ると長蛇の列に。
帰ってから調べると、この回はキャンドルサービスがあったみたい。
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この髪で5年間、、

これから運転免許の更新に行ってきまぁ~す。
ようやくゴールド免許、ということで更新が5年になる。
ところが髪の毛ボサボサ。
でも日程的に今日行った方がいい感じなので、行っちゃいます。
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「優雅な生活が最高の復讐である」再読

リブロポートからこの本が出たのは、奥付を見ると1984年。
1998年に原著の新版が出版され、2004年におなじ青山南さんの翻訳で
新潮文庫から決定版として出版されていた、ということを知り
両方を図書館から借り出してみました。

旧版は紫色の綺麗で小さな本、という記憶だったのですが、
どうやら記憶違いだったようで、少し和紙のようなイメージのする、
やわらかいベージュ色の紙のカバーが巻かれた本でした。
本文は色紙に刷られていて、評伝部分と写真部分では色が違えてあります。
この評伝部分の紙が(日焼けしてしまっているので良く分からないのですが)
どうやら赤紫っぽい色だったようで、その印象が残っているのかもしれません。

優雅な生活が最高の復讐である (新潮文庫)優雅な生活が最高の復讐である (新潮文庫)
Calvin Tomkins 青山 南

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さて、この本は作家のフィッツジェラルドの友人で、
彼の代表作となった「夜はやさし」の主人公のモデルと言われている
ジェラルドとセーラのマーフィ夫妻について書かれています。
彼らは1920年代のフランスで知り合いました。
マーフィ夫妻は、当時パリで活躍していた
ピカソ、レジェといったアーティストたちと親交があり、
夫のディックはゴンチャロヴァに絵を学んでいたそうです。
(昔読んだときは気がつきませんでしたが、当時のプラナリアはゴンチャロヴァを知らなかったのでしょう)
パリのアメリカ人「祖国放棄者」たちとはあまり付き合わないようにしていたようですが、
学生時代からの友人であるコール・ポーターや、ヘミングウェイとは交友を深めています。
ですから、1920年代好きにはたまらない本でもあるのですが、
実は今回の新訳決定版、なぜか読み進めるのに莫大な時間を要してしまいました。

先ほど少し旧版と見比べてみたのですが、新しく書き直された部分以外の、
もとからある部分も細かく表現が変えられているようです。
これは原著が変わっている、というよりは、訳者の推敲の結果とも思えるのですが・・・、
なぜだか旧版の文体の方が、自分の気持ちにぐっと来るようです。

旧版が出た当時は、ようやく再発見されたばかりだったジェラルドの絵ですが、
その後研究が進んだ結果、確認できる作品の点数も大幅に増えたそうです。
(といっても10点が15点になっただけですが)
新版にはその成果も収録されていますから、やはり今読むなら新版だと思うのですが、
個人的には本文の美しく設計された活字組も含めて装丁も素敵な旧版が、
(奥付に造本装幀は戸田ツトム、組版設計は府川充男とあります)
本と言うものに対するフィティッシュもあり、いとおしいかもしれません。

(全くの蛇足)
書名の「優雅な生活が最高の復讐である」と言うのは、
ジェラルドが見つけてきた古いスペインの諺だそうですが、
いまひとつ意味が取りにくいですよね。
新版のあとがきに分かり易く書かれていました。
「なんとかして優雅に暮らすことが過酷な人生への復讐でもあるのだから。」
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