暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

モノを言う

2023年01月26日 | 古民家
 手の平を覗くとたくさんの言葉が降りて来て・・・手相や指紋も、一つとして同じものが無いと・・・
語り掛けるのは言葉だけでなく・・・毎日忙しい手の平は、とてもお喋りなんだと思う・・・。

目は口ほどに物を言うらしく・・・言葉や文字だけが自分を表現する場所では無いと・・・
五感のそれぞれを総動員して・・・人は伝える力があると思う・・・。
住いの外や中にも、人はたくさんの感情を預けて・・・
心地よい空間は、立ちたくなる台所も・・・ずっといられそうなトイレも・・・。
満足出来る住まいになるには・・・いつも前を向いていないといけないような気もする・・・。

親から譲り受けた住まいを繋ぎ続けるには・・・沢山の関わり合いに手助けを求めて・・・
たくさんの顔と手にふれあい・・・手助けしてもらえると・・・
この先の時代や、もっと先の文化は残されて・・・普段見えないモノが見えて来るのかも・・・。
古ぼけた住まいの悲しい姿を・・・空き家とみるのかボロ屋と思うのか、ゴミと勘違いしてしまうのか・・・。
100年が昔話しだとしても・・・この所、目の前で100年の古民家に命が宿り、人が行きかう場所になると・・・
住処を見て・・・人となりが見えるようになるその暮らしが・・・
笑顔のお喋りでいられたらと思う。


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飽きない

2023年01月25日 | 古民家
 太陽を抱くような毎日かと思えば・・・氷の上を歩く日々が訪れて・・・
つかの間の・・・春と秋に挟まれて・・・難しかった顔も優しく映り・・・
また・・・夏や冬は、相も変わらず繰り返す・・・。

徒然と寒かった場所の冬はやさしく・・・ゴロリと暑かった場所は怒ったように熱を持つ・・・。
風が住まいを通り過ぎれば・・・寒さも暑さも暮らしにほどほどを届け・・・
緩やかに繰り返す変化にはついて行けても・・・激しい季節の訪れに、人も動物達も追い付けなくなってしまう・・・。

竹小舞を掻いて・・・土壁と漆喰で仕上げる壁と、手刻みで造る伝統工法は・・・
トツトツと向き合う伝統の技術が生きる・・・日本の住まい造りです・・・。
こだわりに迷って・・・人とは違う住まいを求めて過ぎて、人の妬みが生まれる住まいでは無く・・・
何気なく・・・人知れず、いつまでもそこにいてくれる住まいがあれば・・・
飽きもせずに・・・春夏秋冬が楽しく過ごせるような気がします。
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偶然

2023年01月24日 | 古民家
 悩んで絞り出して・・・何気なく思うがままに、人が造り出すモノは生まれる・・・。
手の平の上で転がるように、新しく古くて・・・いつも時代に寄り添って・・・
自然から偶然生み出てくる景色や出来事・・・人が生まれたことも不思議なら・・・
恐竜の暮らしも奇跡で・・・コロリと少しズレただけで時間は登り始め、思い違いが歩んでしまう・・・。

雲の形も大海原も・・・魚のカタチもカバの大きな口も・・・
切って貼って、丸めて叩いて出来たのでも無く・・・人の欲しがりは、こねくり回して仕上がったのでも無い・・・。
ほったらかしのままで・・・偶然生まれる世界に毎日悩まされている・・・。

木は雨に濡れると痛みが進んで・・・ふやけて乾いて、そのまま濡れたままだと腐敗して、いつの日かシロアリ達に狙われてしまう・・・。
乾燥しすぎれば隙間が生まれ・・・床板は鶯張りになるけれど、その音を心地よく捉える人もいるみたい・・・。
木目が整い・・・浮造りの杉板壁は、雨を素直に受け流し水キレ良くなり、お手入れしなくても・・・長く暮らしは繋いで行ける・・・。
火事の大敵木造の住いも・・・冬は風物詩のように見えるけれど・・・
単純でひと手間の暮らしが・・・木造の住いを守ってくれます・・・。
二度と同じ住まい方の無い伝統の住い方を・・・記憶に残し繋げて行ければと思います。
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理屈

2023年01月23日 | 古民家
 障子に襖・・・薄く隔てたその先に、遠くを感じ近くに思う・・・。
灯りや影に季節の潤いを見つけては・・・肌で感じて、心で研ぎ澄まされて・・・
細やかな住まいの侘しさを・・・貧しいと思うのか慎ましいと感じるのか・・・
日本の伝統や文化が、どうしようもなく受け入れがたいほどに美しく感じるようになるには・・・
小刻みに歩いて来た・・・時が必要なんだと思う・・・。

室来がいやらしいのは・・・意味や根拠に説明が着いて来なくて・・・
聞けば野暮で・・・考えれば嫌味になってしまう・・・。
古民家はどこまで古民家なのか・・・便宜上の定義はあっても、理屈は棚に置いて・・・
一歩敷居を跨げば・・・そこには香る世界が目を輝かせて、雅な世界も淡い暮らしも見えて来る・・・。

2人も立てば肩が触れ合う玄関の三和土に・・・
一輪挿しや季節を感じる小物が置かれ・・・サラリと小奇麗な三和土や艶のある床板が目に入れば・・・
主の人柄と、暮らしの豊かさが染み入る最上のおもてなしになる・・・。
日本の気候風土に合った暮らしは古民家で生まれ・・・育ち・・・継がれて来て・・・
細やかさも雑な取り扱いもあるけれど・・・どこまでが伝統の文化と、分ける事の出来ない・・・
小粋な暮らしをまとめる住まい造りが・・・穏やかな暮らしをまとめて行くような気がします。

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もどかしい

2023年01月22日 | 古民家
 新しく大きな道はゆったりと・・・大きく前に進めるけれど・・・
ずっと細くて古いヒョロヒョロ道は・・・もたつきながら長い時を駆けて行ける・・・。
畑に田んぼの田舎道は・・・ガタガタと角張りながら続いて・・・
山の山に囲まれた田んぼの道は・・・グルグルと曲がりくねりながら坂道を登り・・・
海と山の間で、美しい景色を繋げてくれる・・・。

平らな場所と凸凹の場所と・・・今ある場所で暮らしを建ててみて・・・
その場所で満足出来る何かが見つかり・・・みんなで組み立てて暮らしを造って行く・・・
生まれた場所を守るもの・・・新しい場所を造るのも、これから繋いで行くにはもどかしさもたくさんありすぎで・・・
古い道筋をたどる方が楽なのか・・・自分で作る方が面白いのか・・・。

生まれた場所から離れられない人・・・気付かないうちにあちらこちら飛び回る人・・・
暮らす場所を決めるのが・・・どこまで大切かは解らなくても・・・
些細な理由で終の棲家を決めて・・・単純な理由で住処を後にする・・・。
人が決めるこれからもあれば・・・自分で切り開くこの先もあって・・・
自由が一番不真面目なことだらけと言われても・・・自分で決める暮らしの中には・・・
どうしても変えられない理もあるはずで・・・そこいらと折り合いをつける暮らしが・・・
なんだか、心地よいのかも知れない。


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