ウツウツ記

毎日の生活で感じたことを書いています。

患者を生きる。

2006-07-12 17:58:45 | 治療
今日は健康診断日。
会社をお休みして、午後から行ってきました。
いつものように低血圧と痩せすぎのご注意。
はい、チオビタ飲んで頑張ってます

今、朝日新聞家庭欄で「患者を生きる」というシリーズを連載しています。
前回のテーマは「がん」
今回は「うつ」です。
因みに今日は、俳優の高島忠男さんのお話でした。

久々にうつの話を書きます。
私は現在、月に2回通院し抗不安剤と睡眠剤を服用しています。
今年に入ってから、正に霧が晴れるように症状が緩和してきました。
相変わらず仕事や子供の事でイヤな事も悩みのあるのですが
それをいつまでも引きずったり、激しい無力感に襲われると言うことは
減りました。
何が功を奏したのかは、よくわかりません。

欝になった原因は、一つではありません。
それは確かです。
会社や家庭環境の変化、子供の教育の事。
そのどれもが、正に絶好のタイミングで私の身に起きた。
どれも上手くかわせるはずだったのに
まずは体が悲鳴をあげ、心がついてゆけなくなった。
絶好のタイミングで不幸が襲ってくる人なんて
それこそ、何百万人といるでしょう。
それなのに、何故欝になってしまったのか。

今思うと、そもそも「上手くかわせるはず」と考えていた私が
問題だったのです。
だって私は努力していたし、頑張っていたし
能力もあったし、人一倍ちゃんと計画して準備していたし。
だから大丈夫、と。
ところが、上手くかわしたはずの事に振り回されている自分がいる。

こんなはずじゃない。
私ならもっと上手くこなせるはず。
これは、私の描いていた理想の大人じゃない。

失敗する自分が許せなかったんですね。
カッコ悪い自分も、非生産的な自分も認めたくなかった。

勿論自殺願望というか、消えてなくなりたいといつも思っていました。
食べない事には自信があったから
このまま餓死ならできそうだな、とか。
でも、どこかで生きたいという思いもあったんでしょう。
だから自分で心療内科へ行ったのだと思います。
どうにか助けて欲しかった、切実に。

回復へのきっかけは、現実的に言えばストレス源の解消ですよね。
会社のシステムの変更とか、息子の大学入学とか。
夫の単身赴任終了とか。
でも、それだけじゃない、絶対。
心が絡む病気だから、絶対に自分の気持ちの上で
何かが起きたんだと思う。
やっぱり、NHKの出来事が大きいのかな。
たった一度送信したメールから出演依頼がきて
それは、その時確かに自分が存在していた、という
証だと感じたんだよね。
「私は今、存在している」という実感。
自分を否定し続けていたから
第三者から「あなたは確かにここにいますよ」と言われて
単純に嬉しかったんだと思う。

症状が酷かった頃よく考えていた。
「他の人は何を感じて生きているのだろう」と。
何故楽しそうに生きていけるのだろう、と。
答えは出ていない。
ただ、最近はそんな思いが頭をよぎる事もなくなってきた。
多分、楽しいと感じる事が増えてはきたんだろう。

私自身、いつまで通院が続くのかはわからないけれど
朝日の連載、人事ではないので注目しています。


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