ウツウツ記

毎日の生活で感じたことを書いています。

包帯クラブ

2006-04-13 18:49:45 | 読書
今読んでいる本は、天童荒太「包帯クラブ」
(天童さんの作品は全部読んでいます)
若い人向け、というので迷ったのですが購入しました。

傷ついた心の代わりに思い出の場所に
包帯を巻いてあげる活動を始めた高校生達のお話。
現実には包帯を巻いたくらいで傷は癒えないし
第一、心の傷は目にはみえない。
でも私は思った。
皆、多かれ少なかれ大切な人に思う人がいるだろう。
自分を大切にしてくれている人がいるだろう。
では、自分がとても傷ついた時
心の痛みを他人に見せるだろうか。
癒してほしい、と頼るだろうか。

私の答えはNO!だ。
一晩寝て治るような傷なら、話すだろう。
だけど、深く深く傷ついたなら。
多分、言葉にする事はできないだろう。
誰にも理解できない、と思ってしまう。
もし理解されなかったら、と考えた時
距離が遠くなることを恐れる。

傷ついた心は、理解を求めているのではないと思う。
寄り添ってほしいのだ。
だから包帯クラブの活動は、正しい。と思う。
深く話さなくても、寄り添ってくれた事を実感できる。
見知らぬ誰かが、その傷に寄り添ってくれた。。。
それで充分なのだ。

物語はあと少し。
どんな風に終わりを迎えるのだろうか。

それにしても、この作者はいつもながら上手い!
最近復調してきたおかげで、本も結構読めるようになったのが嬉しい。
東野さんの「容疑者Xの献身」とか
石田さんの「今日も、空は、青いか」
も良かったですよ。

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