クニアキンの日記

日々、興味を持ったことなどを調べたりして書いていきます。
旧日記の復元については7月13日の日記をご覧ください。

文春新書「二十世紀 日本の戦争」を読んで

2021-02-18 14:33:03 | 読書
二十世紀 日本の戦争

今後の日本を考えるヒントともなればと思い、読んでみましたが、ちょっと残念でした。保守論客による(紙上?)討論ですが、それぞれが勝手にあれこれ言うだけで、それぞれの話が十分な根拠を示して説得力のある話になっていないこと、そして互いの議論が深まっていく感じがしなかったことが原因かなと思います。

一番印象に残ったこととして、

「宙ぶらりんの耐えがたさに耐える」というギリシアの歴史家ポリュビオスの言葉に基づいて、イギリスのエリートたちは、「物事がどちらにも決まらない気持ち悪さに延々と耐えなければならない」という教育をされている。
(p.166, 中西)

を挙げておきたいと思います。関連して、
日本の近代エリートの使命感のなさ(p.178, 中西)
は、よく言われることのように思いますが、宙ぶらりんから抜け出そうという変な「使命感」の人(エリートではないのかも)が多いのではという気がしました。

あと、安倍源基内相が終戦2日前の閣議で、「イチかバチかやる以外に道はない」と発言したとのこと(p.178, 秦)、安倍基雄氏の父として名前を知っていたのでちょっと印象に残りました。
コメント
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