クニアキンの日記

日々、興味を持ったことなどを調べたりして書いていきます。
旧日記の復元については7月13日の日記をご覧ください。

カーター ディクスン「墓場貸します」

2024-09-20 22:59:19 | 読書
カーター ディクスン, 斎藤 数衛墓場貸します (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-6)

実家書庫にあった、10年ちょっと前に50円で買った本です。
トリック的にはすごいというようなことはありませんが、どこに書かれていたっけな?などど戻って探したりして、結構楽しめました。

事件の舞台となったマララーチ(Maralarch)は、過日読んだ
ディクスン カー、田口 俊樹 訳「仮面劇場の殺人(創元推理文庫Mカ1-33)」 - クニアキンの日記
と同じく、ニューヨークのグランド・セントラル(Grand Central)駅から延びるメトロノース鉄道(Metro North Railroad)ニューヘイブン線(New Haven Line)の沿線という設定です。ラーチモント(Larchmont)とママロネック(Mamaroneck)の間にある駅(p.55)と書かれていますが、例によってそんな駅はありません。

以下、読んでいて興味を持ったところなどを列挙していきます。

p.21「"デブレットの事件"であの方を尊敬しているんですもの。」
メリヴェールのかかわった事件があるのかなと思ったのですが、わかりませんでした。むしろ「デブレット貴族年鑑」に載っていたとかいう話かな?

p.28~のメリヴェールの地下鉄自動改札へのいたずら?は、大変面白く読みました。またメリヴェールと同じく、42丁目シャトルは、初めて知りました。

p.41 ジョージ・ワシントン橋
p.47 ハーレム河にかかるハドソン橋
など、橋が道行の重要ポイントのようになっていて面白いと思いました。

p.49 ロバート・ブラウニング とは、どういう人なんだろう、英米人ならみんな知っているのかな?などと思いながら読みましたが、その後もp.260など、何回か出てきて、最後、p.335 で訳者による解説がありました。このように巻末に「訳者のノート」というのがあるのは、かなり変わってますね。

その「訳者のノート」の末尾に、
いちいち注をつければ親切なのだろうが、それでは興をそぐ。まさかミステリに英文法でもないからだ。
と、ありますが、徹底的にやれば研究書が書けるでしょうし、それはそれで興をそぐことにはならないのでは?

p.265 ダリエン地峡の山頂からでも見ているようなぼんやりした表情
どういう意味なのでしょう???
これも注釈がほしいところです😀 
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