クニアキンの日記

日々、興味を持ったことなどを調べたりして書いていきます。
旧日記の復元については7月13日の日記をご覧ください。

法月 綸太郎「生首に聞いてみろ(角川文庫の6-2)」(2007)

2024-08-28 23:04:36 | 読書
法月 綸太郎「生首に聞いてみろ(角川文庫の6-2)」(2007)
ずいぶん昔に百均本で買って、題名がちょっとドギツかったので、すぐに読み始めることにならず、実家書庫でそのままになっていたのですが、ちょっと日本のミステリーも読もうかと持って来て読みました。

前半はなかなか事件?が起きなかったりして読むほうも余り進みませんでしたが、後半いつの間にか惹きこまれて読んでしまいました。

話がちょっと複雑すぎるかなと思いましたが、日本の小説なので、名前のリストを作らないとわからなくなるところまでは行きませんでした。

各章の冒頭に置かれたエピグラフをはじめ、非常にペダンティックな雰囲気が随所にあるのは、たまりません😊 

p.112 掟の門
https://www.alz.jp/221b/aozora/vor_dem_gesetz.html

p.128 ボルヘスの警句
内田 兆史「ボルヘスの作品における鏡」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/annualofajel/18/0/18_1/_article/-char/ja/
の p.6 下から3行目参照

p.354 ロスマクの小説
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%82%AF%E3%83%89%E3%83%8A%E3%83%AB%E3%83%89
私は「さむけ」というのは題名は知っていましたが、それを含め1冊も読んでないので、どの作品を話題にしているか分かりません。

なるほどと思ったのは、巻末のインタビューで江戸川乱歩が本格探偵小説について述べたことに著者が言及した(p.542)
本格は「謎」と「論理的解決」だけで成り立つのではなく、その間に「徐々に解かれて行く経路の面白さ」があると。「経路の面白さ」というのは「中段のサスペンス」のことですね。

あと、
p.63 戦車道路というのは初めて知りました。


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