goo blog サービス終了のお知らせ 

カンフー・パンダのトレーニング日記

ウェイトトレーニングのログ。新しく発売されたサプリメントを使っての人体実験、中国武術などの格闘技関係の話。

プリーチャー・カールを考える(3)

2011-11-10 10:52:02 | ワンポイント
 上腕二頭筋なんですけど、カールのような種目でトレーニングしている人がほとんどだと思います。なぜか、あまり議論されることがなくて不思議なんですが、上腕二頭筋は、肘関節とか多関節の両方をまたいでいます。いわゆる二関節筋です。肘関節だけをまたいでいるのであれば、肘関節の屈曲のみに関与するわけですが、肩関節もまたいでいますので、肘関節の屈曲に関与すると同時に肩関節の屈曲にも関与しています。すなわち、上腕二頭筋は、肘関節と肩関節の両方が伸展した状態から、肘関節とか多関節の両方が屈曲した状態にまで持って行って、初めてフルレンジで刺激できるわけです。
 
 もう一つ別の問題があって、肩関節の屈曲というのは、フロント・レイズのような動きのことです。フロント・レイズに関与する筋肉は、三角筋のフロントヘッド、大胸筋の上部(鎖骨部)、そして上腕二頭筋です。この中で、上腕二頭筋の筋繊維方向が、フロント・レイズの動作方向とが一番一致していますので、実は、フロント・レイズで三角筋のフロントヘッドを鍛えているつもりで、上腕二頭筋の方に大きな刺激が掛かってしまっていると言うことにもなります。
 
 従って、上腕二頭筋をフルレンジで刺激しようとすると、通常のカールのスタートポジションから、プリーチャー・カールのフィニッシュポジションのように、体幹と腕が90°くらいのところにくるまで動かさないといけないと言うことになります。正確に言うと、肩関節は後方に50°くらい伸展しますから、少なくとも50°のインクラインベンチから始めて、終動ではシーテッドのポジションでさらに前に30°くらい前傾している感じです。これだと腹筋を使ってしまうので、アイソレーションに関しては問題がありますが、このレンジデカールをやろうとすると、多分10kgも持てないと思うので、フルレンジ重視にするなら仕方ないでしょう。
 
 ということで、プリーチャー・カールのように、肩関節が屈曲して、体幹と上腕の角度が90°くらいになったときに、上腕二頭筋は最も収縮するわけです。もちろん、フィニッシュでグリップを緩めて、できるならば背屈させて、掌を上に向けられればベストです。

 ただ、フルレンジで鍛えると言うことを考えると、後ろ50°から引き始めて、前30°前傾するくらいまで肘と肩を屈曲させる必要があるわけです。こうなると、もうフリーウェイトでは無理なので、ケーブルなどを使ったマシントレーニングを行うことになるわけですね。フリー・ウェイトでは、カール&リフトという種目がありますけど、これだとか多関節が45°くらい屈曲した時点で、肘に掛かる負荷が抜けてしまうので、やっぱりケーブルとかを使って、体幹の方を動かさないとだめですね。
 
 
(参考)
プリーチャー・カールを考える(1)
プリーチャー・カールを考える(2)

プリーチャー・カールを考える(2)

2011-11-06 09:40:00 | ワンポイント
 プリーチャー・カールを考える前に、普通のカールを考えましょう。とりあえず、ワンハンドのダンベルカールを例に取ります。
 
 筋力トレーニングは、フルレンジ、つまり全可動域で運動させた方が良いです。では、カールという動きは、本当フルレンジで刺激が出来ているのか問う問題をまず検証してみる必要があります。上腕二頭筋のトレーニングはカールと、ウェイトトレーニングを始めた頃に教えられる訳なんですが、「あぁ、そうなのね」となんの疑問もなくやっているか、深く検証していくかでトレーニングの効果に違いが出てくるわけですね。
 
 で、普通に拳を握って肘を固定して巻き上げます。肘が体側に固定されていれば、拳は鎖骨の少しした辺りまでしか挙がってきません。肩の高さくらいまで上げている人もいるんですけど、それは肘が移動しているわけで、負荷が逃げてしまっているわけです。と言う話もあるんですけど、ここではダンベルをしっかり握り込んだ状態では、前腕の屈筋も緊張してしまうので、前腕の屈筋がじゃまをして、肘を完全に屈曲させることが出来ません。ここで、手を開いてやると、手根屈筋の緊張が解けて、さらに肘が屈曲するようになります。ここからさらに掌を背屈して掌を上に向けた状態にすると、さらに手根屈筋の緊張が解けて、さらに深く肘が屈曲するようになります。
 
 ここまで肘を屈曲させてやらないと行けない訳なんですが、高重量のダンベルを使って、グリップを緩めると、ダンベルが落下してしまいます。が、インクライン・ダンベル・カールやプリーチャー・カールを行うと、終動時点でグリップを緩めて背屈させることも無理ではありません。逆に言えば、インクライン・ダンベル・カールやプリーチャー・カールを行うときは、グリップを緩めて掌を上に向けた状態まで肘関節を屈曲させないと、プリーチャー・カールの恩恵のすべてが受け取れないと言うことになります。
 
 あとは、グリップを緩めて反復動作を行い、挙がらなくなったらしっかりと握り込めば、あと2レップくらいは絞り出すことが出来ます。これを『セルフ・スポット』と呼んでいるんですが、これはまた機会があれば…。
 
 
(参考)
プリーチャーカールを考える(1)
プリーチャー・カールを考える(3)

セルフ・スポット

プリーチャー・カールを考える(1)

2011-11-04 21:38:55 | ワンポイント
 腕は、脚に比べるとかなり自由に動かすことができるので、上腕二頭筋のトレーニングとしても、色々とバリエーションがあります。その中にプリーチャー・カールがあって、カンフー・パンダはあまり好きではないんですけど、好んでトレーニングしているトレーニーは多いと思います。
 
 カンフー・パンダの考え方としては、上腕二頭筋は、その名の通りで短頭と長頭を持っているわけですが、コンセントレーション・カールやプリーチャー・カールのような、肘が身体の内側にあるものは短頭狙い、バーベル・カールやダンベル・カールのような肘が身体の外側にあるものは長頭狙いだと思ってました。昔は…。
 
 上腕二頭筋の起始は、橈骨に付着している訳なんですが、その一部が尺骨に付着しているというややこしい構造になっているため、上腕二頭筋は肘関節の屈曲だけではなく、前腕の回外にも関与しています。従って、特に上腕二頭筋の短頭をしっかりと緊張させようと思えば、肘関節を屈曲させるとともに、前腕を回外させてやる必要があります。従って、肘関節を内側に入れ、終動時の手首よりも肘が内側に入るようにしてやること、前腕をしっかりと回外させることで、短頭は十分に緊張するわけです。
 
 一方、長頭の方はというと、肩関節の外側から結節間溝を経て肩胛骨に付着しています。従って、バーベル・カールのように、下からウェイトを巻き上げるような動きでは、完全に緊張しません。腕を90°外転させた状態、腕を床に平行になるまで挙げた状態で、横から肘を屈曲させたときに、最大に緊張します。ケーブルなどを使って横から引くか、プリーチャーを使ってワンハンドで半身でカールするとかの工夫をしないといけないわけです。
 
 では、なぜプリーチャーに身体の正面を向けて行うプリーチャー・カールが必要なのかというのがカンフー・パンダの疑問だったんですけど、最近、何となくこの答えを見つけたような気がしました。現在、それを検証中です。しっかりと実感できたら、また発表します。


(参考)
プリーチャー・カールを考える(2)
プリーチャー・カールを考える(3) 

三角筋のフロントヘッド(鎖骨部)を攻めるには

2011-10-20 09:10:53 | ワンポイント
 三角筋というのは、非常に鍛えにくい部位です。意識もしにくい。特に、三角筋のリアヘッド(肩胛棘部)は見えにくいところにあるので、意識するのは非常に難しい。筋肉痛になることが、あるいは筋肉痛の程度がトレーニングの強度ではありませんが、三角筋はあまり筋肉痛になることはありません。的確に鍛えられていない可能性が大きいと言うことかもしれません。
 
 三角筋のトレーニングを、フロント(鎖骨部)、ミドル(肩峰部)、リア(肩胛棘部)を分けて、意識してトレーニングされている方は、中級者以上の方だとは思うんですが、フロントをターゲットとした種目としてはフロントレイズと言うことになっているんじゃないかと思います。それは多分、ウェイトトレーニング系の雑誌に書いてあったか、初心者の頃にインストラクターに指導されたものをそのまま使っているんだと思うんですけど、フロントレイズが、本当に三角筋のフロントヘッドに効果があるかどうかを確認する作業が、必要なのではないかと考えるわけです。フロントレイズに限ったことではありませんが…。
 
 カンフー・パンダの考え方は、フリーウェイトを使うのであれば、ターゲットとする筋肉の繊維を鉛直方向に一致させること。運動方向も、鉛直方向に一致させることです。フリーウェイトは、重力方向(鉛直方向)にしか落下しませんから、鉛直方向にターゲットとする筋肉繊維の方向を一致させてやる必要があるわけです。
 
 一方、三角筋のフロントヘッドですが、起始は鎖骨の外側1/3くらい、停止は三角筋粗面と呼ばれる上腕骨上部です。この二点、起始と停止を鉛直線上に並べるためには、身体を45°程度倒す必要があることが分かるはずです。つまり、スタンディング・サイドレイズよりも、リーニング・サイドレイズの方が三角筋のフロントヘッドに大きな刺激が掛かります。
 
 もう一つは、可能な限りフルレンジでトレーニングを行うこと。肩関節は後ろに60°程度伸展、横方向に30°くらい水平伸展(肩関節を90°外転させ、後ろ方向に動かす)ができますから。スタンディングではなく、インクラインで行わないと十分なストレッチが掛からないと言うことになります。多分、45°くらいで、フロントヘッドの起始と停止が鉛直線上に並ぶと思います。
 
 普通にインクラインベンチに寝ると、運動の終点はウェイトが肩関節の真上(鉛直線上)にくるところまでです。肩関節は135°程度まで水平屈曲ができますので、そのことから考えても、ウェイトが反対側の肩の真上に来るまでくらいは屈曲させる必要があります。ということは、反対側の肩を少し浮かせる必要があるということになり、必然的に、この種目はワンハンドでないとできないと言うことにもなります。
 
 整理すると、三角筋のフロントヘッドを最も効率的に刺激するためには、45°程度の角度をつけたインクラインベンチで、ワンハンドで、反対側の肩を35°くらい浮かせて行うと言うことになります。インクライン・ダンベルフライをワンハンドで行っているような感じにはなるんですけど、インクライン・ダンベルフライで刺激する大胸筋の上部(鎖骨部)はもう少しインクラインの角度をつけないといけません。言い方を変えると、インクラインの角度を間違うと、三角筋のフロントヘッドを狙っているつもりで大胸筋鎖骨部に効いているということもあり得るわけです。インクラインの角度も、漫然と決めるのではなく、ターゲットとする筋肉の起始と停止を考えて設定しましょう。
 
 このフォームで行うと、おそらく12kgダンベルと使うのも苦しいと思います。また、肩関節をしっかりとストレッチさせないでトレーニングを行っている方は、いきなり限界に近い高重量を使うと肩を痛めてしまうことが考えられるので、6kgくらいのダンベルを使って、肩に掛かるストレッチを十分確認しながら、徐々に重量を上げていくようにしてください。8kgとか10kgとかのダンベルでも、フロントヘッドにバーンがくるのが感じられるはずです。
 
 

サイドレイズ

2011-10-18 23:19:37 | ワンポイント
 基本的なカンフー・パンダの考え方なんですが、フリーウェイトを使う場合、フリーウェイトは鉛直方向にしか落下しませんので、鉛直方向にターゲットとする筋肉の筋繊維方向を一致させ、さらに、運動の方向を一致させることにより、ウェイトトレーニングの効率が最大になります。サイドレイズの場合、三角筋のミドルヘッドがターゲットとなるわけですから、この筋肉の筋繊維が、鉛直方向になるようにする必要があります。鏡などに映しながら、サイドレイズの動きをしてみれば一目瞭然なんですが、三角筋のミドルヘッドの起始と停止は、鉛直線上に並んでいません。
 
 そこで、三角筋ミドルヘッドの起始と停止を鉛直方向と一致させるために、上体を若干前傾させてやる必要があります。エンドポジションで、小指が上になるように前腕をひねるという方法もあるんですけど、40kgくらいのダンベルを扱うようになると、ダンベルのプレートが手首に当たって痛いという問題点があります。やはり、中指の第三関節が一番高い位置になるように意識しつつ、上体を前傾させるというのが良いような気がします。どれくらい前傾させるかは、鏡を見ながら確認してください。
 
 また、三角筋の可動範囲を考えると、グリップを肩の位置よりも挙げるのはあまり意味が無いです。肘が若干屈曲しているはずですから、肘の位置が肩の位置よりも挙がるのは仕方ありません。肘の位置よりもグリップの位置の方が高くなるようなフォームでは、三角筋以外に負荷が分散しています。疲労感はあるかもしれませんが、三角筋にはそれほど効いていないかもしれません。
 

セルフ・スポット

2011-10-09 06:59:08 | ワンポイント
 自己チーティングとか、自己フォースとレップ法、あるいはセルフ・スポットと呼ばれるテクニックがあります。それほど難しいものではなくて、レッグ・プレスで挙げられなくなったら手で膝を押してやるとか、カールが挙がらなくなったら、逆の手を添えてやるとかというやつです。やってる人も多いはずです。
 
 ところが、意外と盲点というか、ツーハンズでやるようなダンベル種目、あるいはレッグ・エクステンションのようにサイド・バーを握って行うような種目では、こうした自己チーティングは難しいように思えるかもしれませんが、やり方があったりします。
 
 筋力トレーニングを行う際には、アイソレーション、つまりターゲットとなる筋肉をピンポイントで刺激しないといけません。たとえば、カールを行う際に、ダンベルなどをしっかり握りこむと、ターゲットとしている上腕二頭筋だけではなく、前腕の手根屈筋群も使ってしまうことになります。つまり、せっかくの負荷が手根屈筋にも分散してしまっていると言うことです。これを防ぐためには、ダンベルなどをしっかりと握りこまないようにします。とは言いつつ、ダンベルを落下させてしまう危険性もあったりしますので、人差し指を伸ばした状態にします。
 
 このブログのカテゴリとして、『武術』があることからもおわかりかと思いますが、カンフー・パンダは武術愛好家でもあります。で、武術を練習している人、特に武器術を学んでいる人は、人差し指に力を入れません。武器というと特殊な世界のように思えますが、ハンマーなどの道具と使う才でも、人差し指には力を入れません。なので、ダンベルを使ったトレーニングをするときに、人差し指を伸ばしてしまう、場合によっては中指も伸ばしてしまって、蟷螂鉤手のような、ダンベルを持ちながらピースサインしているような持ち方ができるわけです。武術経験のない人の場合、おそらく人差し指を離すより、小指を離した方がやりやすいと思います。OKサインみたいな感じですね。
 
 扱えるウェイトが軽くなると言って嫌がる人もいるんですけど、ターゲットとしている筋肉が、単独で扱えるのがこの重さです。多関節運動を行ったり、反動を使ったりして高重量を扱うことが日常であると筋肉に教え込むことを目的とする種目も必要なんですけど、より効果的に、ターゲットとする筋肉をアイソレートさせるには、ターゲット以外の筋肉をできるだけ参加させないような工夫をする必要があります。ダンベルをしっかりと握りこまないというのはそのためです。ここまでは、ダンベルの話をしてきましたけど、レッグ・エクステンションのような種目でも同じです。サイド・バーを握りこまないこと、握らないとバランスが悪いという場合は、小指か人差し指を引っ掛けているだけの状態にしておきましょう。こちらも、ターゲットとなっている大腿四頭筋以外に、腕や上半身が緊張するのを防ぐためです。上半身に力が入ってしまっていると言うことは、負荷も上半身に分散していると言うことです。
 
 最初に戻って、セルフ・スポットの話なんですが、このようにグリップを工夫することで、セルフ・スポットが実現できたりします。最初は軽く握っておいてレップを行い、挙げられなくなったらしっかりと握りこみます。これであと2~3レップは絞り出すことができます。レッグ・エクステンションでも有効です。なぜこうなるのかは分からないんですけど、多分、実際の運動において、特定の筋肉を単独で使用すると言うことはありませんから、複数の筋肉を緊張競ることによって、何らかのスイッチが入るんでしょう。逆に言えば、アイソレートさせるためには、目的の筋肉以外に力が入っていたり、緊張させていてはいけないと言うことになります。それは、目的の筋肉意外に負荷が分散していると言うことになるからですね。
 

レック・エクステンションのバリエーションで大腿直筋を狙う

2011-10-07 08:42:09 | ワンポイント
 ワインポイントでいろいろと書いてますけど、いずれも初心者用のものではないので、初心者の方は行わないようにしてください。初心者でなくても、自己責任で行っていただきますようにお願いいたします。


 さて、レッグ・エクステンションです。レギュラー・スクワットや、シシー・スクワットのところでも書いたような気がするんですけど、大腿四頭筋のうち、大腿直筋は、膝関節と股関節の二つの関節を跨いでいます。いわゆる二関節筋です。大腿直筋以外、つまり、外側広筋、内側広筋、中間広筋は、大腿骨上部が起始で、膝関節を跨いで頸骨上部に付着しています。従って、これらの筋肉は、膝関節の屈伸のみに関与しており、これらの筋肉に刺激を与えるのが目的であれば、レッグ・エクステンションは、ターゲットとなる筋肉のアイソレーションを考えても好適な種目となります。
 
 問題は、大腿直筋なんですが、こちらは股関節も跨いでいますので、膝関節の屈伸とともに股関節の屈伸にも関与しています。もう少し具体的に言うと、膝関節を完全に曲げた状態、踵が尻についた状態で、股関節も伸展している状態で、大腿直筋はフルにストレッチがかかります。逆に、膝関節が伸展し、股関節が屈曲した状態でフルに収縮します。筋力トレーニングの押さえておくべきポイントはいくつかあるんですが、筋肉をフルレンジ、その稼働全域で刺激を与えるというものがありますので、<膝関節屈曲&股関節伸展>⇔<膝関節伸展&股関節屈曲>という動きをする種目を行わないと、大腿直筋を十分に刺激することは出来ません。スクワットやレッグ・プレスという種目では、こうした動きになっていませんので、大腿直筋を十分に刺激できないと言うことですね。シシー・スクワットは、ストレッチをかけるという点では良い種目なんですけど、大腿四頭筋が収縮しきった時点で負荷は抜けていますので、この辺りはちらり弱点だったりします。


 この欠点をカバーしてくれるのが、実はレッグ・エクステンションだったりします。ちょいとフォームが違いますが…。で、冒頭にも書きましたけど、いきなり高重量でやったり、反動をつけてやったりすると、腰を痛めたりすることがあるので、十分に注意しながら、自己責任で試してみてください。
 
 背パッドが可動式なら、一番後ろまで下げてしまいます。パッドを押し上げるやり方は普通通りです。余裕があるなら、膝関節の伸展とともに、上体を前屈させてください。サイド・バーをしっかりと握っているとやりにくいので、胸の前で腕が組めるならベストです。サイド・バーを握らないと力が入らないのでやりにくいという向きもあると思いますが、アイソレーションのことを考えれば、腕とか上体とかが緊張していると言うことは、アイソレーションが崩れていると言うことですので、あまり良いことではないです。要は、全身が緊張して疲労感は抜群にあるんですけど、疲労感を感じているほどターゲットである大腿筋には効いていないと言うことになるからです。なので、サイド・バーは指を引っかけておくくらいにして、強く握り込まないようにする方がポイントです。
 
 脛パッドを下ろすときに、シートから腰を浮かせます。股関節は、後方に15°くらいまで伸展をかけることが出来ますので、尻を締めて腰を上方に突き出す形になるはずです。膝関節は大きく屈曲させます。出来れば、脛パッドに押される形になるのが良いので、脛パッドは出来るだけ深くセットします。これで、<膝関節屈曲&股関節伸展>⇔<膝関節伸展&股関節屈曲>という動きが実現できるわけですね。
 
 フルレンジで行うと、高重量が扱えなくなるので、通常のフォームで高重量でレッグ・エクステンションを行った後、大腿直筋のみを追い込む目的で、この変形レッグ・エクステンションを採用すれば良いと思います。
 


(参考URL)
シシー・スクワット
スクワット、特にレギュラー・スクワット

シシー・スクワット

2011-10-05 23:26:47 | ワンポイント
 大腿四頭筋の話ですが、停止(膝側)は四本の筋肉が一つにまとまって、膝蓋骨を経て頸骨上部に付着しています。四頭筋なので、起始が四つある訳なんですが、そのうちの三つは大腿骨上部に付着しているんですが、大腿直筋だけは骨盤に付着してます。つまり、大腿直筋は膝関節と股関節をまたぐ二関節筋です。これが大腿四頭筋(大腿全面)のトレーニングをややこしくしています。
 
 筋力トレーニングは、ターゲットの筋肉をフルレンジでトレーニングするのが効果的です。つまり、完全に伸展した状態から完全に収縮した状態まで負荷をかけて動かせばいいわけです。大腿直筋以外、つまり、内側広筋、外側広筋、中間広筋は膝関節しか膝を完全に屈曲した状態から完全に伸展した状態に持って行けば良いんですが、大腿直筋については、膝を屈曲させて股関節を伸展した状態で完全にストレッチし、膝関節が伸展し、股関節が屈曲した状態で完全に収縮します。なので、膝関節の屈曲と股関節の屈曲、膝関節の伸展と股関節の屈曲が同時に起こってしまうレギュラー・スクワットのような運動では、大腿直筋を十分に刺激することができません。そこで、大腿直筋用の種目を別に行う必要が出てきます。初心者はあまり気にしなくても良いんですが、中級者を卒業する頃には、このあたりをしっかりと理解し、メニューを構成していかなければなりません。
 
 膝関節の屈曲と股関節の伸展、膝関節の伸展と股関節の屈曲ができるような種目もあるんですけど、あまり一般的ではないのと、パワーラックとフラットベンチを両方使ったりするのと、スタッフに止められたりするかもしれないので、紹介するのはやめておきます。
 
 で、一般的にはシシー・スクワットがよく使われます。意外と正しいフォームでやっている人を見つけるのは難しかったりします。その前に、シシー・スクワットをやっている人を見かけること自体が希ですが…。
 
 レギュラー・スクワットでは、通常大腿と膝関節が平行になる程度までしか膝関節が屈曲しませんので、大腿筋を十分にストレッチさせることができません。そこで、フル・スクワットを行ったり、フロント・スクワットを行ったりする訳なんですが、フル・スクワットもフロント・スクワットも股関節が屈曲していますので、大腿直筋を十分にストレッチすることができません。そこでシシー・スクワットと言うことになるんですけど、わざわざシシー・スクワットを行う以上、やはり最大の効果を得たい訳なんですが、フォームが…。
 
 シシー・スクワットを行う理由は、大腿直筋をストレッチさせたい訳ですから、股関節の伸展を意識しないといけません。スタート・ポジションで、大臀筋を締め、腰を前に突き出して股関節を伸展させてから膝の屈曲を行わないと大腿直筋は十分にストレッチが掛かりません。これを意識するだけで、たぶん自重でのシシー・スクワットもかなり辛いものになるはずです。自重でできない場合は、膝をついて、上体を後ろに倒すだけでもかなり効きます。
 
 
 
 
(参考URL)
スクワット、特にレギュラー・スクワット

スクワット、特にレギュラー・スクワット

2011-10-05 11:25:04 | ワンポイント
 キング・オブ・ウェイトトレーニングと言われるスクワットにもいろいろとバリエーションがあります。それ以上に、『スクワットの効果』のところでも書いたとおりで、成長ホルモンの分泌を促す効果も大きいようです。今回は、ホルモン系の話ではないのですが…。
 
 何も言わずにスクワットと言えば、背中にバーベルを担ぐスクワットのことですね。特にほかのスクワットと区別したいときにはレギュラー・スクワットとかバック・スクワットとか言う場合もあります。で、レギュラー・スクワットなんですが、バーベルを担ぐのは肩胛骨の上端くらいです。頸椎に乗せていると痛いので高重量が扱うのがイヤになりますし、何より故障の元なので、バーベルシャフトにタオルを巻いたり、緩衝用パッドを使わないと痛くて出来ないという人は、バーベルシャフトがどこに当たっているかを再確認した方が良いかもしれません。
 
 さて、尻を突き出すようにして膝を屈曲させていくわけですが、大腿が床と平行になるくらいまで下ろすように指導されるのが普通です。完全には下ろし切りません。完全に下ろしきると、尻と踵が接触した状態になります。いわゆるヤンキー座りの状態です。これをフル・スクワット、大腿が平行になる程度まで行うものをハーフ・スクワットと言って区別する場合もあります。
 
 完全に下ろしきらずに、大腿が床と平行になったあたりまでと指導する理由はいくつかあるんですけど、大腿が床と平行になった時点よりもさらに膝を屈曲させると、骨盤の後傾が始まることが挙げられます。スクワットは、その動作中は背筋を緊張させておくことが、故障防止の意味からも要求される訳なんですけど、この大腿と床が平行になった辺りから背筋の緊張が溶け始めます。もう一つ、この位置がいわゆるスティッキング・ポイントで、大腿中央部、大腿上部に一番負荷がかかるところになるわけです。で、尻を完全に落としてしまうと、今度は膝関節付近に大きなストレッチがかかります。なので、フル・スクワットは、ハーフ・スクワットよりも腰&膝に負担がかかるので、ハーフ・スクワットで扱える重量の60%くらいまでの重量で行うのが良いです。フル・スクワットをやりたければですが…。
 
 
 
 
(参考ULR)
スクワットの効果
 

胸の日に追加する種目

2011-09-26 21:39:53 | ワンポイント
◆インクライン・プレス(スミスマシン、アンダーグリップ&ワイドグリップ)
 アンダーグリップで行って限界に達したら、オーバーグリップに持ち替えて継続する。いわゆる延長セット法を採用。
 
 
◆ラダー・プッシュアップ
 プッシュアップをデクラインの状態で行い。限界に達したら順次角度を小さくする。最終的にはフラットな状態でプッシュアップ。さらに強度を上げるために、インクラインにして続けるのもあり。
 

◆ケーブル・クロスファイヤー(ワンハンド)
 プーリに対して45°の角度で立ち、大胸筋内側を狙う。限界まで達したら、プーリに背中を向けるように立ち、さらに限界まで行う延長セット法で行う。
 
 
◆リーニング・ダンベル・フライ(ワンハンド)
 パワーラックなどに掴まって地面に対して45°の角度を維持し、ダンベル・フライ(フロントレイズ)を行う。肩の日にやっている、サイド・レイ・ダンベル・フライにかぶるので、採用するかどうかについては、実際にやってみてから決める。