くまぷーの海外ドラマblog

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あれこれ見ています。

「私はラブ・リーガル」(Drop Dead Diva)第1話

2010年08月13日 | その他海外ドラマ
WOWOWの秋ドラマ試写会に行ってきました。今回は10月から始まるドラマが2本。「私はラブ・リーガル」(原題「Drop Dead Diva」)と「ナース・ジャッキー」です。

まずは「私はラブ・リーガル」の方からご紹介。
モデル美女の魂が、地味でメタボな有能弁護士の身体の中に入ってしまうという法廷コメディです。
制作総指揮は、「シカゴ」「ヘアスプレー」などのミュージカル映画を手がけて成功を収めているクレイグ・ゼイダンとニール・メロン。そのせいか、シーズン2ではキャストが歌って踊ってのシーンも出てきてるとかで・・・
単なる法廷ドラマの枠にはとどまらない、色んな要素を楽しめるドラマのようです・・・

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LAに二人の対照的な女性が暮らしていた。
一方は魅力的なモデルのデビー。オシャレが大好きで、恋人のグレイソンと暮らしていて自信に満ちて幸せいっぱいだった。
もう一方は弁護士のジェーン。弁護士としてはとても有能だったが、身の回りに気を使わない超メタボで、仕事のライバルキムとの争いにしのぎを削っていた。

ところがデビーは大事なオーディションに向かう最中に衝突事故を起こして命を落とす。そしてあの世の入り口で門番のフレッドに人生を査定されるが「いいことも悪いこともしてない、薄っぺらい人生」と言われたデビーは、転送マシンを勝手に操作してしまう。
その時ジェーンは上司の不倫騒動に巻き込まれて、代わりに撃たれて生死の境をさまよっていた。そこにデビーの魂が転送され、ジェーンの肉体にジェーンの記憶はそのままに、デビーの魂がインプットされてしまうことに。
意識を回復したデビーは、自分がメタボな体になってしまったことにショックを受けるが、周囲はジェーンが撃たれた後遺症で記憶障害になってるとしか受け取ってくれない。デビーは死んでしまったことにされたため、ジェーンの体で出ていくわけにも行かないことを悟ったデビーは、ジェーンとして生きていくことを決意するが、それは弁護士として山積みの案件に直面することでもあった。
ジェーンになったデビーは、新しい人生をうまくのり切っていけるのか・・・

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男女とか美人不美人とか、ギャップのある二人の入れ換わり話、っていうのは割と今までもあった話なのですが、片方が死んでしまって埋葬済み、ひとつの体に二人分の中身が入ってる状態というのは切り口としてなかなか新鮮?
これでデビーの体にジェーンが入ったら、才色兼備怖いものなしなんでしょうが、そうは問屋が卸さないという・・・なかなか意地悪い設定を考えるものです。

原題からかなりかけ離れた邦題がついていますが、「ラブ・リーガル」って、もしやこれは「ラブリーガール」のシャレ?
あまりにベタ・・・いやでもこれ、実際に見てみると、心は美女、頭脳はキャリアのハイブリッドヒロインはラブリー!としかいいようのないかわいらしさです。
デビーが入る前のジェーンは本当に地味で、疲れきって笑顔もない感じなのですが、逆にデビーは元々自分の笑顔とウィンクの威力を知りつくしてるわけです。ジェーンの体にデビーが入ると、メタボさんなのに意識が美女なので、顔の筋肉の使いどころが全く違うんですね。
「うふっ」と微笑んでウィンクで乗り切ろうとするんですよね・・・見た目はジェーンなのに。
元々のデビーが愛すべきおばかさん的なカワイコちゃんで、暴走はするものの基本的に性格のいい子だったことで、見ている方が思わず応援したくなってしまう雰囲気になるのではないかと思います。
ちょうど映画「キューティ・ブロンド」のヒロインエルに似てるのではないかと思いました。頭空っぽなブロンドちゃんだと思われてるけど、実はしんの強い頑張り屋さんだった、みたいな。ジェーンが離婚訴訟でクライアントの女性を励まして歩き方を指導するシーンなんて、まさに「キューティ・ブロンド」を彷彿とさせるものが。
そのキューティ・ブロンドのエルが「ザ・プラクティス」のエレノアに憑依したと思っていただければちょうどいいかと・・・
しかし、見た目メタボなジェーンなのに、次第にちゃんとデビーに見えてくるんですよね。そこら辺を、ジェーン役のBrooke Elliottはとてもうまく演じています。彼女を通してデビーの良さが光るという感じでしょうか。Brooke Elliottは舞台出演の方が多い、あまり今まで知名度の高くない女優さんですが、この役で一気にブレイクしました。

それにしてもこのドラマ、この先ヒロインのことをデビーと呼ぶべきかジェーンと呼ぶべきか・・・どっち?
だって中身はデビーだし・・・でもジェーンだし。
デビーの恋人のグレイソンと、見た目ジェーンになったデビーとのラブロマンスが物語のひとつの核になるわけですが、彼は「デビーだから」ジェーンを愛するのか、知らないままで「ジェーンとして」ジェーンを愛することになるのか・・・どっちになるのかなぁ。
でも彼の場合、美人でなくてもデビーの性格を愛していたんじゃないかという気がしないでもない、これまたいい人。
そこら辺にデビー自身が紆余曲折の果てにちゃんと気づくことが出来るか。これは傍から見て「薄っぺらい人生」を送っていた女性の人生リセット物語でもあり、その実、「自分は美人だから愛されてる」という勘違いをしていたデビーにとって「青い鳥はおうちの籠の中にいました」的な人生再確認物語でもあり・・・
ただできることなら、ジェーンがジェーン自身の意識がある状態で、彼女なりに人生リセットできたらよかったのにね・・・

それでも、今までと180度違う環境に戸惑いながらも、ジェーンの知性にデビーの愛嬌が加わったポジティブキャラは見ていて勇気づけられます。
「願えば自分は変えられる」「戦わなくちゃ永遠に変われはしない」
ジェーンがクライアントを励まして言う言葉なのですが、デビーがデビーのままでも、ジェーンのままでも出てこない言葉だったはず。
本当は変わりたくて変わったわけではないのだけど、変わってしまった環境の中でそうやって人を励ますことのできる彼女は本当にキュートです。
応援したくなるし、自分もパワーを貰う・・・そんな気持ちになれるドラマだと思います。

メタボな不美人ヒロインといえば「アグリー・ベティ」ですが、ドラマのテイストとして近いかも。ジェーンはベティがスリムに見えるほどのふくよかさんですけどね。
ジェーンの守護天使となったフレッドは、どことなくマイク風。ゲイじゃないけど。
フレッドがかわいいんですよ!彼はきっと「私にも彼のような守護天使が欲しい!」とお気に入りになる方多いと思います。シニカルだけどちょっと抜けてて、放置プレイのつもりが振り回されてるみたいな、カワイイ男の子キャラとしてとても癒されます。
演じているBen Feldmanは、「ミディアム」で、ついこの間アリソンが引きぬかれた大企業の社長ライデッカーの息子ジャスティン役を演じていた彼ですよ。
それと、ベティのアマンダみたいに意地悪ではないけど、デビーの親友モデル仲間のステイシーも憎めないキャラ。演じているApril Bowlbyは「ハーパー★ボーイズ」でアランの二番目の妻キャンディちゃん役でご記憶の方も多いかと思いますが、またブロンドの頭空っぽちゃん役か!
でもああいう役ができるってことは実は賢いのかもしれませんね。

ところで、「WOWOWでは初めての法廷ドラマなんです」と担当さんがおっしゃったのを聞いて「え?そうだっけ?」と思わずびっくり。
・・・そういえばそうかも。WOWOWでは犯罪や医療メインはあってもリーガルをメインに扱ったドラマは今までなかったんですね。
ちなみに・・・
この第一話で泥沼離婚を繰り広げる、パワハラ夫と萎縮妻のカップルのウェルナー夫妻ですが、演じてる俳優さん同士も実際に私生活でもご夫婦です。イヤラシイ配役しますなぁ。
六話目ではCSI本家サラ役のジョージャ・フォックスがゲスト出演する他、ハイディ・クラムやライザ・ミネリも登場するそうです!なかなか期待させる顔ぶれじゃないですか?
これは10月から楽しみな一本になりそうです。

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「私はラブ・リーガル」(原題「Drop Dead Diva」)
 ※第1話は無料放送
★二カ国語版:10月12日(火)PM11:00~
★字幕版  :10月16日(土)AM11:00~
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