くまぷーの海外ドラマblog

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CSI:マイアミ3 第23話「殺人鬼養成講座」

2006年03月26日 | CSI:マイアミ
死刑が執行されようとしていた囚人ケン・クレイマーが、執行当日になって延期が決定された。
彼の犯罪は5年前のカップル殺しだったが、分析を担当したのがヴァレーラだったために、最高裁が執行をためらって再調査を命じたのだった。
さらにその事件を担当したのは亡きスピードルだったために、メンバーは複雑な思いを抱きながら事件の再検討を開始する。すると、当時なかった技術によって証拠を分析したところ、現場にもう一人の共犯が存在していたことが明らかになる・・・・

なんじゃこのタイトルはと思っていたら、終わってみたら「なるほど」だった。マイアミのタイトル付けはあたりとハズレの落差が大きいなぁ。

それにしてもまだスピードルひっぱりますか。
ヴァレーラとスピードルは、ほんとにかわいそうな使われ方をしているというか・・・・いないと思って好き放題いじられてる、といった感じがいなめない。
デルコは反省も長くは続かなかったようで、カウンセラーにちゃんと通っていないみたいだ。「いつもウルフのひいきして」とカリーを責めたり・・・・時間がまだまだ必要なのだろうか。
スピードルの幽霊にとりつかれているかのようなデルコとウルフの関係。ウルフが望むと望まざるとにかかわらず、彼は周囲から「スピードルの後がま」として見られてしまうし、でもそれによって否定されもする。
デルコとウルフの会話を見ていて、まるで「亡き配偶者の存在と葛藤する再婚夫婦」みたいだと思ってしまった。そのうち「俺が忘れさせてやるぜ」とか言い出しそうな・・・・って、どっちがだよ!つーか、や●いかよ!

ステトラーとイェリーナはとうとう破局。イェリーナが前に顔を殴られていたとき、「刑事なのに殴られっぱなしなのか?」と思っていたが、そんなこたーない、やったらやりかえすの武闘派カップルだったのだな。
ホレイショの内心こみ上げる嬉しさをかみ殺したような表情がなんとも言えなかった。
それにしても・・・・レイJr.は・・・・見るたび丸くなっていますが・・・・。

今回地味にかわいかったのはトリップ刑事。よく「世界の面白ニュース」とかで、「アナタはくじに当たりました~」と呼び寄せておいて、指名手配犯が一挙に逮捕される、なんていうギャグなおとり捜査を見るが、トリップはああいうしょぼくれたミッションがよく似合う。
で、ニコールは微妙にマイアミの空気とあってなかった気がしたが、存在感は示してくれて今回が最後の出演。彼女の分析風景は・・・・なんというか、ろけんろーる!というかファンキーだった。すっごく楽しそうで踊りながらやってんじゃないかと思うような。
この先ヴァレーラがまたミスったら出てきてね(それはどうかと)。
あと、存在感があったのは・・・・ピーナッツバターとゼリーのサンドイッチだろうか。
要するにこれ、ピーナッツバターとジャムをあわせてはさんだみたいなものらしいのだが、小説とかで見かけるたびに「それだけは勘弁してください」っていう気持ちになる。
アメリカ人の味覚は、「青いケーキ」と「ピーナッツバター&ゼリー」だけでもう理解不能だ。

しかし今回、構成が凝っていたなぁ。最後の最後まで棺おけ屋のイメージ挿入に騙され続けてしまったわけで。ラリーの写真は前に出てきたのに、棺おけ屋のイメージが出てきていたので最後混乱した人もいたのではないだろうか。
レイJr.の言葉ともだぶらせて、ケンの死をホレイショが見届けてやったぜみたいな。
今回ケンとの演技合戦が熾烈で、微妙に太刀さばきの華麗さでケンに主導権を持っていかれていたきらいがあったが、ホレイショのゆるぎない正義感が発揮されていたのは変わらない。
ラリーに「なれるさ、死刑囚にな」と死刑宣告してしまうホレイショはもう無敵。
善悪の基準も、生死の沙汰も、すべてホレイショ侍のお裁き次第、みたいな感じだろうか。

ケンの殺害の手口はとても初犯とは思えないわけで、どこかで迷宮入りになっている事件がたくさんあるのではないだろうか。あまりに慣れすぎていた。死刑という「与えられた死」ではなく、自分で死に方を選んで逃げたことによって、事件への償いはなされたことになるのだろうか。
ホレイショがケンに「ゲイリー・ギルモアの心境か?」と言っていたが、ゲイリー・ギルモアはモルモン教徒の青年二人を殺害して死刑になった男。幼い頃の親からの虐待から犯罪を重ねるようになり、とうとう殺人事件で立件された。
何の罪もない青年を酒とドラッグの酩酊状態で殺害した極悪人ゲイリーは、自分から死刑を望んだのだという。この事件が起こる前は全米が死刑廃止に議論が傾きつつあったのだが、そこから流れが押し戻されてしまったのだった。
ゲイリーの弟で音楽ライターのマイケルはゲイリーの生涯について「心臓を貫かれて」という本を書いた。日本では村上春樹の翻訳で出版されている。
心臓を貫かれて〈上〉 心臓を貫かれて〈下〉

・・・・さて、来週はシーズンファイナル。激動の第3シーズンだったが、今までの激動は大したことがなかったと思うようなクリフハンガーが待っているのだろうか。濃厚だったマイアミ第3シーズンが終わったら、ベガスの第5が待っている・・・


【 脇俳優チェック 】

◆ケンの弟ジェシー・クレイマー .... W. Earl Brown
「CSI:」第1シーズン21話「悪魔に魅入られた女」で、少女が移動遊園地の乗り物から転落死する事件の、遊園地のオーナーとして登場していた。
「コールドケース」21話「列車」では、ショーンの母レベッカの元夫ヴィック・レイク役。庭師のヴィックは妻レベッカの言うままに雇い主の子供を誘拐したが、レベッカが子供を連れて姿を消してしまった上にレベッカにDVまで吹聴されていた。。
映画では「スクリーム」でTVカメラマンのケニー役など、目立つ風貌で数々の存在感ある脇役で登場。他に「マルコヴィッチの穴」「メリーに首ったけ」など。
日本では未放映だが西部劇ドラマ「Deadwood」ではレギュラー出演している。今まで出演した映画やドラマの仲間たちと「Sacred Cowboys」というバンドを組んで活動しているらしい。担当はボーカルとギター。

◆第二の事件の被害者 .... Megan Follows
彼女といったら映画「赤毛のアン」シリーズのアンだ。今回、アレだけの出演でびっくりしてしまった。絶対あの後矛盾点が出て彼女が疑われると思ったのに。でも短い演技でも場を食っていた。北島マヤタイプ恐るべし。
「ER Ⅶ」14話「森の中の散歩」ではキムのレズビアン仲間としてウィーバーに引き合わされるクリスティ役で出ていて「ねぇ、ここにいる人はみんな、キムと寝てるのね」という大胆な台詞をこなしていた。
「CSI:4」18話「骨の音」では、発熱ブチ切れ男ウォルター・ダリアンの妹ベス役で登場していた。兄ウォルターが経営しているモーテルの客の妊婦を殺し、胎児を取り出してベスの元に預けたため、その子をわが子として育てるという猟奇兄妹を淡々と演じていた。

◆ケンの弁護士 .... David Norona
「名探偵モンク」14話「空からの水死体」で、モンクが出向いて捜査協力することになったメキシコの刑事プラート役。
「Six Feet Under」では、高校のカウンセラーであるゲイリー役で登場している。

◆第一の事件の被害者マイクの母ミランダ .... Cindy Pickett
「フェリスはある朝突然に」でフェリスの母親役を演じ、劇中夫婦だった父親役のLyman Wardと実際に結婚した。
「FBI~失踪者を追え2」3話に登場予定。

◆死刑囚ケン・クレイマー .... Eric Roberts
ジュリア・ロバーツの兄。オフィシャルサイトあり。
1985年「暴走機関車」でアカデミー賞助演賞候補にノミネートされたが、そこからはB級映画への出演が多く、プライベートでも麻薬とスキャンダルにまみれてジュリアにとっては不肖の兄、らしい。ジュリアと彼の確執についてはこちらの記事に詳しい。しかしオフィシャルをみると現在の結婚においては「家族愛」を強調してるようで、多少は落ち着いたのだろうか。
元恋人との間に生まれて親権を争った娘が、今「ジュリアの姪」ということで注目を集めているティーン女優Emma Roberts。ジュリアにはあんまし似てない。私が小学校の時に図書館で夢中になって読んだシリーズ「少女探偵ナンシー・ドリュー」の映画化で、彼女が主役を演じるらしい。
現在女優のEliza Robertsと結婚しているが、彼女の連れ子のKeaton Simonsはミュージシャン。2004年にアルバムを出している。
Currently

◆ケンのいとこラリー .... Christopher Shyer
「ザ・プラクティス」第6シーズン終盤で、映画のハンニバル・レクターを真似た男ローレンス・オマリー役を演じていた。オマリーは弁護してくれたリンジーを気に入ってしつこくストーキング、追い詰められたリンジーが結局彼を・・・。
他にも「名探偵モンク」の第1シーズンパイロット2話とか、映画「ザ・コア」とか見かけているはずなんだけど微妙。「FBI~失踪者を追え4」15話に登場予定。
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6 コメント

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ええ!? (RIKO)
2006-03-26 23:39:54
あの死刑囚役の方、ジュリア・ロバーツの兄なのですか!?

でも、あの方どこかで見たことがあるような気がします。



来週で最終回ですね。

リアルで見れないのがとても悲しいのですけど。

どうなるのかがすごい楽しみですね。

その1週間後には、ベガス。

いつか、CSI:MIAMI3の再放送をしてくれるでしょうか。

してくれると嬉しいですけどね。



来週からバレイラ復活ですか。

彼女好きなので、嬉しいです。
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死刑囚 (josetangel)
2006-03-27 18:48:51
今回もやや超訳ぽいですね、もし私が思っている場面の訳だとしたら。まあ、死刑宣告がでることは間違いないでしょうけど。(爆)

Megan Followsについてはそんな有名な人とは知らなかったのですが、20人ほどオーディションした上で選んだそうです。「普通の人はすぐ泣く演技をするけど、彼女は違った」と、そこまで考えてキャスティングしているなんて、すごいなと思いました。

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RIKOさんへ (くまぷー)
2006-03-27 20:34:45
あんまりジュリアには似てない感じですが、でも彼も存在感ある演技で、「金のためなら何でも出るぜ」みたいなこと言って嫌われてたらしいですが(^_^;)、こういう演技で見直されたりするでしょうかね・・・



結構見ごたえのあった今シーズンもとうとう終わりですね。最後にどんな「どっかん」があるのか、本当に楽しみです。

ベガスみたいに「イッキョ見」とはいかないでしょうが、きっと再放送してくれると思いますよ~。

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josetangelさんへ (くまぷー)
2006-03-27 21:01:52
あ、また超訳?(^_^;)

キメ台詞には多そうですね。



Megan Follows、ベガスでの出演の時にはかなりぞくっとくるような演技でした。

だからこそ追い詰めてほしかったのに、ベガスの1~4を通じて一番モヤモヤの残るエピで、キャラの演技だけが印象に残ったという・・・

赤毛のアンのイメージを払拭しようとしてるのか、サイコな感じの演技の役が多い気がします。

あんなちょっとの役でも20人もオーディションするんですねぇ。

NYにはジョーイのパパ役のひとがほんとにちょこっとだけ出てましたが、こういう贅沢な使い方をするから、脇チェックがやめられないわけです(^_^;)
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ついに! (Garoto)
2006-03-29 10:50:44
OZに引き続き囚人エリック・ロバーツを観てしまって、完璧に彼のイメージが固まった感じです。

侍とのにらみ合いが素敵でした。



「心臓を貫かれて」は本も映画も制覇しました。映画ではOZのビーチャーが刑務所に現れるだけでまた感動的です。



そして来週のファイナル。

ここでまたレイJrの父親確認のダメ押しをするしつこさが立派です。

その瞬間、大爆笑しないように気をつけなくちゃ!
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がろとさんへ (くまぷー)
2006-03-30 00:00:53
しっかりイメージ固まりましたよねー。

彼がこの先どんないいひと役をやっても、「ホレイショにお棺に入れられた囚人」って記憶に残るでしょう。あのにらみ合いはかなり見ごたえありました。

今までの対決の中ではベスト3に入りそうな。



来週は自分も、大事な場面で吹きそうです。

最近はホレイショのキメキメを見ると笑いが止まらなくなるので、どうかなー。





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