熊本レポート

文字の裏に事件あり

長崎県佐世保市宇久島に世界最大規模の太陽光発電事業所

2014-12-31 | ブログ

 ドイツのフォトボルト・デベロップメント・パートナーズ社は3月、京セラ、九電工、オリックス、みづほ銀行の4社と長崎県佐世保市宇久島において世界最大規模となる最大出力430MWの営農型(下部空間で農作業委託)太陽光発電事業に着手する。
発電開始は017年4月の予定だが、年間発電量は約50万MWhの予定で、これは荒尾市、長洲町、玉名市の一般家庭における年間消費量に相当。同発電所で発電した電力は、宇久島と佐世保市との間に約60kmの海底ケーブルを敷設し、九州電力に売電を想定。世界最大規模の発電、そして地元産業である農業の振興も図った新エネルギー事業だけに、二年間で約1500億円の投下事業費からしても就業面を含めて西日本では注目される015年の大事業となることは確か。


治外法権を許して来た自治行政

2014-12-30 | ブログ

 大騒動の上天草市だが、前副市長が汚職で逮捕された頃、同市の建設業界に「市長選挙の資金要請がなされている」という噂があった。懲りない上天草市というか、「クリーンな市政の実現を図る」として市長選挙は実施されたが、腐敗の根は深い。  漁協長の借金を同市が保証し、支払い義務を履行しないために同市が肩代わり返済したが、他の市町村では許されない行為を同議会は多数でそれを認めた。一連の土木関連業者との汚職事件も、それをノーマークで通した議会の責任は重く、これを棚に上げて市長選挙に出馬してくるとは想定外の田舎芝居。  同市議会の議員が昨年3月の同市議会議員選挙前、別府市のクラゲ加工会社を誘致したが、異臭、騒音等で近隣の住民から苦情が出て同年9月には撤退。改善方法はなかったのかと、産業振興の面から惜しむ声も想定されるが、撤退理由は他にあった。  進出して来て工場を建設した用地が、該当の市議が所有する私有地だけではなく、国有地と市有地からなる公地も含まれていた。  選挙前に2年分の借地料を支払ったという問題は個々の問題というが、国や上天草市には当然、そこで発生した請求権がある。  それより県及び同市は、同建設と同操業における許可において、公地の確認を行っていたはずであって、それを見過ごした責任は極めて重大。まして現状復帰の行政指導は放棄されたままの状態にある。マスメディアの役割とは、果たして何なのだろうか…。


損したのは相良村のどっちだ!?

2014-12-30 | 日記

 4月19日、相良村発注工事における入札参加業者の「指名外し」を巡る損害賠償請求訴訟で、村が敗訴し(熊本地裁)、賠償金など約850万円を徳田村長に請求する同地裁の判決を福岡高裁も支持する判決を下した。
 同裁判は建設業者のZ社が平成20年、村長選挙で徳田村長の対立候補を支援したことで、その報復として村の工事入札から指名を外され、損害を発生させたと約1千630万円の賠償請求を求めて起こした裁判。
 熊本地裁での敗訴の際は、それを控訴するか否がで村議会は協議したが、それは反対多数で否決した経緯にあった。
 この時、小善満子議長は「(議会として)控訴しても勝ち目はないと判断した。無駄なお金を使う必要はない」と語っている。村に「無駄な金はない」とは、議員として当然。 ところが公取(公正取引委員会)を取材中の記者から、この議長の言葉をそのまま返したくなるような情報が寄せられた。
 公取が調査を棚上げ(資料、証拠不十分)している案件があって、その該当地が「熊本県球磨郡、相良村ではないか」と疑問符付きでネタ素を送り、共同調査を投げてきた…。
 先述した裁判が政争に巻き込まれた業者という印象で相関図を開くと、先に親密という言葉は控えるが、前村長とZ社が友好関係にあったことは村民の誰もが認める。
 そこで前村長時代の受注状況(開札調書)を検証して、その一部を紹介するのが右の添付資料・。
 見事である。何が見事かというと、予定価格の事前発表はないとされた前村長時代において、その落札率は99・1パーセントから99・9パーセントで、他市町村の建設業者にあっても「驚異的な連続性」からして「神業」という見解。
 公取よりも先に「前村政が事前に情報を漏らした官製談合」、『Z社を中心の談合』と決して断定はしないが、検証の必要性はあると想定して、関連資料123枚を入手。
 そこで徳田村政との比較だと紹介するのは添付資料・だが、ここでの平均落札率となると83・83パーセント。
 仮にZ社(平均落札率99・55)が同14年に同村から受注した工事総高を83・83パーセントで単純に計算すると、年間約1965万3218円の差額が飛び出る。7年間ではどうかと、それを再び単純計算すると約1億3757万2526円。
 他市町村では、これを「村(市町)及び住民に損失を与えた」として「賠償請求」の訴訟でも起きると想定されるが、該当の数値、相良村がそうだと、ここで断定はしない。
 県民にとって「無駄な金とは何か」、その「無駄」をなくするのに「県民はどう行動すべきか」といったことを考えてもらう上で、該当地で得た123枚の検証に入る…。


熊本県汚染部の業  第三弾・環境立県とは真逆の悪行

2014-12-08 | ブログ

分県(廃棄物対策課)にも通報を怠り、その確認を放棄しているとなると、そのまま毒性の500トンを八代海に投棄したという想定もされるが、それを否定できる材料は同対策課には不存在という状況にある。

 ヒ素等の基準値を大きく超えた毒性を含んだ鉱滓の500トンが、八代海に沈められたとすると、漁業関係者はもちろん県民の健康と生活は誰が保障するのか。

「健康被害の懸念されるものではなかった」と仮に反論が出ると、「なぜ撤去したか」という幼稚的問答にまで再び話は戻る。

「海で生活を営む者には真相が必要で、そこでU氏を呼んでの事情聴取を求めると、『警察から喋るな、と口を封じられている』というので逆に不安」(倉岳町漁協幹部談)

 当然な懸念である。

 U氏、また該当の事案で対応処置、いや接触した廃棄物対策課には「漁協に対する説明責任」が存在するわけで、自らも捜査対象とする刑事課ならともかく、不可解な生活安全課の名称まで登場させて逆に情報を封じさせるとは実に理不尽な話。

 

 鋳物廃砂、また鉱石から金属を製錬する際において、対象の金属から熔融によって分離した鉱物成分等を含む物質を鉄鋼スラグというが、これらは鉱滓といって産業廃棄物(環境省産業廃棄物課・日本産業廃棄物処理振興センター)。六価クロム鉱滓での公害問題がその例で、鉱滓埋立地付近の住民から問題提起されて国会でも問題となったが(昭和50年)、そんな背景もあって産業廃棄物として遮断型の埋立処分場において最終処分されることになった。

 そこで県廃棄物対策課の「産業廃棄物ではない」という見解だが、実は先述の鉄鋼スラグ協会が推進しているようなリサイクルによる再利用も確か。

 ところが日本工業標準調査会(JIS)、また県建設技術センター辺りでの試験をクリアできない資材が多く、また土壌汚染等の懸念から公共工事等からは除外(福岡県道路維持課)される状況。

 すなわち規格外とされる物質はリサイクル未処理で、常識的には社会的に認知されない有価対象外ということになり、ここで同対策課の見解は崩れることになる。

 そして「食に有害な物質を含むとなると適切な指導、監督を要する」(厚生労働省化学物質調査課)ということ考えると、同対策課の「自主撤去」という第3者的な姿勢には疑問符が打たれる。

 いずれにしても八代海に面する天草市倉岳町棚底の海岸において、ヒ素等の毒性(正常な環境を維持する上で設けられた基準値を超える)を含んだ500トンもの廃棄物が、そこに搬入されて海水と混合して、また10トン程度は海中に沈下。

 しかも撤去後、それは八代海に不法投棄された疑いも想定されて今後、生態系に与える影響も懸念されるが、同関係者と接触した県廃棄物対策課は、漁業関係者へはもちろん、県民への説明責任が求められる。

 環境問題には風評被害も予測されるが、そうした原因が冒頭の「害をもたらす悪、それを包み隠す悪」であって、その検証を県民に促す上でのレポートとした…。

 

付記資料

 蒲島郁夫知事公室(電話096・333・2010 FAX096・387・0090)


熊本県汚染部の業  第二弾・環境立県とは真逆の悪行

2014-12-01 | ブログ

 撤去された該当物質が産業廃棄物であった場合、そこに有価の商取引が存在しても該当地は合法的な処理場ではなかったわけで、そこで実行された行為は「産業廃棄物の不法投棄」となる。
 当然、廃掃法25条において5年以下の懲役、もしくは1千万円以下の罰金(法人の場合は1億円以下)が科せられるのだが今回も、その話が出て来ないのだ。
 そこで先の確認から10日後、同衛生環境課に「なぜ撤去となったのか」と尋ねると、 「食に害をもたらす物質であった」  その理由を答えた。
 続けて「違反行為での罰則は?」と質問を投げると、 「自主的な撤去で、それに産業廃棄物ではなかった。後は廃棄物対策課へ尋ねてくれ」
  意外にも居直った。 遠路(海)はるばる500トン以上もの土木資材を半年以上も搬入していながら、急にそれを自主回収して再び運び帰るなんて不可解、実に奇々怪々な話 
  この天草広域本部衛生環境課から本庁廃棄物対策課へ事案を移してからの自治行政については、筋書きが余りにも阿呆らしく、理不尽なので、その想定を簡単に紹介すると、 「搬入物質は底上げに必要とした『有価対象の土木資材』であったが、同資材に『食に有害』な物質が含まれていることに該当業者が自ら気づき、そこで速やかに撤去に入った」  理解の難しい論理の話だが、廃掃法に無縁 の、いや同対策課及び該当業者らにとっては実に都合の良い終結。
 余談、いや相手によっては余計な話になるが、旧天草町議会議長の廃棄物不法投棄では二年も動かず結局、住民の告発を受けて警察が摘発し、阿蘇市での同不法投棄では住民の通報を受けていながら検証の立ち会いにも出て来ず、益城町におけるシュレッダーダストの不法投棄には、「旧法時代の出来事」で終止符を打ったのが熊本県廃棄物対策課。  再々の棚上げ状態には濃度の違いこそあっても係わりの多いマスコミ、市民グループの大方が「不可解な職務怠慢」と不信の印象にあるのが、この同対策課…。
  「徳島県警が来熊しての摘発事件では県環境の大幹部、自民党県連幹部まで噂に上がったが、一担当課の問題ではないのではないか」  罰金を巡っての裏談合説、産業振興部局との恩情説と、不信の話は疑惑として拡がっていくが、ここはともかく話を戻して論理的に納得のできる解説を始める…。
 先ず同対策課も「食には有害」と認めた物質とは何だったか、である。  現場から持ち帰ったその現物の確認と分析を大学理学部と、民間の試薬分析センターに求めた。 
  まず物質が何であるかだが、製鉄所かまたは製錬所で金属製の物質と一緒に燃焼された石炭の燃え殻(冒頭に紹介したクリンカアッシュ)と、そういう見解も出た。
 「クリンカアッシュとは断定しないが、仮に石炭の燃え殻なら火力発電所で排出された石炭の燃え殻ではなく、金属の有毒物と結合している燃え殻」  ところが、意外なところから答えが出た。
 「鉄鋼スラグ、鉱滓(金属の製錬中に鉱石から分離されるカス)といって産業廃棄物。しかし再生利用ということで、舗装工事におけるアスファルト下の基礎等に使用したこともあったが、後で亀裂が入ったりと不良品(再生)もあって、土壌汚染につながるとかで今は、公共工事には使われていない」  舗装工事業者による結論。
 確かに、先述の搬送業者とされるK海運の看板には「鉄鋼スラグ」とあった。
 それより肝心なのは、含まれている有害物質とは何か、である。 「総水銀、ふっ素は微妙な数値にあるが、ヒ素については基準値(水質、土壌関連法)の2.2倍を超えている。生態系には影響の懸念される有毒が含まれている」  この回答は、当初の天草広域本部衛生環境課による「食に関して有害」と、一致した見解。その有害な500トンの搬入である…。
 ヒ素については森永ヒ素粉ミルク事件がある。戦後まもなく1万3千名もの乳児がヒ素中毒になり130名以上の死者が出た。
 ヒ素を含んだ500トン余りの物質が海と接する養殖場跡地に搬入されて、撤去されたというが、海中には少なくとも10トンは落下、沈殿し、未だ50トン余りは現地に放置されたままである。
 岸壁に打ち寄せる波の動きに合わせて、養殖場跡地の水も流れを見せたが、堤防のどこかで合流しているのも確か…。

↓12月8日の第3弾へ続く・・・