熊本レポート

文字の裏に事件あり

まだ100人も知らない 熊本県の第19回 統一地方選挙 第1回

2019-02-26 | ブログ

 議員の大方は、特に地方選挙においては政策能力、公的実効能力という政治的資質、センスで誕生するものではなく、有権者の政治レベル、選択能力で称号(議員バッジ)、議席を得てなり得る職業でもある。鶏が先か卵が先かという解釈になるが、候補者はいかにして、こうした多くの有権者に支持されて選出されるかであって、当選は、その旧態依然とした政治力学、その知恵次第ということになる。
 一方、それは、こうした大方の有権者を対象にして大きなアクションでも勃発すると、それは大きく狂うというリスクを抱えていることも確か。実に難儀な要求を求められる作業のようだが実態を理解して条件さえ整えば、極めて単純な構図での当選への道でもある。
 こうした観点から、熊本県の第19回統一地方選挙を簡単に紹介することにした。(詳細は機関誌・熊本レポート、速報くまもとに掲載)
 昨年4月、天草市議会において棚からぼた餅のように新議長が誕生 。
 それは西村尚武議員による彼の所属する会派からの離脱が、その背景にあった。
 昨年3月、西村氏は天草市議会議員選挙において上位で再選し、続いて先述した臨時議会を終えると彼は直ぐ辞職 。これについて意外な状況を作らされた議会を中心に「2400 票余りの民意を死なせた」と批判も挙がったが、同氏には重い決意があった。それが今回の県議選。
 市議選後、西岡勝成県議の今期での勇退を知った西村氏は、ここで県議選への鞍替えを決意。
 問題は、その転身への行動時期だが、彼の頭を過ったのは先ず3ヶ月以内という条件の繰り上げ当選。その条件にあった(次点)のが過去、県議選でトップ当選を続けていた池田和貴県議の地元(五和町)から出馬していた澤井一富氏。すなわち、西村氏の県議会員選挙は、ここから始まった。いまやJAあまくさ、西岡後援会、中村市長後援会の支持を得て、彼はトップ当選どころか2、3位を大きく引離す勢いにある。
 県議選の上益城郡選挙区では昨年、益城町長選挙で敗れた元町長派がJAかみましきのM益城所長を担ぎ出そうとする動きがあった。ところが、その動きに大反対したのがM氏の父である。
 平成19年の県議選で元町長(当時・町長)は田端義一氏を候補として擁立し、その選挙長を務め、同候補は初当選。
 ところが、県から迎えていた副町長が選挙違反で逮捕され、また12月には「県議には向かない」という遺書を遺して自殺。実に不幸な選挙の結果であったが、その背景には別の黒い噂もあった 。
 それは同選挙後、多額の金が要求されたという噂で、それに立ち会い人を務めたのがM氏の父 。
 一方、平成23年の県議選で増永慎一郎氏を後継に指名して勇退した県議会の元重鎮であった児玉文雄氏が今回、「思うような働きがない」と増永氏を切り捨て、元御船町議の田端幸治氏 を擁立。そこに、これまた馳せ参じたのが、M氏の担ぎ出しに失敗した先述の元益城町長派。
 これだけでは県下で1、2を争う激戦区と理解されるが、そこに埋没するのではないかと懸念されるのが増永氏と同じ現職の大平雄一氏。 彼を支持する益城町長と同じく「真面目さ一本」の大平氏だけに、土砂降りの中で米俵なしでも大丈夫かと、益城町で支持する若手らが意外な笑顔で返した 。
 議員に「職員不正採用」という話は良くある話だが、それが前々から不正介入と浮上していたのが浦田勝前県果実連会長(前JAたまな会長)、浦田佑三子県議の事務所で番頭を務めるM。
 M以外の語られる関係者が、仮に「金銭の授受はなかった」と言っても、そこに35万円から50万円の動き(金銭)があった以上、その不正行為という案件は明らかに贈収賄容疑。同事件の時効は行為が複数の場合、それは加重収賄として10年。
 この不正行為はM自身の立場で成せる技ではないというのが一般的な見解で、浦田前会長、事務所責任者である佑三子女史にとって、「指示、示唆した記憶はない」と関与を否定しても最低限の道義的責任は常識的に存在する 。
 Mは「公務員でもないのに何が悪い」と多種多様な 不正行為からの免疫なのか、 極めて幼稚な反応を見せたというが、彼の見解通り事件化はどうあれ、問題なのはJAたまなが舞台という背景での組合員、農家の見解と倫理観 。
 同農協での理事の1人は「果実連会長ポストの禅譲、そして新組合長の選任には佑三子県議の絶対的な支持、推薦の確約があった」と語るが、こうした限られた中での既得権益が許されるとなると、極めて寛容というか、玉名の農家は既得権益においても持ちつ持たれつの関係というしかない 。
 佑三子女史は懐が深いのか、人間関係に分け隔てがないのか、議員となっても 交遊 関係にイエローカードが出されたり、また情に厚いのか艶事でも福祉関係者に話題として上がる。
 すなわち、こうした問題は個人的には自己責任の上で自由であっても、議員として巷の社会人に向けて模範となるべき立場を考えると、その「常識論では想定外」と見解が出るだけに首を傾げたくなるのは当然。
 しかしMが語る通り、「JAたまなの全面的支持を得られ、そうした噂は何の影響も出て来ない」となると、やはり玉名の農家は極めて寛容で別格(政治感覚)。
 確かに佑三子女史は選挙に強く今回、「明日の豊かな玉名の農業づくり」を掲げて城戸淳氏、坂梨豪昭氏の2人も出馬を予定しているが、城戸氏は陣営が高齢化して代議士派閥通りには支持も伸び悩んでおり、また坂梨氏も「働きの見返り」を求めて野田代議士派陣営が送り出した割には、それが佑三子女史と被る事もあってか、佑三子女史に大きく圧せられた感じにある 。
 余ほど戦術の転換でも図らない限り、新人2人は佑三子女史に大差をつけられての2番手争いという状況。 。
 選挙は田舎の有権者にとって、走り出したら政治資質、倫理観なんてまだ無関係で、動くのは得体の知れない風である。その風向きが変われば、それもまた選挙・・・。


考えて行動する人にとって来る3月19日は極めて重要な松坂牛日!!

2019-02-23 | ブログ

 来る3月19日は何の日か・・・カメラ発明記念の日だけではなく、まして松坂牛の19日でもない。大津町新庁舎建設の入札日で、西松建設・宇都宮建設JVが37億6088万4千円(落札率97%)前後で落札する記念すべき日である。
 この断定できる予想は「談合、不正入札」と、業界から不満として飛び出した情報について、それを野次馬的に予告とするものではなく、これは発注者である大津町も「事前承諾」とする入札予告。
 当該入札は1月16日、一回目の入札が行われたのだが、その入札では先述の西松建設・宇都宮建設JVの参加しかなく、同入札は不調となった。そこで二回目の入札となるわけだが、官製主導の業界談合によるものか、それとも「あ、うん」の呼吸、忖度によるものかはともかく、再び「西松建設・宇都宮建設JV」の参加しか想定されないというのだ。そこで発注者の大津町は、「1社でも入札を中止しない」と異例の条項を付記した。すなわち、入札が西松建設・宇都宮建設JVの一社でも、同社の落札を認めますとしたのだ。
 これでは「随契」で有り、そうしたら良いではないか、となるが、少年らの模範となるべき公の自治体には不正入札、いや非入札で「37億円を発注」とするよりも、業者側の都合で趣旨には外れたが、「入札は実施して発注」の方が少年らにも説明は着くとした。
 ただ、大津町は「法の改正によって、一社だけの入札も二回目は認められるようになった」と言ったが、実はこの点、法の改正は「自治法、競争入札法」の何処にも存在しない。
 これは「熊本県が単独で決めたルール」(熊本県土木部監理課)で、そこには一社入札を認める法律など何も存在しないのである。
 そもそも熊本県の落札率の高いことは熊本震災前から全国でも上位にあって、それが全て理由とは片づけられないという見解もあるが震災後、資機材の高騰や人手不足から落札者の決まらない入札(不調、不落)が急増し、県は対策として017年8月から一業者しか参加しない「一社入札」を認めることにした。
 ところが、その結果、県内市町村の平均落札率が97%と上昇(東日本大震災以降の被害三県での平均落札率は95・4%)。
 入札には今や最低制限価格、入札書比較価格まで事前公表となるが、これは直近の材料費や人件費などを参考にしての最低価格(不損失価格)であって、今回の大津町新庁舎建設の場合、その比較価格は35億9千万円(92・59%)。予定価格38億7720万円との間には2億8720万円の差額が見られ、断定はしないが、それが利益分に等しい。
 最低価格率92・59%からして首を傾げたくなる数値だが、96~97%での落札率について「どのような落札意欲、競争意欲からの入札額なのか」と見解する通り、公正取引委員会の「90%以上の落札率は談合の疑いが濃厚」というのは確かに理解される。
 仮に「資材、人件費高騰で談合もやむ無し」と理解しても、それでも1億円の利益を単純に想定しての約95%落札率(36億9千万円)と97%落札率(約37億6千万円)との間には利益も7千万円の差額が有り、国民(補助金)や大津町民(税)から考えると「忖度からのキックバック(献金)に負けるな企業、経営者倫理」という思いまで出て来る。
 ちなみに「一社入札を認める案」は県議会からの意向と関係者は語ったが、「安倍反対」と国会議員のような野党県議会議員には、現実的な「複数入札への提言」などは不可能な話で、こうした一社入札の問題点など無縁な地域社会問題。
 結局、自分や仲間内の事で精一杯の野党議員など不要ということになるが、法律上の裏付けが何にもない以上、市民から一石を投じると、面白い勝負にはなる。

 
 ただ過去の当事者として余談を加えると、西松に賭けた1億が消えたと不満を抱き、理由の吠えた犬の飼い主だと思い込み、逆恨みする者も存在して、そこに軽く餌に飛び付く、邪な欲から媚を売る猫も権力側の中には稀に居て、その猫が『立ち小便』だと言い掛かりを着けて来る熊本でも有り、そうした覚悟はここでも必要。それだけに不要な野党議員は避けるテーマで、そこで極めて稀な市民を信じて「3月の松坂牛日」の予告とした・・・。


戸田建設熊本営業所(松尾所長)の協調会時代以上の凄い裏技

2019-02-13 | ブログ

  昨年9月、熊本県益城町は「復興のシンボル」とした益城町総合体育館の着工に入った。総事業費は総額38億5千万円で、国庫補助を活用した町の負担額は約1割。
 受注したのは戸田建設だが、戸田建設熊本営業所(松尾秀行建築所長・熊本市中央区南熊本1-9-25)は「見積りから3億円も削り取られた」と、何か『赤字受注で取りたくなかった仕事』でもあったかのような意外な感想を漏らした。だから『手抜き工事』を懸念させるわけではないだろうが、それは「誰のお世話にもなっていない」という意味合いであった。
 しかし、受注に向けて東急建設と激しく競っていた入札前の状況を考えると、関係者の苦労がそこにあったことは確かで、競争入札の結果とはいえ、施工現場サイドの声ならともかく、それが営業マンの発言かと普通なら人間性まで疑われる同営業所。
 2014年、超大型施設の受注に絡んで「戸田建設なら謝礼」という話が、某代議士事務所から漏れ出た。ところが、その前において同社九州支店は「予算的に無理」と、受注断念を決定した案件にあって、そうした『不法的積極性』など想定されなかったのである。
 実に不可解な戸田建設の営業スタイルという一面である。
 昨年、最後は田舎の話らしく「皆んな友達」として談合取引されたが、熊本学園と同校同窓会との間で対立が勃発。そんな中、同学園内のスポーツクラブ・ルネサンスの存在について、文科省と学園側との間にも届け出及び許可の上での相違が浮上。その起点となったルネサンス熊本新築も戸田建設が受注、施行。
 一般的に地元の政治家事務所やブローカー辺りと頻繁に接触するのは、天下りの顧問という役割の「毎日がFree time」という余裕者だが、そうした地元に名を知られた熊本営業所Uが「赤字受注」と語れる程の器には想定されず、同所の営業マンは「松尾所長」とするのが常識的には妥当。
 表では「脱談合宣言」した業界も裏は、形を変えて責任回避の「官製談合」で血眼。彼らは「政治安定で不安のない熊本」と鼻で笑っているが、「法の下にある政治」と眼を光らすプロフェッショナルもまだ極一部に存在することは確かで、そんな彼らに注視されるゼネコンの逸話・・・。


ハザードマップでも想定される市中引き回しの刑

2019-02-08 | ブログ

 熊本大地震の際、真夜中の避難所に肩を震わせながらたどり着いた住民を前に自治会のリーダーは余震が続いていることもあってか「後は自己責任で避難ください」と告げた。障害者や女性、子供らの弱者には極めて冷酷な通告のようでもあったが、マニュアルの不備な状況下では「個人としては究極の判断か」と理解もした。
 多くの生命を前にしての責任を想定した場合、個の人間としての弱さを痛感したが、それが自治行政となると、その責任所在から危機管理において「同情の余地もない」というのは確か。
 土砂災害警戒区域等における土砂災害災害防止対策の推進に関する法律が定められ、平成29年6月19日に施行された。
 急傾斜地での崩壊、土石流、地滑り等が想定される地域をレッドゾーンとして、生命又は身体の保護を目的にした法律で、そのためにハザードマップが作成された。
 観光地の豊富な熊本県ては、それがハザードマップに重なるかのように赤く塗り潰されているが、県外からの観光客はもちろん、そこに居住する県民の何割がそれを承知しているだろうか。法律は、関係する住民に積極的に通知し、その対策を推進し努めるとなっているが、自治行政は住民の生活権を前にその責任を棚上げした状態にある。生命よりも経済優先とまでは言わないが、法律を施行する自治行政側に責任を棚上げする姿勢にあるのは確か。
 天草市西海岸で1年前から恵まれた環境を活かした新しい観光施設の計画が練られた。ところが、その構想地がこのレッドゾーンに掛かると知り、やむ無く白紙に戻された。法律の存在はもちろん、人の生命、身体が損なう危険地域となると、それまでの損失は軽いものである。レッドゾーンの存在を知らず計画を推し進めた側の愚かな失態。
 だが既存の観光宿泊施設の存在はどうなのかと、その営業権及び生活権と利用客との生命、身体権との秤を考えたりもするが、法律を施行する前線の県地域振興局も告知、情報推進の上で懸念する難儀な話。最悪な場面を想定した時、その責任所在が問われるが、それを曖昧で通して来たのが最大の災害。
 弱者の被害は目を覆いたくなるほど日常茶飯事となった昨今、法律や条例を施行する側の政治や行政によって相反する行為が行われるという責任不在は、今や市民のそうした常識をも自ら疑う程の魔物と化した・・・。


甦る心と蘇生しない生き方

2019-02-04 | ブログ

 警察の独りが見返りを想定させられて不法な意図を以て部下、同僚の組織を動かした。後でその一片を監察は「伝統的な縦社会が抱えるリスク」と嘆いたが、それは指示、命令系統に基づく特有のシステムが生んだ「規律的な行動姿勢」などと評されるものではなく、それは個人的な判断能力に極めて劣るグループという実に単純な結果であった。
 事件の少ない社会での実務経験の乏しさが生んだ結果という意見もあるが、その良し悪しはともかく「鶏が先か卵が先なのか」という因果性の背景にも思われる。
 政治家事務所で個人秘書を務めているM氏に対して、彼が関わった長期的、かつ複数の「職員不正採用事件」について問い質すと、彼は「公設秘書でも公務員でもないし、何ら心配していない」と言って逃げた。彼の関係する議員も彼と同程度の見識にあるので、平穏無事が誰にもベターな地域では「取るに足らないテーマ」のようにも思えるのだが、「金を貰って(むしろ要求)職員の採用に加担した場合は不正採用の成立に繋がる不法行為」であって、これは少年でも知る犯罪。
 置かれた環境(慢性化)から他の政治家の私設秘書らとは少し異なり、証拠を突きつけられても「何も問題はない」と図太い応対だが、職員の採用に関して金が動いた(要求)となると贈収賄容疑は明らか。
 また、「不正採用事件」が、こうした私設秘書(M氏)の人脈を含む能力に限定され、それらが実行されたなどとは誰も判断するわけがなく、関係する議員の存在が実行させたと判断するのは当然。
 また不正採用する側にあっても、金の入口が存在していて、それには全く無関係と言い切れるだろうか
 こうしてストーリーを勝手に紹介するまでもなく、その責任所在はM氏を中心に本命へ拡がるわけだが、それを「公設でも公務員でもないから問題ない」と言い切るM氏は実に特異。
 一民間人が、警察に関わる独りを動かすとなると、そこには色々とリスクを抱えるわけだが、そのリスクでの代価が如何に大きいかは常識。その常識を推察するどころか、複雑怪奇な現代に何ら疑うこともない個人がグループ化し、組織を造り上げることになれば一方、不法行為に何の罪悪感どころか、無責任な生き方を通す者が増えてくるのも確かで、その子(秘書)は親(政治家)を見て生きている・・・。