録画人間の末路 -

人は記録をしながらじゃないと生きていけない

地方局再編成の話 その2

2010-09-05 21:08:29 | 次世代ビデオへの懸念
・アイオーデータの製品で、現在数少ない我々向けの商品として君臨するD端子キャプチャーボード、GV-D4VR。今月の初めから、なぜか公式サイトでそのSDKが公開されています。登場から一年半もたってなぜ今頃? と言う気もします。販売のテコ入れ・・・と言うにはちと扱いが小さすぎますので、むしろ「誰かソフト開発してマニアックな要望に応えてあげてね」という、悪い言い方をすればサポートが面倒くさくなってきたからとか・・・。わたしはプログラマーではないので使いようがありませんが、もしあれば便利かな? というソフトを求めるとしたら
・表示するだけ。その分軽くてタイムラグが少ない
・時刻指定ではなく、時間指定・つまり30分なら30分だけの間録画し続け、時間が過ぎれば自動的に停止する
なんてのがあれば便利と思います。


・先日書いた「地方局解体論」、賛否両論のコメントを頂きましたが、考えてみたら日本の放送形態である「日本放送協会+民放」って、わたしが言ったまさにそれそのまま。全国放送として日本放送協会が存在して、民放は各地域に根ざした情報番組を放送するというのがそもそも地上波テレビ放送が立ち上がった時の理念だったんじゃないかと思います。それが、地方民放はどこも東京製作の番組を回してもらってそれをほぼそのまま放送する体制に甘えてきた、キー局とその傘下という楽な形態に寄りかかることによってすっかり崩れてしまったのが現状と思われます。
地上波のデジタルへの移行というのは、この体制を崩すチャンスでもありました。次世代の人々に見せる放送という存在は本当にこのままでいいのか、を見直すいい機会だったのです。わたしのように原点回帰も一つの考え方でしたし、より多方面に解放するCS的発想もあったと思います。モバイルに特化するのも手でした。
ところが、結果は「既存の体制の維持こそ第一」であり、50年も前の定義から崩れまくった発想をそのまま先へ流し、ただ波をアナログからデジタルへ変え、規制や利権を流し込んだのみでした。これによって業界再編のチャンスは少なくとも数十年先まで失われました。ヘタすれば次の機会までまた50年かかり、もっと崩れていくかも知れません。そのころにゃわたしらも生きていないか、生きていても情熱を失った年代になっていると思いますが。改革に失敗したわたしたちが甘んじて受けるだけならばまだしも、本当に子供や孫に引き渡せる放送なのかな? 今の地上デジタル放送は、と最近とみに思います。


・続々と比較的大手から登場しそうなAndroidのタブレットPCですが、なんとそのほとんどが日本での販売予定無し! だそうです。「日本メーカーがしゃしゃり出てくるとろくなことにならない」と書きましたが、わたしが心配する以前の問題だったようです。あるいはもう水面下で談合の動きがあるので、その話し合いが終わるまでAndroidタブレットはどこも出せないとか・・・。杞憂に終わればいいのですが、Androidも遠隔操作でユーザーの所有するアプリを自在に消すことが出来るそうですし、複数メーカーが参加するからと言ってWindowsのようにオープンになることは期待しないほうがいいかも・・・。むしろ「Windowsの時に無秩序になった情報やファイルの主導権を、ユーザーからメーカーに取り戻すチャンス」と考えているかも知れません。どっちにしてもAndroidタブレットPCが日本ではしばらく売られず、iPadしか購入するものが無い、という状態は当分続くようです。

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7 コメント

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Unknown (774-x)
2010-09-06 08:02:33
>Androidのタブレット
こういうのもあったりします

Camangi、Android 2.2タブレット2機種を準備中。WebStation 2とSIMロックフリーのFM600。国内販売も検討
http://www.gapsis.jp/2010/09/camangiandroid2webstation-2camangi.html
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Unknown (aetos)
2010-09-06 15:16:05
うーん…何と言いますか…
結果論としてなら何とでも言える、という気がします。

さすがに今の民放を総崩しにするとなると、それこそ50年かかりかねない改革だと思います。
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Unknown (A)
2010-09-06 16:56:11
民放全局をCSで再送信すれば、こういういざこざは起きない気がするのですがね。
地元局は地上波で見れて、他県の民放の番組はCSで見れる。
既存の局は視聴率の低下を気にするかもしれませんが、それぐらいで揺らぐ放送事業ならば撤退していただいて…。

ちょっと話がズレますが、私は地上波放送に関しても「受託放送事業者」を1社程度作って、送出業務に関してはそこに委託する形が理想だと思っています。設備投資の無駄はなくなりますし、新規参入もやりやすくなります。
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Unknown (秋山)
2010-09-06 19:38:55
私も、赤字にあえぐ地方民放はCSに移れば地上波の1/50から1/100まで放送にかかるコストを抑えられ、見る人も絞れる(見る人からお金が取れる)上に全国放送できるメリットがある事をどれほど知っているのでしょうか?徳島では既に四国放送を見る人は殆どいない(私でさえ殆ど見ない)ため、2011年3月を以ってCS放送に全面移行すべきだと(地上波テレビ事業を他社に譲らないといずれ倒産することは明らかなため)考えてます。
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Unknown (Unknown)
2010-09-06 19:42:27
放送業界の再編は50年かからないと思いますよ。まぁ、自滅による半強制的な再編になるでしょうけど。

タブレットPCの日本未発売は日本メーカーと出版社の談合によって、結果として市場としての日本が見捨てられたように見えました。海外メーカーも商売にならないことはやらないでしょう。日本語の対応コストだってゼロじゃ無いですし。

たぶん、デジタル放送の轍を踏むことになるでしょうね。出版社が自滅して。
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Unknown (krmmk3)
2010-09-06 21:47:48
>774-xさん
SIMロックフリーというのはいいですね。でも、国内知名度の低さから製造能力に少々不安は感じてしまいます。十分な数を供給できないのでは。

>aetosさん
あくまで理想主義として書いているので、結果論とはいえますが、前からテレビの体制が現状にそぐわないのは、番組内容や演出方法からみても明らかだったんです。それを立て直す千載一遇の機会を逃したツケは、大きいと思うのです。

>Aさん
その視聴率、という考えも古いですよね。録画してでなければ見ない、という家庭も多いでしょうに。
委託業者、という考えは先の民放CS理論と結びつけると、そのまんまスカパーですね。

>秋山さん
ただ、無料放送、という考えをなくすのも問題はあると思うんですよ。やるのなら。CASカード登録方式による視聴地域限定ということになるでしょうね。もちろん2枚目は首都圏や関西圏の・・・ゲフンゲフン。

>2010-09-06 19:42:27さん
その再編成すら起こらず、単に放送局が次々となくなっていく事態が最悪なので、それを危惧しています。
このままだと、電子出版もタブレットPCも日本だけ普及しないガラパゴス化を招きそうな気がします。結局APPLEの独占となるかも。
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Unknown (aetos)
2010-09-07 14:46:31
> 放送業界の再編は50年かからないと思いますよ。まぁ、自滅による半強制的な再編になるでしょうけど。

そう簡単ではないと思うのです。
要は今の民放キー局をぶっ潰すという話でしょう。
地方局ならまだしもキー局は企業グループの中核をなす大企業です。それが潰れるとなれば一大事ですよ。

> それを立て直す千載一遇の機会を逃したツケは、大きいと思うのです。

というわけなので、俺としてはそんな大改革をやるにはこの機会では全然足りない、と思っています。

まぁ、俺も憶測だけで言ってるんで、これ以上は言いません。
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