持続する夢

つれづれにふと気づいたことなど書き留めてみようかと
・観劇生活はえきさいてぃんぐに・日常生活はゆるゆると

BANANA FISH 2/2

2005-11-17 03:08:42 | 演劇:2005年観劇感想編
11/14のつづき> 一部のみ、反転を使用しています。
アクサルにまず感心したのは、男優の豊富さ。原作に登場する、ありとあらゆる男たち。これらの配役に、ほぼ(←余計なひとこと)無理がない。劇団の空気をもちつつも、やはりユニットの強みというべきか年齢もさまざまで。なんと、双子さんもいるらしく。英二(斎藤准一郎)と李月龍(斎藤洋一郎 )が、似てるのなんの(←結構アリだ)。アッシュ(柄谷吾史)と英二の、実年齢差は気になったけど。。スキップ(永井樹:子役)は、可愛く凛々しかったぁ。

セットチェンジなし、照明と黒い薄布だけによる場面転換。音楽・音響も効果的に使われ。役者たちは、客席通路をスピーディに出ハケを繰り返す。2段に組まれたセットの上下で、同時に別空間を展開し。あげく、台詞を交錯させる(←別シーンなのに台詞がつながってる!)手法は圧巻で。一連の、一切のもたつきを許さない脚本と演出には。惚れるよ。
狭いコヤ(劇場)が、一瞬にして。溜まり場になり、地下鉄になり、病院になる。日々が大きく飛ぶ場面では、客いじりありの笑いのシーンが挟みこまれ。原作の始終を組み込むために、どれだけの手が尽くされているかを考える。あぁ、このひと(演出家)は原作を大切に想ってくれているのだなぁと嬉しくなる。そういえば。始まりは群舞から。舞台上に密集するイイ男たちが、繰りひろげる踊りはため息もので。観客の構えを解くには、最適だったよね。

舞台を作り上げるために、意見交換が密な劇団も多いけれど。アクサルは、たぶん違う。演出家は演出家として、しっかり切り分けられている気がする。。なんて思っていた、のに。その、吉谷光太郎氏。役で拝見していたことが判明して、びっくり! とは言え。舞台上での立ち居が最強だったので、説は曲げないことにする。ちなみに、とても端正なブランカ(←役としても最強)としてご登場。原作のブランカは、ずっと苦手だったなぁ。

『BANANA FISH』は。コミックスの発刊を、リアルタイムに追いかけていた。ご贔屓は、ショーターとシンで。内容にどんどん辛さが増してきて、とうとう最終巻手前で挫折した。19巻だけを、ついに読まずにいた(ラストへの興味より、悲しさが大きかったんだよ・・・)。友いわく、「ありえへん」。返す言葉がないよ(笑)。
避け続けてきた物語の終わりを、ここで知る。それは、とても穏やかなもので。アッシュを優しく抱く光が美しく。英二の声と、舞台のはじまりからずっと聞いていた図書館員の声に。哀しいけれど、ゆっくりと癒されて。こんなところで、なぜか吉田秋生氏の原作画が重なった。

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12 コメント

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ええ~~♪ (midroi)
2005-11-28 10:30:36
こやまさん!

そこ、私も大好きなとこなんですけどぉ。>52円

突っ込み早いとこも、後でキッチリ払いにくるとこも♪(大喜び)

で、笑い取った後で、マジ顔になって小声で誘うんですよね。

「良いとこだよ!一緒に来るか?」って。(きゃ~~~!!)

(*><*)(*ーー*)

なんか、同じとこにチェック入れてらしたのが、嬉しかったです。

(^^)v
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Re:トラバしました♪ (こやま)
2005-11-28 02:02:08
>midoriさま



トラバ、ありがとうございます!



大阪らしいところ。。ココ↓好きです♪

単位がちょっと、うろ覚えですが。

「5000万ドルでいい、500万ドルでいい、いや、52円でいい」

「税込みかよっ」

ツッコミ早っ、みたいな。あとでちゃんと払ってるし(笑)←こういう後処理が良い~。
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トラバしました♪ (midori)
2005-11-24 23:28:07
時系列だと逆転な作品のアップが、まだなんですが、先ずはアクサル!

(^^;



こやまさん>

原作を読んでないので、ベタな質問もしちゃってますが…。

今度、お目にかかった時でもokですので、教えてくださいませ!



あまのっちさん>

え?大阪のニオイですか?!

どこだろう……。

(^^;

客いじりも、あの程度なら私は全然オッケー♪でした。

私も、このユニットの次回作、観たいと思いました。

p(^^)q
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Re:観てきました、バナナフィッシュ! (こやま)
2005-11-24 01:12:06
>あまのっちさま



ようこそお越しくださいました。コメントありがとうございます!



「舞台として割り切れるのなら観ていい」というのは正しいですよね。

原作をまんま再現するなんて不可能だと思っています。たとえ、故リバー・フェニックス氏が演じたとしたって無理じゃないかと。

だからこそ。このレベルで提供してくれたアクサルくんたちを愛しく思います。



で、彼らから。そんなに大阪の匂いがしました(笑)? ←ドップリ関西人なこやま。
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Re:ありがとうございました! (こやま)
2005-11-24 00:46:54
>midoriさま



よかったぁぁ!

そして、同じモノを好きと言っていただけて嬉しいです!!



そうそう、「疾走感」と「緊張感」が心地良かったんです。

midoriさんの詳細(←いつも感心してます)なレポ、楽しみにお待ちしています (^・^)/
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観てきました、バナナフィッシュ! (あまのっち)
2005-11-23 01:14:10
正直、ここの書き込みを見て観にいくのを決めました。

原作ファンなのでどうやっても納得は出来ないだろうけど、舞台としては面白そうだったので。

面白かったですよ、舞台としては。スピーディーだしテンポもよかったし。大阪の劇団だなと感じました。

原作ファンは舞台として割り切れるのなら観ていいと思います。

でも客いじりをする独特の雰囲気が無理ならやめた方がいいかも。

あたしは、この劇団が次回公演やるときは観にいきたいですよ。
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ありがとうございました! (midori)
2005-11-22 00:39:36
こやまさん&かずりんさん!

焚き付けてくれて、ありがとうぅ~~!!!

ブログにもモチロン上げます。

が、疾走感を失うことなく一気に駆け抜ける緊張感。

勢いとドキドキとワクワク…。

私、ブランカがどうにも気になってました。

彼が演出もしてるんですね!

RYUGU、こやまさんが言われるように、このユニットだから発揮されたチカラなのか、確認したい衝動にかられました。

(*><*)

双子の彼らも凄いツボ!

特に、李月龍を演じた彼のダンスで見せる表情と動きには、激しくときめきました。

あれ、なんかベタボメ?!

(こやまさんの二番煎じですね)(^^;

時間の都合で最後のトークイベントはパスしましたが、満足です!

ありがとうございました!!
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Re:行きます♪(^^)v (こやま)
2005-11-19 02:28:01
>midoriさま



おおっ。行かれるのですね!

焚きつけてしまったようで、ちょっとドキドキ。



若い劇団なりのアラもごろごろ(←え?)ありますのでね。

そこは大目に見つつ楽しんで下さいませねーっ。
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Re:舞台もでしょうが・・・。 (こやま)
2005-11-19 02:18:44
>かずりんさま



舞台のスピード感は、たしかにありました。

でも、こやまの文章は。・・・もしかすると寝不足によるハイテンションかもしれないっす(笑)。
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行きます♪(^^)v (midori)
2005-11-17 23:53:41
会社帰りに、ぴあ立ち寄り。

1日だけの日に残席が、あったんです!

これはもう、“行っときなさい”ということだと思いました。

来週早々です。

楽しみです!!



かずりんさん>

そうんですよね、こやまさんの勢いある文章から興奮と感動が、ガンガン伝わってきましたよね!

はい、かずりんさの分もシッカリ観てきますです。

p(^^)q
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舞台もでしょうが・・・。 (かずりん)
2005-11-17 21:55:50
こやまさんの文章にも勢いがあって

一気に読んじゃったよ。

舞台もそんな感じだったのだろうなあ~という

スピード感が伝わってきましたわ。



midoriさん・・・!行ったほうがいいかもよ~。です!!

縁の無かったかずりんより。
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血迷うかも・・・ (midori)
2005-11-17 11:51:01
こやまさんの感想を読んでたら、どうにもガマン出来なくなってきました!

日程を再度、確認したら1日だけ行ける日があるんです。

でも、そこを入れると一週間連日、劇場通い…。

だけどだけど、これも“縁”かもしれないし!

もし、チケットが取れたら、行っちゃうかもしれません。

(><)
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