持続する夢

つれづれにふと気づいたことなど書き留めてみようかと
・観劇生活はえきさいてぃんぐに・日常生活はゆるゆると

リトルショップ・オブ・ホラーズ 2/3

2005-12-21 02:54:50 | 演劇:2005年観劇感想編
12/19のつづき>
植物オタクな青年が、不思議な経緯で入手したオードリーII。萎れてしまわぬよう、あらゆる手を尽くし。「育って」と語りかける声が、とっても優しくて。。唯一、人の血がエサだと知り。自傷し、貧血になりながらも与えてしまう気持ちは。憧れのオードリーに対するよりも、ぐっと強いのかもしれない。すくすく育ち始めたオードリーIIの鉢を、しっかりかかえ。好き勝手に動く彼女(?)に振り回されながらも、ぜったいに落としてしまったりしない。後生大事に抱きしめる姿に、深い愛を感じてしまう。

ここでの、お楽しみポイントは反転にて。→両手に抱えた、かなりでかい植木鉢。だけど、右手は義手で(←精巧さに感心)。演者の山本耕史氏本人の腕は、ジャケットに隠れ。植木鉢の中のオードリーIIを、自在に操る。引っ張られた素振りで、もう片腕で宥(なだ)める動作をしつつ。体は、遅れてついていく。なおかつ、三人娘を引き連れ歌いきる。舞台の端から端まで使う、ダイナミックなパワーマイム! すげぇ(喜)。

オードリーを傷つけることしかしない恋人を、餌にして与えたのは。もちろん、彼を疎ましくおもったのだろうけれど。オードリーIIを愛しく想う気持ちも、強いのだろう。揺れ動く気持ちから、次第にはっきりしていく歌声。決意する彼の瞳の力が、眼鏡の奥で強く輝いていることに驚かされる(←猫背はなおらないのにね)。

繁忙と悔恨と邪心に、千路に乱れるシーモアを案じ。誰もいない店に戻り、オードリーIIの策略に喰われかけるオードリー。シーモアに助け出された腕のなかで、自分を餌として与えるようにと願うオードリー。オードリーIIと一緒にいれば、ずっとシーモアが愛してくれるだなんて。。彼女は、彼の愛情の深さを知っていたのだろう。理論だてて考える娘ではなかったからこその直感で。彼に抱かれるオードリーの純白の夜着が、ウェディングドレスに見えて。唯一の夢の「お嫁さん」になれなかった人生に、哀しくなってしまう。シーモアは、涙をぽろぽろこぼして。いちばん好きな娘を、いちばん好きな植物に同化をさせる。。
オードリー、きっと半分くらい溶けてたよね(←苦手というわりに、こぉゆうことを考える)。

タイトル変更。なんだか迷走してるので、仕切りなおします。