手話通訳者のブログ

田舎の登録手話通訳者のブログです。

蟷螂の斧/市担当課との日程調整

2015-06-16 09:11:20 | 手話
市会議員から連絡が来た。

「市の担当課に連絡をとりました。来月第三金曜日なら大丈夫、とのことです。ご都合はいかがですか?」
大丈夫です。

即答した。
市会議員選挙の直前、T先生の事務所を訪問させていただいた際、
「今は選挙でバタバタしていますので、申し訳ありませんが、あの話、ちょっと進めていける状況ではありません。また、今回の選挙で当選できないようなことがあれば、大変残念ですが、市担当課との仲介はできなくなります。当選できるよう、全力を尽くしておりますので、当然できました暁には、必ず実行します」
とおっしゃっていた。
T先生ならきっと、約束を守ってくれるだろう。




手話通訳士実態調査事業報告書から/手話通訳等の業務頻度

2015-06-15 08:50:37 | 手話
http://www.jyoubun-center.or.jp/wp-content/themes/joubun/pdf/houkokusho/s-d8-pdf04-H21.pdf

P.38より
一ヶ月あたりの手話通訳件数が、驚くほど少ない。
わしらのような登録手話通訳者なら分かるが、手話通訳を主な業務として行うために雇用されている人が、一ヶ月あたり12件弱しか、通訳がないとは・・・
こんなことだから、手話通訳者の社会的地位は低いままなのだ。

なぜ、こんなに少ないのか。
手話通訳者派遣申し込みが少ないからだ。

なぜ、申し込みが少ないのか。
制度が利用しにくいからだ。

わしらの地元の例で言えば・・・
ろう者に「なぜ、ほとんど手話通訳者派遣を使わないの?」と尋ねると、
「申し込みがめんどくさい」
という答えが返ってくる。
これは、聴者の感覚の「面倒」とは違う。

たとえば、ろう者Aさんが手話通訳者派遣申し込みをすると、
「内容は?」
と聞かれる。それも、細かく聞かれる。
この応答が嫌で、派遣申し込みをしないケースが多い。

かつて、手話通訳者が全く足りなかった時代は、上記のやり方をするしかなかった。
仕方なかったのだ。
しかし、今ではわしらのような田舎でも、登録手話通訳者は100人もいる。
以前のように厳しい制限は必要なくなった。
必要ないはずの制限、必要ないはずの個人情報の収集。
全く、派遣者の勉強不足は目を覆いたくなるほどだ。

制度のパワーユーザーたちは、もうすっかり慣れているので、お構いなしにじゃんじゃん申し込みするが・・・
本当に必要な人たちが制度を使えない現状である。
なんとか、改善したい。




手話通訳の事前準備

2015-06-14 00:21:06 | 手話
主催者申し込みのケースだと、事前に資料がもらえることが多く、助かる。
チラシ1枚でも、あるとないでは大違いや。

通訳者として準備すること。

(1)会場確認
 当日、会場までどうやって移動するか、所要時間はどれぐらいか、確認しておく。遅刻は許されない。

(2)主催者確認
 どんな団体からの申し込みなのか、確認する。
 ネット検索して、調べておく。講演会なら、どんな内容なのか、これでおおよその見当がつく。

(3)講師確認
 講師を何回もやってるような人物なら、自分のホームページやブログを持っている。
 あらかじめ調べて、その人がどんな主張をしているか、調べる。

(4)資料の入手・まとめ
 主催者側からもらった資料と、自分で入手した資料をまとめて、当日、多用されそうな単語をピックアップ。

(5)同行通訳者の確認・打ち合わせ
 多用されそうな単語については、手話表現を統一する。

こんな感じで、当日を迎える。
(5)の手話表現統一は、当日、開始直前に行うことが多い。




標準手話/エムアールアイ

2015-06-13 00:45:48 | 手話
① 3指の指先を下に向けて示す。
② 左手の親指と4指で作ったトンネルに右手2指を入れる。

医療関係の手話は、地域の学習会でろう者と手話通訳者が一緒に、表現の確認をやっておくといいと思う。
月に1回程度、こういう勉強会を続けていくといいと思うが、わしらの地域では、やり始めてもなかなか続かない。


大阪ろうあ会館/長所その2

2015-06-12 01:39:13 | 手話
以前、大阪ろうあ会館の手話通訳者派遣について、紹介させていただいた。
今回も、俺の独断と偏見で長所を書かせていただく。

手話通訳の料金について。
「基本の単位 2時間まで7,000円/人  以降30分ごとに1,750円/人」

30分1750円、つまり、1時間3500円。
決して高くはない。東京の方がはるかに高い。
ただ、注目したのは、「2時間まで7000円」というところ。

経験豊富な手話通訳者なら理解してくれると思うが、手話通訳は、ものすごく短時間で終了することもある。
手話通訳者は事前準備をして現場に臨み、現地に赴く。
自宅から現地まで数時間というケースもある。だから、通訳そのものは短くても、拘束時間は長いのだ。

例えば上記の時間単価だったとする。
現場まで片道2時間だったとする。
通訳が30分で終了した場合、もし、単純に「従事時間」で精算するなら、この通訳について支払われるのは30分に応じた金額だから、1750円。
移動時間も含めると、この通訳のために4時間30分使っているのに、1750円というのはちょっと・・・

大阪の場合、こういう事情を勘案しているところがよい。
1回通訳に行けば、短時間であっても7000円は補償される、ということだろう。