手話通訳者のブログ

田舎の登録手話通訳者のブログです。

地元の手話通訳者数

2016-08-06 10:49:19 | 手話
30年前、手話通訳者は約100人いた。
当時はまだ手話通訳者派遣制度が始まって間もなく、この100人は実際に活動していた。
市の予算が微少だったため、派遣できる範囲が非常に狭かった。
具体的には、手話通訳者が派遣されるのは身体障害者福祉大会などの市が主催する行事ぐらいで、件数で言えば一ヶ月あたり5件ぐらい。
福祉大会などでは数人の通訳者が派遣されていたが、それでも、一ヶ月あたりの延べ人数は20人程度。
つまり、単純計算で、5ヶ月に1回しか、公的派遣の場に出ることはできなかった。
この頃、トラブルはほとんどなかった。
登録手話通訳者たちは、派遣の連絡が入ると、勇んで現場に向かったものだ。

毎年、新たに試験に合格して手話通訳者となる人たちがいる。
多い年で10人ぐらい、少ない年でも5~6人ぐらいは合格するから、もし、誰も辞めなかったら今では300人を超えているはずである。
しかし、現実は・・・
100人ぐらいしか、いない。
30年前と同じ。数の上では。
しかし、中身は・・・
手話通訳者の質(レベルという言葉ではなく、“質”という言葉を使わせてもらう)は落ちている。
残念なことだ。